近年、「内蔵オシレータの精度が低い」「使用できるI/Oポート数が少ない」という課題を実感する8bit MCUユーザーが増えています。さらに、「MCU自体の価格ではなく、システム全体のBOMコストを削減したい」「製品を小型化するために、部品数を減らしたい」という声も耳にします。RL78ファミリの新製品であるRL78/G15は、これらの問題を解決するために開発されました。
8bit MCUユーザーが抱える課題を解決!
RL78/G15 MCU 4つの特長
RL78/G15は16MHz動作の汎用マイコンです。8bit MCUの応用分野に最適化された製品で、産業、民生、センサ制御、照明、インバータなど幅広いアプリケーションに適しています。
1. 外部オシレータが不要、±1%の高精度HOCO
RL78/G15は、全温度範囲/全電圧範囲で精度±2%以下の高精度な高速オンチップ・オシレータ(HOCO)を搭載しています。-40 to 85°CではHOCO精度±1%を実現します。UART通信時は、送受信デバイスのクロック周波数誤差が合計5%以内でないと通信が成立しませんが、RL78/G15は±2%以下の高精度HOCOをもつため、調整の必要がなく、外部オシレータも不要になります。よってBOMコスト削減につながります。
2. ほぼ全端子をI/Oポートとして使える
小型(パッケージ)MCUを選定したが、利用できるI/Oポートが少なく使いにくい…、という経験はあるでしょうか。RL78/G15は、すべてのパッケージラインナップで電源/GND端子以外の端子をI/Oポートとして使用できます。また、RL78既存製品(RL78/G10(10pin, 16pin), RL78/G12(20pin))と高いピン互換性をもつため、置き換えが容易です。8ピンから20ピン、最小3mm角と、小ピンかつ小型パッケージラインナップをもつRL78/G15は、機器の小型化に貢献します。
3. 機器全体のコストを減らす、充実した内蔵周辺機能
RL78/G15はリセット機能、コンパレータ、Data Flashをすべて内蔵しています。また、UART通信用の外部オシレータも不要であるため、外部部品が不要となり、機器全体のコスト削減に貢献します。デバッグ・セルフプログラミング機能も搭載しているため、より使いやすい製品となりました。
4. 熱設計を簡単にする、幅広い動作周囲温度
用途に応じて3つの製品グレードを用意しています。(A-version: -40°C ~ 85°C、G-version: -40°C ~ 105°C、M-version: -40°C ~ 125°C)
動作周囲温度が最大125℃のため熱設計が容易で、近年小型化が進むIoT機器への搭載や、モータなど発熱部品の近くにマイコンを配置することが可能です。
開発を容易化するツール
1. らくらく初期設定、スマート・コンフィグレータ
初期設定プログラムを自動かつ容易に生成することができるGUIツール、スマート・コンフィグレータに対応しています。ルネサスの多くのマイコンが対応している実績豊富なツールであり、お客様のアプリケーションに応じたソフトウェア開発がスピーディかつスマートに実現できます。
2. すぐに使える、評価ボード
Fast Prototyping Boardを用意しています。Arduino UnoとPmod™ Type 6Aインターフェースを標準搭載し、MCUのすべてのピンにアクセスでき、さらにUSBケーブルのみでデバッグとプログラミングが可能です。お手軽にRL78/G15を評価したい方におススメの評価ボードです。
3. エミュレータがいらないデバッグ環境
RL78/G15は安価なUSB-UART変換ICを使用することで、エミュレータなしでデバッグおよびプログラミングを行うことが出来ます。
4. Arduinoライブラリ
Fast Prototyping Board上で動作するArduinoライブラリも用意しています。RL78の資産だけでなく膨大なArduino資産のメリットも得られるため、アイデアを早期に具現化することが出来ます。
8bit MCUの課題を解決するRL78/G15を、充実した開発ツールを使って評価してみませんか?
さらに、アプリケーションの使用方法について、最大100W USB PD対応マルチ出力アダプターをご参照ください。