この度、RAファミリ(RA6M5)、RXファミリ(RX65N)で初となるルネサス製Cellular(RYZ014A:CAT-M1)モジュールに対応するIoT開発キットCK-RA6M5とCK-RX65Nをリリースしました。
本キットは、IoT機器開発が初めての方、またセルラによってIoT機器の配置に伴う課題を解決したい方に最適です。キットにはクラウドへ接続し、IoT機器開発をすぐにスタートできるように、SIMカード、クラウドへ接続するサンプルソフトウェア、更に10USD分のAWSトライアルアカウントと30日分の無料利用枠を備えたSIMカードが提供されます。
本記事では、キットの魅力的な機能と、セルラを利用するメリットやユースケースを紹介致します。
CK-RA6M5、CK-RX65Nは以下より購入できます。
■購入先
renesas.com/cloudsolutions
■サンプルコードのダウンロード
サンプルコードは以下よりダウンロードが可能です。
https://www.renesas.com/cloudsolutions
はじめにキットの外観になります。
![Renesas Cloud Kits](/sites/default/files/media/images/cloud-boards-overview.png)
キット上には6つのセンサを搭載しています。センサは、IoT機器のセンサとしてよく利用される温湿度、ジャイロ、気圧、SpO2、室内・室外空気質です。また、Mems Micや4つのユーザLED、1つのユーザスイッチを搭載しています。
![Key components called out on the RA6M5 and RX65N cloud kits](/sites/default/files/media/images/cloud-kit-onboard-sensors.png)
更に、センサ等の拡張コネクタとして、2chのPMOD (Type-6AまたはType-2Aに対応)とArduino Uno®に対応しています。センサやモジュールの追加が容易に行えます。デバッガはオンボードデバッガをサポートしているため、USBケーブルを接続するだけで開発をスタートできます。
![Expansion connectors on the RA6M5 and RX65N cloud kits](/sites/default/files/media/images/cloud-kit-interface-debug.png)
クラウド側のアプリケーションとして、IoT機器の開発に不可欠な、カスタマイズ可能なAWS上で動作するダッシュボードを提供しますので、リモート監視等のアプリケーション作成も容易に行えます。
![The Renesas AWS dashboard](/sites/default/files/media/images/renesas-aws-dashboard.png)
次にCellularを利用するメリットと、ユースケースの事例を紹介します。
Cellularを利用するメリットは以下となります。
- 追加のネットワーク・インフラの設置が不要となり、場所を選ぶこと無くIoT機器の取り付けが可能
- モバイル製品等の移動先での通信の確立
- 閉域網を利用した容易なセキュア通信の実現
- 干渉の少ない帯域での安定した通信の確立
このため、以下のユースケースに最適です。
ユースケース1)敷地の広い工場、ネットワーク設置が困難な場所への設置機器
(例:メータ等のインフラ監視装置、エアコン室外機や自動販売機等の屋外に配置する機器など)
![Meters, outdoor units of air conditioners, etc.](/sites/default/files/media/images/cellular-use-case-1.png)
ユースケース2)移動体などのアセットトラッキング、モバイル端末
(例:コンテナ・資材の物流管理、見守り機器など)
![Controlling logistics such as containers and materials, equipment monitoring, etc.](/sites/default/files/media/images/cellular-use-case-2.png)
CK-RA6M5、CK-RX65NのソリューションとしてMicrosoft社のAzureRTOSへの対応も計画しています。今後も順次、魅力的なソリューションを拡張していきます。ぜひ、本キットによるIoT機器開発をお楽しみください。
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