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ルネサスとCS Labがビルオートメーションの通信プロトコルで業界標準のBACnetソフトウェアをRenesas Synergy™プラットフォーム向けに提供開始

~ビルディングオートメーションシステム設計を加速する、適合性テスト済・現場実証済の ソフトウェア~

2016年10月12日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO:呉 文精、本社:東京都江東区、以下ルネサス)とCS Lab GmbH(CEO:クリスチャン・クリンガー、本社:ドイツ・クレーフェルト市、以下CS Lab)はこのたび、ビルオートメーション向けとして業界をリードする通信プロトコルであるBACnet®ソフトウェアをRenesas Synergy™プラットフォーム向けVerified Software Add-on (VSA)としてリリースいたします。この新しいVSA は、現時点においてS7G2グループマイクロコントローラにのみ対応しており、Renesas Synergy™プラットフォームのユーザは実績あるCS LabのBACnet通信スタックをすぐに使えるようになります。ルネサスとCS Labは、ビルディングオートメーションやその制御システムにBACnet通信を推進する業界団体BACnet Internationalのメンバです。

 ISO16484-5準拠のBACnet通信スタックはビルオートメーション向けとして業界をリードするプロトコルであり、HVAC (Heating, Ventilation and Air Conditioning) や照明など世界中で広く普及しています。新しいBACnet VSAはIP、EthernetまたMS/TPデータレイヤへの認証済で標準に準拠した実装を容易に実現します。本スタックの機能範囲はB-SS、B-SA、B-ASC、B-AACなどのプロファイルに準じたBACnetサーバの開発に最適です。CS LabのBACeyeツールを使えば、BACnet準拠デバイスの開発が容易になります。

 Renesas Synergy™は動作保証されたソフトウェアパッケージ、スケーラブルなマイクロコントローラ、統合開発ツールなどで構成される、完成された品質認定済のプラットフォームであり、組み込みシステム開発者はこれを採用することにより革新的な製品の早期市場投入を実現できます。Renesas Synergy™プラットフォームの核となるのが、ルネサスによる品質認定、サポート、動作保証およびメンテナンスがなされるRenesas Synergy™ Software Package (SSP)です。SSPはBSP(Board Support Package)、HAL(Hardware Abstraction Layer)ドライバ、リアルタイムOS(RTOS)、USBやEthernetスタック、ファイルシステム、Graphic User Interface (GUI)、その他多くの基本ソフトウェアで構成されています。それらすべてのソフトウェアには明確に定義されたApplication Programming Interface (API) からアクセス可能であり、開発工数のかかる低レイヤのソフトウェア開発が不要になります。また開発者はルネサスがSSP上での動作を検証したVSAコンポーネントを使用し、SSPに特殊な機能を安心して追加することができます。

 他のVSAと同じく、この新しいBACnet VSAの評価版はRenesas Synergy™ギャラリーから無償でダウンロードできます。そして最新のRenesas Synergy™プラットフォーム開発ツールチェーンで作成されたSSP適用プロジェクト上で、簡単なドラッグアンドドロップ操作で使用することができます。このBACnet VSAはルネサスの最新の統合ソリューション開発環境「e2 studio ISDE v5.0」を使って開発され、SSPに組み込まれた上で、Renesas Synergy™ Starter Kit「SK-S7G2」にて動作確認されています。

 「このBACnet VSAを使用すれば、ユーザはあらゆる面から気軽にRenesas Synergy™プラットフォーム向けのBACnet互換アプリケーションを開発することができます」とCS LabのCEOであるクリスチャン・クリンガーはコメントしています。「BACnet VSAはBACnet互換アプリケーションの開発をサポートします。実際のBACnetプロトコル低レイヤの動作はSSPとBACnet VSAイネーブリングプログラマによって抽象化されて扱われるため、開発者はエンドアプリケーション部分の開発に集中することができるのです。この場合、おそらく開発期間は数か月も短縮されるでしょう。BACnetスタックの供給により、CS Labは実績のあるMBS社ソフトウェアの機能と信頼性を引き続き証明していくことになります。」

 「我々はそれぞれの分野をリードするパートナ会社からの有用なソフトウェアを、ユーザが確実に利用できるようにするために、VSAプログラムを立ち上げました。これは我々のユーザのあらゆる要求に対してRenesas Synergy™プラットフォームを採用可能にするものです。すべてのVSAソフトウェアはルネサスによってSSP上での動作が検証されているため、互換性の問題はありません」とルネサス エレクトロニクス アメリカ Synergy IoTプラットフォームビジネスディビジョンのマーケティングダイレクタである、マーク・ルーツはコメントしています。「このCS LabのBACnet VSAはパーフェクトな例です。CS Labの市場における存在感とBACnet通信規格を使用する組み込みシステムの開発者に信頼のおける高品質のソフトウェア製品とサービスを提供してきた実績という名声が伴っています。」

 Renesas Synergy™プラットフォームのプロジェクト上で評価版BACnet VSAを十分に試した後、実開発用の商用ライセンスは直接クレーフェルトのCS Labから購入できます。詳しくは以下のCS Lab公式サイトでご確認いただけます。
www.bacnet-stack.com

 Renesas Synergy™プラットフォームに関する詳しい情報は以下の製品情報Webサイトでご確認いただけます。
www.renesassynergy.com

以 上

CS Lab GmbHについて

CS Labはドイツに拠点をおき、工業およびビルオートメーション分野のソフトウェアソリューションプロバイダとして業界をリードする企業の一つです。Windows、Linuxおよび組み込み向けのアプリケーション開発とプログラミングを主業務としています。工業およびビルオートメーション分野の特殊なニーズに対応してきた長年の経験を活かし、カスタム開発やドイツ製アプリケーションのプログラミングを提供、また、顧客のソフトウェア設計やコーディングのサポートも行っています。プロジェクトマネージメント、ソフトウェアコンサルティングそしてハードウェア開発もそのポートフォリオに含まれています。CS Labはすべての主要なソフトウェアプラットフォーム向けにBACnet互換アプリケーション開発を容易にするBACnetスタックを供給し、またBACnet通信の可視化と分析を可能にするBACeyeというツールを開発しました。

CS Labの公式サイトは以下URLでご確認できます。
www.cs-lab.de

*BACnetは、American Society of Heating, Refrigerating and Air-Conditioning Engineersの登録商標です。Renesas Synergyは、ルネサス エレクトロニクス株式会社の商標です。その他、本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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