三菱電機(株)、OKIセミコンダクタ(株)、日本オプネクスト(株)、ルネサス エレクトロニクス(株)、住友電気工業(株)は7月27日(米国時間)に、40Gbpsプラガブルトランシーバーに用いる送信用小型光デバイス(TOSA)および受信用小型光デバイス(ROSA)の仕様共通化について、マルチソースアグリーメント(MSA)締結で合意しました。本MSAにより、CFP (注1)など40Gbpsプラガブルシリアルトランシーバーの増大する需要に対応します。
各社は今後、MSA会合において、40Gbpsプラガブルトランシーバーに適した低背・小型のTOSA・ROSA、および低コスト化を実現する簡素な電気インタフェースについて議論し、TOSA・ROSAの共通の形状とサイズ、ピン配置、特性を規格化します。
40Gbpsは、単純な光のON/OFF変調のシリアル光伝送において、実用化されている最高の伝送速度です。現在、1,550nmの光源を用いた300ピンMSA (注2)トランシーバーが伝送距離2kmの用途で広く普及しています。最近では、伝送距離10kmを超える40Gbpsシリアル光伝送が1,310nmの光源デバイスを用いて実証されました。
ITU-T (注3)の40Gbpsシリアル光伝送規格である2km用のVSR2000-3R2、10km用のP1I1-3D1に加え、2011年3月にはIEEEが2km用40Gbpsシリアル光伝送規格40GBASE-FR (注4)を公表しました。音声通信・データ通信・IP通信のすべてにおいて、40Gbpsシリアル光伝送に対する需要は大きく成長しています。
現在の300ピンMSAトランシーバー市場ではXLMD-MSA (注5)準拠のTOSA・ROSAが広く採用されています。CFP MSAが2009年に発表されて以降、40Gbpsプラガブルトランシーバーには、取り扱い易さと保守の容易さが求められています。将来の更なる小型プラガブルトランシーバーのためには、新たな低背・小型のTOSA・ROSAが必要になります。
本MSAでは、40Gbps標準に準拠したレーザー送信デバイスとPINフォトダイオード-トランスインピーダンスアンプ(PIN-TIA)受信デバイスを規定します。伝送距離10km以上のデバイスを想定しています。
本MSAは、以下に示す互換性を備えた光デバイスの確立を目指します。
(1)共通の機構寸法
(2)40Gbps光トランシーバーのプリント基板設計に適合する共通インタフェース
(3)共通のピン配置とピン機能定義
(4)共通の電気および光学特性
MSA委員会は1年以内の仕様公開を予定しています。
(注1) CFP: 100Gbpsおよび40GbpsのプラガブルトランシーバーMSA規格
http://www.cfp-msa.org/
(注2) 300ピン MSA: 最初に設立され広範囲に用いられているトランシーバーMSA
(注3) ITU-T: ITUは情報・通信技術を牽引する国連機関。ITU-TはITUの通信標準化を担当する部門
http://www.itu.int/
(注4) 40GBASE-FR: 40GbpsのIEEEイーサネット規格
http://grouper.ieee.org/groups/802/3/bg/index.html
(注5) XLMD MSA: 40GbpsトランシーバーのためのTOSA、ROSAに関するMSA
http://www.xlmdmsa.org/
詳細仕様文書やMSAへの参加などの情報は、MSA連絡先にお問合せください。
MSA連絡先
- 三菱電機(株)
杉立 厚志
E-mail: [email protected] - OKIセミコンダクタ(株)
中村 努
E-mail: [email protected] - 日本オプネクスト(株)
高井 厚志
E-mail: [email protected] - ルネサス エレクトロニクス(株)
清水 淳一
E-mail: [email protected] - 住友電気工業(株)
町田 英樹
E-mail: [email protected]
MSAメンバー
- 三菱電機(株)
- OKIセミコンダクタ(株)
- 日本オプネクスト(株)
- ルネサス エレクトロニクス(株)
- 住友電気工業(株)
以 上
※本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。
ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。