東京オリンピックも無事終わり、時代もそろそろ2022年に差し掛かっています。
時の移ろいはあっという間ですね。
世の中もIoTやクラウドなど、大きな変換点を迎えています。
さて、これらの流れに追従するために新製品を検討される方も多いと思います。
そんなお客様に朗報です。今回はRXへの移植に伴う便利な情報について共有したいと思います。
私たちは、SHやV850、H8S、M16Cなど過去のルネサス製品からRXへの移植、またはRX間の移植を検討されているお客様向けに、「移行ガイド」と「相違点資料」を用意しています。
移行ガイドは、製品移植時によくあるご質問や注意点、製品間の機能の違いなどを細かく説明したものです。この資料を事前にご覧いただくことで、移行にかかる時間や費用、難易度のイメージを確認することができます。
SHからRXへの移行ガイドの一例をご紹介します。比較内容は各章に分けて機能ごとに説明しています。
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下記は割り込みフラグの管理に関するページです。SHとRXでは割り込み要因フラグの扱いが異なります。SHの割り込みフラグはプログラムにてクリアする必要がありますが、RXでは自動でクリアされます。このような違いは、各マニュアルを眺めてみてもなかなか気づきづらいものです。
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続いて機能を見ていきましょう。RXで搭載しているタイマなどの一部機能は、SHやH8などから流用しています。そのため、機能やレジスタの配置などが似ており、比較的移植しやすい部類になります。
例えばシリアルの機能比較を見てみると、完全に上位互換であることがわかるかと思います。ただし、レジスタの内容や設定順序などに多少変更がありますので、レジスタ設定手順例で違いを示しています。ソフトウェアの移植において役だてていただければと思います。
移行ガイドには、ここでは紹介しきれないほど多くの情報が用意されています。
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一方、機能の類似性がないV850からの移植に関しては、同等機能があるかという視点で記載しています。同等機能がなくても、それに代わる方法があればその方法をサンプルソフトとともに掲載しています。
RXからRXへの移植に関しては、製品間の仕様相違点をまとめた「相違点資料」として用意しています。こちらも「移行ガイド」同様、製品間の機能の仕様違いなどをまとめております。
RXは非常に多くの製品グループがありますが、ほぼすべての製品間で相違点資料を用意しており、どの製品からの移植であっても対応できるようにしています。
「移行ガイド」や「相違点資料」は、RXファミリWEBサイトの「RXへの置き換え支援情報」からアクセスできます。
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相違点資料に関しては、準備状況が一目でわかるPDFを用意しています。
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このPDFは、矢印が比較対象を、番号は資料番号を表しています。なお、番号をクリックするとその資料を簡単に開けますので、WEBから検索する必要はありません。
RXはこれ以外にも、ハードウェア設計の注意点をまとめたハードウェアデザインガイドや、自動コード生成ツールなど、設計をサポートする様々な情報があります。
これらの資料も併せて、ぜひともご活用ください。