概要
説明
近年、車載情報機器は、スマートフォンとの連携に代表されるIT技術との融合で、より高機能、高付加価値化を実現する傾向にあります。
中でもディスプレイ・オーディオは、スマートフォンとの連携を想定したエントリモデルの車載情報機器として、今後の拡大が期待されています。スマートフォン との連携で、これまで車載情報機器だけでは実現困難だったユーザ・エクスペリエンスの実現と機能の拡張性を持つようになり、車載情報機器の性能面への余裕度が求められる一方、エントリモデルとしてコストの最適化が求められています。また、複数のスマートフォンとの接続インタフェースや、つながることで広がるアプリケーション群に対応するため、ソフトウェア開発の難易度が上がり、開発スピードの低下や開発費の高騰が課題となっています。
複数の情報を統合・判断し、運転者に最適な形で通知する統合コクピットにもさまざまなバリエーションが存在します。このバリエーションに柔軟に対応するために、多様なニーズに応えることができる製品ラインナップと、その製品ラインナップ上で動作するソフトウェアの再利用性が、統合コクピットを実現するための重要な要件となってきます。
ルネサスは、これらの課題を解決するために、ディスプレイ・オーディオとエントリモデル向け統合コクピットに最適な、「R-Car E2」ソリューションを開発しました。これにより、第二世代R-Carシリーズ(R-Car H2/M2/E2/V2H)による統合コクピット向けソリューションがすべて揃い、エントリモデルからプレミアムモデルのスケーラビリティを実現しました。
特長
- ディスプレイ・オーディオとエントリモデル向け統合コクピットに最適化した性能、機能を実現
- 多様なニーズに応えられるスケーラビリティの実現
- 入手性の高いソフトウェア開発ボード提供
製品仕様
- 型名:R-Car E2 (R8A7794)
- 電源電圧:3.3/1.8V(IO)、1.5/1.35V(DDR3)、1.0V(Core)
- CPUコア
- Arm®Cortex®-A7 Dual
- SH-4A
- キャッシュメモリ
- Arm®Cortex®-A7 Dual
- L1命令キャッシュ: 32Kバイト
- L1データキャッシュ: 32Kバイト
- L2キャッシュ: 512Kバイト
- SH-4A
- L1命令キャッシュ: 32Kバイト
- L1データキャッシュ: 32Kバイト
- Arm®Cortex®-A7 Dual
- 外部メモリ
- DDR専用バスにDDR3-SDRAMを接続可能
- データバス幅: 32ビット
- 外部拡張
- FLASH ROMやSRAMを直結可能
- データバス幅: 8/16ビット
- グラフィクス:PowerVR SGX540 (3D)
- ビデオ機能
- ビデオ表示インタフェース × 2チャネル(RGB888)
- ビデオ入力インタフェース × 2チャネル
- ビデオcodecモジュールVCP3(H.264/AVC、MPEG-2/4、VC-1等)
- IP変換モジュール
- TS インタフェース × 1チャネル
- ビデオ画像処理機能 (色変換、画像拡大・縮小、フィルタ処理)
- 歪み補正モジュール × 1チャネル
- オーディオ機能
- オーディオDSP
- サンプリングレート変換 × 6チャネル
- サウンドシリアルインタフェース × 10チャネル
- MOST DTCP暗号対応
- ストレージインタフェース
- USB 2.0 ホストインタフェース × 2ポート(wPHY)
- SDホストインタフェース × 3チャネル(SDXC対応、UHS-I対応)
- マルチメディアカードインタフェース × 1チャネル
- 車載インタフェース
- メディアローカルバス(MLB)インタフェース × 1チャネル
- コントローラエリアネットワーク(CAN)インタフェース × 2チャネル
- IEBusバスインタフェース
- 暗号処理部
- 暗号処理エンジン(AES、DES、ハッシュ関数、RSA)
- SecureRAM
- その他周辺機能
- LBSC内蔵DMAC: 3チャネル/SYS-DMAC: 30チャネル/Audio-DMAC: 13チャネル/Audio(周辺)-DMAC: 29チャネル
- 32bitタイマ × 12チャネル
- PWMタイマ × 7チャネル
- I2C バスインタフェース × 8 チャネル
- シリアルコミュニケーションインタフェース(SCIF) × 18チャネル
- クワッド・シリアルペリフェラルインタフェース(QSPI) × 1チャネル(ブート対応)
- クロック同期シリアルインタフェース(MSIOF) × 3チャネル(SPI/IISサポート)
- EthernetコントローラAVB対応(IEEE802.1BA、802.1AS、802.1QavおよびIEEE1722対応、GMII/MIIインタフェース、PHYデバイスと接続可能)
- Ethernetコントローラ (IEEE802.3uに準拠したMAC内蔵、RMIIインタフェース、PHYデバイスと接続可能)
- 割り込みコントローラ(INTC)
- クロック発振器(CPG): PLL 内蔵
- オンチップデバッグ機能
- パッケージ:501 ピンFCBGA (21mm × 21mm)
Controller Area Network (CAN) is a vehicle network developed by Robert Bosch GmbH.
Arm、CortexはArm Limitedの登録商標または商標です。
PowerVR、SGXはImagination Technologies Limitedの登録商標または商標です。
その他本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。
製品比較
アプリケーション
アプリケーション
- 車載ディスプレイ・オーディオ
- 統合コクピット