概要
説明
本製品は、組み込み用OSとして国内実績最大のµITRON仕様準拠のリアルタイムOSです。コンパクトな設計で、かつ優れたリアルタイム性能と豊富なサービスコールを持ち、高品質なリアルタイム・マルチタスク環境を備えた組み込みシステムを実現します。
また、ルネサス製コンパイラパッケージとの親和性やコンフィギュレータによる定義ファイルの自動生成機能により、アプリケーションを容易かつ短期間に開発できます。
後継品:RXファミリ用リアルタイムOS [RI600V4]
特長
- µITRON4.0仕様に準拠
- ROM化に適したコンパクトサイズ
- コンフィギュレータによる容易なカーネル構築
- 統合開発環境High-performance Embedded Workshopとの連携でアプリケーションへのOSの組み込みが容易
- 対応コンパイラ:RXファミリ用C/C++コンパイラパッケージ
- [詳細]
リリース情報
ターゲットデバイス
ダウンロード
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分類 | タイトル | 日時 |
アップデート-OS | ZIP 10.12 MB 英語 | |
アップデート-OS | ZIP 10.36 MB 英語 | |
アップデート-OS | ZIP 10.10 MB 英語 | |
アップデート-OS | ZIP 10.35 MB 英語 | |
アップデート-OS | ZIP 212 KB 英語 | |
5件
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詳細情報
後継品
機能
RI600/4カーネルは以下の機能モジュールから構成されています。個々のモジュールはその機能を実現する関数群(サービスコール)で提供されます。
- スケジューラ
優先度に基づいて複数のタスクの実行順序を管理します。 - タスク管理
実行・実行可能・待ち・強制待ちなどのタスク状態を管理します。 - タスク付属同期
タスク付属同期タスクの状態を他のタスクから変化させ、タスク間の同期をとります。 - 同期・通信
タスク間の同期・通信を行います。以下の6つの機能モジュールが用意されています。- セマフォ
セマフォは、複数のタスクで共有する装置や共有変数といった資源の競合を防ぐためのオブジェクトです。 - イベントフラグ
ビットパターンのAND/OR条件に応じてタスクの実行制御を行うオブジェクトです。 - データキュー
1ワード(32ビット)のデータ通信を行うオブジェクトです。 - メールボックス
任意長のメッセージを、ポインタを受け渡すことで通信するオブジェクトです。 - ミューテックス
ミューテックスは、排他制御を行うためのオブジェクトです。優先度逆転現象を回避する機能をサポートしています。 - メッセージバッファ
任意長のメッセージを、コピーによって通信するオブジェクトです。
- セマフォ
- 固定長メモリプール
あらかじめ定めた固定サイズのメモリの動的な獲得・解放を行うオブジェクトです。 - 可変長メモリプール
任意サイズのメモリの動的な獲得・解放を行うオブジェクトです。 - 割り込み処理
割り込みハンドラからの復帰、タスクの起床兼復帰処理、およびタスクごとの割り込み禁止/解除を行います。 - 時間管理
RI600/4カーネルで使用するシステムタイマの設定、ユーザの作成したアラームハンドラ、周期起動ハンドラ、オーバーランハンドラの起動を行います。 - システム構成管理
カーネルのバージョン番号などの情報を報告します。 - システム状態管理
システムの状態を変更、参照するための機能です。 - オブジェクトリセット機能
データキュー、メールボックス、メッセージバッファ、固定長メモリプール、および可変長メモリプールを初期状態に戻す機能です。本機能は、μITRON4.0仕様外の機能です。
仕様一覧
ターゲットMCU | RXファミリ |
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最大タスク数 | 255 |
タスクの優先度数 | 255 |
サービスコール数 | 143 |
性能(wup_tskを発行してから | 2.5マイクロ秒(RX610、100MHz) |
対象タスクの実行が始まるまでの時間) | |
カーネルコードサイズ | 約6.2K~25.5Kバイト |
カーネルRAM1タスクあたり | データ:16バイト スタック:44バイト |
製品パッケージ内容
仕様 | 説明 | 備考 |
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カーネルソースプログラム | カーネル本体ソースプログラム | ソースコード付き量産契約の場合にのみ提供 |
カーネル本体ライブラリ | システム構築用カーネルライブラリ | ビッグ/リトルエンディアンに対応 |
標準ヘッダファイル | ・ITRON共通定義ファイル ・カーネル仕様定義ファイル ・その他定義ファイル |
ヘッダファイルはC言語用を提供 |
GUIコンフィギュレータ | GUI画面上で構築パラメータを入力し、cfg600用のcfgファイルを出力します。 | - |
コマンドラインコンフィギュレータ(cfg600) | テキスト形式で構築パラメータを記述したcfgファイルから、各種定義ファイルを出力します。 | - |
テーブル生成ユーティリティ (mkritbl) |
ベクタテーブル・サービスコールジャンプテーブルを生成するユーティリティ | - |
マニュアル | ユーザーズマニュアル | - |
処理フロー
画像
メモリ算出ツール
メモリ算出ツールで以下のメモリ算出作業を行えます。
- カーネルプログラムのコードサイズ
- カーネル定数コード(ROM)サイズ
- カーネル変数コード(RAM)サイズ
- スタックサイズ
算出方法はダウンロードデータに含まれる各エクセルファイルをご参照ください。