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RXファミリ ユーザインタビュー 日立ソリューションズ・テクノロジー

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Hisayo Yamagata
Hisayo Yamagata
掲載: 2021年9月28日

本日は、RXマイコンユーザである日立ソリューションズ・テクノロジーの山崎様にRXマイコンご使用の感想を伺いましたので、それをレポートしたいと思います。

システムソリューション事業部
第2システムソリューション本部
第4組込ソリューション設計部
山崎幸児様

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Koji Yamasaki

以下、山崎様談
弊社は「産業、民生など幅広い分野で、組み込み系開発に長年携わってきました。
本日はその中で、RXマイコンの印象についてお話ししたいと思います。

一言でいうとRXマイコンはよいマイコンです。よいマイコンとは、エンドユーザのシステムを想定した仕様となっているので、やりたいことが容易に実現できる、という意味です。
RX72Nを使った音声処理ユニットの開発事例を挙げますと、
本ユニットは、端末操作者と保守者との間で通話を可能にするものです。
従来SH-2を使用していましたが、今後の製品展開がなさそうということで、再開発を受託させていただきました。

本ユニットの構成は以下になります。

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音声処理ユニット構成図
図.音声処理ユニット構成図

当初は、SH-2より入手性は良いが同等性能のRL78で検討しましたが、最終的にRX72Nを弊社お客様へ提案し、これを採用頂きました。
これはお客様が入手性に加え、将来の大幅な開発工数低減を評価されたためです。

下表はSH-2とRX72Nの簡単な比較です。

表.SH-2とRX72N仕様比較

項目 SH-2 RX72N
動作周波数 50MHz 240MHz
メモリ(ROM/RAM) 256kB/8kB 4MB/1MB
通信IF UART,I2C Ether,USB,SPI,UART,I2C

分かるように、RX72NはSH-2に対し、かなりオーバースペックですが、将来のシステム性能や機能upを考えた時、RX72Nの高速で大容量な内蔵フラッシュメモリ。それに多くの通信用IFを活用すれば、将来の仕様変更などで都度MCUを変更せず、MCUはそのままで小規模な変更だけで済み、将来の開発工数が大幅に低減できると考えました。

例えば、システムコスト低減による再設計を考えた場合、Codecによる音声処理をRX72Nのソフトウェア処理で実現できれば、Codecが削減できます。
そのためには高速なCPUに加え、CPUの待ち時間を最小にする内蔵メモリが必要です。
RX72Nの内蔵フラッシュメモリはミスヒットによるCPU待ち時間が最大でも4サイクルなので、CPUの性能をフルに発揮できますし、キャッシュやTCMのように高速処理が必要なコードをわざわざ配置する必要もありません。これは、マニュアルからは見えてこない大きな特長です。
また最近はIoT化が本格化する中、EtherやUSBなどの通信機能が必要となり、これに比例してコードサイズも増加するのですが、RX72Nではフラッシュメモリが最大4MBもあるので、当面、容量不足になることはないと考えました。

今後は、既存製品のIoT化に伴う開発依頼が徐々にですが伸びてきているので、実際のクラウドサービスまで使える開発環境があれば嬉しいですね。

山崎様、お忙しい中、ありがとうございました。

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