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Kenji Morio
森尾 健司
Staff Specialist, Automotive Business Planning
掲載: 2022年1月27日

2022年1月19日~22日にインテックス大阪で開催された関西最大のIT専門展「第6回 Japan IT Week【関西】」において、AI・IoTをテーマとした特別講演に、当社の執行役員 兼 オートモーティブソリューション事業本部長、片岡健(経歴はこちら)が登壇しました。

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Kataoka_speaking

片岡の講演は「CASE+E時代における車載E/Eアーキテクチャの変化と半導体への取組み」と題され、昨今の自動車業界のトレンドや、E/Eアーキテクチャに求められる進化、また半導体に期待される価値提供など、幅広い観点に関し説明を行いました。このブログでは、講演内容を一部ご紹介いたします。

  • 自動車業界のメガトレンド

昨今のモビリティ社会におけるメガトレンドとして、Connected, Automated, Shared & Services, Electrifiedの頭文字を取った”CASE”というキーワードがよく知られています。COVID-19の影響を受けつつも、中長期的にはこれらが自動車業界の成長のけん引要素であることには変わりありません。このようなトレンドを背景に、車両内の電気/電子(E/E)アーキテクチャに進化が求められています。

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Evolution of E/E Architecture

ECUが高度に分散した従来のアーキテクチャから、より統合された集権型/ゾーンアーキテクチャへの移行が、自動車メーカ、及び部品メーカにとって大きな課題となっています。則ちモビリティのメガトレンドである“CASE”は、自動車業界内のプレイヤーにとっては、E/Eアーキテクチャを加えた”CASE+E“の大変革を意味するのです。

  • 当社のソリューション

このような”CASE+E“の新時代において、当社は幅広い製品ポートフォリオを有し、E/Eアーキテクチャ全体をサポートします。

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Renesas Product Portfolio

従来まで、当社の製品ポートフォリオはデジタル製品(MCU及びSoC)に重きを置いていましたが、近年のインターシル社、IDT社の買収に続き、2021年にダイアログ社を買収し、アナログ、及びパワー製品のポートフォリオが大幅に拡充されました。

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Expansion of product portfolio through acquisitions

これにより、デジタル製品とアナログ、パワー製品を組み合わせたWinning Combinationと呼ばれるセット・ソリューションを提供することが可能となりました。このWinning Combinationは、システムレベルで最適化されたソリューションであり、お客様の設計を加速し、短期間での市場投入を可能にします。

また”CASE+E“の新時代において、車両に求められる機能が高度化することで、自動車の価値の源泉がハードウェアからソフトウェアへシフトしつつあります。自動車メーカにとってはソフトウェアで如何に他社との差別化を図るか、が今後の市場を捉えるためには不可欠な課題となっています。そうした背景の中、ソフトウェアの開発費用は近年増大し続け、特にADAS/自動運転の分野は、安全性に関する法的要求事項への準拠のため、開発費が膨大な額にまで膨れ上がっており、自動車メーカ、部品メーカにとって最大のコストドライバです。

このような課題に対し、当社の製品群はローエンドからハイエンドまでソフトウェアのスケーラビリティを確保し、加えて世代間でのソフトウェアの再利用性も高く、お客様のソフトウェア開発コストを大幅に削減することが可能です。

さらに当社は、お客様が仮想上で開発したソフトウェアを、そのままハードウェアに実装できるよう、ソフトウェア開発環境を提供します。

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Software Development Environment

これによりお客様は、ハードウェア上での検証工数を削減することができ、より迅速な製品の市場投入や機能の拡張が可能となるほか、ハードウェア上での課題を意識することなく、差別化要因であるソフトウェアの開発に専念することが可能です。


当社のソリューションの詳細は、こちらをご覧ください。
自動車アプリケーション | Renesas
 

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