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RXマイコンとシリアルLCDでHMIを手軽に進化させよう!

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Motoki Ushigome
Motoki Ushigome
Sr Staff Product Marketing Specialist
掲載: 2023年6月12日

これまで家電と言えばセグメントLCD、LED、物理ボタンで機器の操作パネルが構成されていることが一般的でしたが、近年ではデザイン性を重視した高級機種を中心にTFT LCDと静電容量式タッチキーを採用した製品が増えてきています。
ルネサスでは家電や産業機器のTFT LCD表示のニーズに応えるため、グラフィックLCDコントローラと2D描画エンジンを搭載したRXファミリマイコンを開発し、外付けのLCD表示用ICが不要なシングルチップソリューションを長年提供してまいりました。今回は、幅広いアプリケーションでTFT LCDモジュールをより手軽に採用していただけるように、全てのRXファミリマイコンでご利用いただけるSPIを用いたGUIソリューションをリリースいたしました。

  専用ハードウェアを用いたGUIソリューション SPIを用いたGUIソリューション
対象RXファミリマイコン RX65N/RX651, RX66N, RX72N, RX72M 全て
使用するマイコンの機能 グラフィックLCDコントロー
2D描画エンジン
SPI
LCD表示に使用するマイコンの端子数 22~30本 4 本

以下に、SPIを用いたGUIソリューションのメリットをご紹介します。

わずか4本の端子でTFT LCDの表示が可能

SPIで表示制御を行うため、クロック出力、データ出力/入力、チップセレクトの4本の端子しか使用しません。ピン数の少ない小型パッケージでもTFT LCDモジュールを制御できるので、デバイスの実装面積に制約があるアプリケーションでも採用しやすくなっています。

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無償で量産まで対応するパートナー製GUIライブラリ

全てのRXファミリマイコンユーザは、Segger社のGUIライブラリ「emWin for RX」を開発から量産まで無償で使用できます。emWinは組み込み用途に最適化されており、LCD表示のために割けるCPUやメモリのリソースが少ないRX100シリーズでも軽快な動作が可能です。

QVGA LCDの表示をすぐに試せるサンプルプログラムをご提供

RXファミリマイコン評価ボード(RX140, RX671)と市販のQVGA LCDモジュールを使用したサンプルプログラムをご用意しています。電子レンジをイメージしたLCD表示に加えて、静電容量式タッチセンサによるアプリケーションの操作も同時に体験できます。

また、実際のアプリケーションへの本ソリューションの適用を体験していただけるようにPoCをご用意しています。上記のサンプルプログラムと同様に、電子レンジをイメージした操作画面をQVGA LCDモジュールに表示できます。静電容量式タッチボタンとスライダーは透明電極で形成されており、LEDバックライトに照らされて黒色の筐体から白く浮かび上がる仕様になっています。また筐体の前面は完全にフラットなため、モダンな印象を与えるHMIデザインとなっています。Webに公開されている基板の回路図、透明電極や筐体の設計情報と合わせて、お客様での製品開発の際に参考にしていただくことができます。本PoCの貸し出しをご希望の場合は、弊社特約店までご相談ください。

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PoC of GUI solution using SPI(non-commercial)
SPIを用いたGUIソリューションのPoC(非売品)

RXファミリのSPIを用いたGUIソリューションを活用すれば、少ないハードウェアリソースで先進的なHMIに一新できますので、次世代製品の開発の際にぜひご検討ください。

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