本記事では、スマート・コンフィグレータの新しいボード機能をご紹介します。この機能は、お持ちのルネサス製ボードで動作するソフトウエアコンポーネント(ミドルウェアやドライバ等)の選択を容易にします。
この新機能はスマート・コンフィグレータエディタからボード* を選択すると、自動的に有効となります。
(*注意:すべてのボードがこの機能をサポートしているわけではありません。この新機能をサポートしているボードについてはリファレンスノートをご参照ください。)

この新機能では、機能選択テーブル(図1)によって、選択したボードで使える機能が表示されるようになりました。 例えばRX65N Envision Kitを選択した場合、WQVGA 液晶ディスプレイを動作させるために必要なグラフィックライブラリ“r_emwin_rx”が表示されます。
「追加」ボタンをクリックするとこのコンポーネントがプロジェクトに追加されます。さらに設定が必要な場合は、矢印ボタン をクリックし、コンポーネントページの設定パネルに移動してください。デバイスで利用可能なすべてのソフトウェアのリストを表示する場合、ボードでサポートされているかどうかにかかわらずコンポーネントページへ移動し、そこからコンポーネントを追加します。
この新機能により、スマート・コンフィグレータでソフトウェア設定をする際のワークフローを、従来よりも短縮することができます。
従来のワークフロー:

デバッグで問題が生じ、配置した周辺端子がそのボードに対応していないと判明することがあります。この場合、「コンポーネント選択」まで戻り、ボードの回路図を確認しなければなりません。
新機能により改善したワークフロー:

ボードページ上でコンポーネントを選択しているため、選択中のボードがそのコンポーネントに間違いなく対応していることがわかります。これなら未対応のコンポーネントを選んでしまうこともなく、時間の短縮につながります。
RX MCUスマート・コンフィグレータを始めるには?
- 統合開発環境e² studio: "Eclipse"をベースとした、ルネサスマイコン用の統合開発環境(IDE)です。Eclipseの強力なコード編集機能に加え、豊富な拡張機能を搭載。サンプルコードのダウンロードからデバッグまで、すべての開発プロセスを統合開発環境e² studio一つで実行できます。e²インストーラには、本記事で紹介したスマート・コンフィグレータのコーディング支援ツールも含まれています。
- RXスマート・コンフィグレータ: RXスマート・コンフィグレータには、CS+やIAR Embedded Workbenchのような他社製の統合開発環境(IDE)をサポートするスタンドアロン版もあります。