概要
説明
2015年以降のハイエンド車載情報端末には、高精細のディスプレイ対応、メータクラスタ、リアシートモニターへのマルチディスプレイ出力、車載に特化した操作性とレスポンスの向上、ビッグデータを活用したクラウドサービスが要求されます。また車載組込み機器としての高速起動性能、車内の高級感と調和する質感あるデザイン表示や、さらなる安全確立を目指し、後方のみならず車の周辺の状況を表示するトップビューなど、ドライバーの視界支援への対応が強く求められています。
ルネサスは、これらの要求に応えるために、従来のハイエンド車載情報端末向けSoC「R-Car H1」から、大幅な性能向上を図った「R-Car H2」を「第2世代R-Car」製品の第一弾製品としてリリースします。
特長
- 車載情報端末向けSoCとして業界最高性能25000DMIPS(R-Car H1 比の約2倍)以上を実現
- 最新PowerVRアーキテクチャ高性能グラフィックスコアG6400を車載向けに初めて採用
- 「R-Car H1」比、約4倍の処理性能を持つIMP-X4の搭載により、OpenCVに対応
- 次世代車載向けに必要なインタフェースを強化
(USB3.0、EthernetAVB、高精細デジタルカメラを4チャネル同時入力、3チャネルビデオ出力など) - パートナーソリューションを含むECOシステムの提供で試作品の早期開発と開発費の大幅縮小に貢献
(QNX® Neutrino® RTOSやWindows® Embedded Automotive、LinuxなどのOS、ボードサポートパッケージ、ミドルウェア、開発環境をラインアップ)
製品仕様
- 型名:R-Car H2 (R8A7790)
- 電源電圧:3.3/1.8V(IO)、1.5/1.35V(DDR3)、1.0V(Core)
- CPUコア
- Arm®Cortex®-A15 Quad
- Arm®Cortex®-A7 Quad
- SH-4A
- キャッシュメモリ
- Arm®Cortex®-A15 Quad
- L1命令キャッシュ: 32Kバイト
- L1データキャッシュ: 32Kバイト
- L2キャッシュ: 2Mバイト
- Arm®Cortex®-A7 Quad
- L1命令キャッシュ: 32Kバイト
- L1データキャッシュ: 32Kバイト
- L2キャッシュ: 512Kバイト
- SH-4A
- L1命令キャッシュ: 32Kバイト
- L1データキャッシュ: 32Kバイト
- Arm®Cortex®-A15 Quad
- 外部メモリ
- DDR専用バスにDDR3-SDRAMを接続可能
- 最大動作周波数: 800MHz
- データバス幅: 32ビット × 2チャネル (6.4GB/s × 2チャネル)
- 外部拡張
- FLASH ROMやSRAMを直結可能
- データバス幅: 8/16ビット
- PCIエクスプレス2.0 (1レーン)
- グラフィクス
- PowerVR Series 6 G6400(3D)
- ルネサスグラフィックスプロセッサ(2D)
- ビデオ機能
- ビデオ表示インタフェース × 3チャネル(2チャネル: LVDS、1チャネル: RGB888)
- ビデオ入力インタフェース × 4チャネル
- ビデオcodecモジュール(H.264/AVC、MPEG-4、VC-1等)
- IP変換モジュール
- JPEGアクセラレータ
- TS インタフェース × 2チャネル
- ビデオ画像処理機能 (色変換、画像拡大・縮小、フィルタ処理)
- 歪み補正モジュール × 4チャネル
- 高性能リアルタイム画像認識エンジン(IMP-X4)
- オーディオ機能
- オーディオDSP
- サンプリングレート変換 × 10チャネル
- サウンドシリアルインタフェース × 10チャネル
- MOST DTCP暗号対応
- ストレージインタフェース
- USB 3.0 ホストインタフェース × 1ポート(wPHY)
- USB 2.0 ホストインタフェース × 3ポート(wPHY)
- SDホストインタフェース × 4チャネル(SDXC対応、UHS-I対応)
- マルチメディアカードインタフェース × 2チャネル
- Serial ATAインタフェース × 2チャネル
- 車載インタフェース
- メディアローカルバス(MLB)インタフェース × 1チャネル(3線/6線選択可能)
- コントローラエリアネットワーク(CAN)インタフェース × 2チャネル
- IEBusバスインタフェース
- GPS ベースバンド処理モジュール(Galileo、GLONASS対応)
- EthernetコントローラAVB対応(IEEE802.1BA、802.1AS、802.1QavおよびIEEE1722対応、GMII/MIIインタフェース)
- 暗号処理部
- 暗号処理エンジン(AES、DES、ハッシュ関数、RSA)
- SecureRAM
- その他周辺機能
- LBSC内蔵DMAC: 3チャネル/SYS-DMAC: 30チャネル/Realtime-DMAC: 3チャネル/Audio-DMAC: 26チャネル/Audio(周辺)-DMAC: 29チャネル
- 32bitタイマ × 12チャネル
- PWMタイマ × 7チャネル
- I2C バスインタフェース × 8 チャネル
- シリアルコミュニケーションインタフェース(SCIF) × 10チャネル
- クワッド・シリアルペリフェラルインタフェース(QSPI) × 1チャネル(boot対応)
- クロック同期シリアルインタフェース(MSIOF) × 4チャネル(SPI/IISサポート)
- Ethernetコントローラ (IEEE802.3uに準拠したMAC内蔵、RMIIインタフェース、PHYデバイスと接続可能)
- 割り込みコントローラ(INTC)
- クロック発振器(CPG): PLL 内蔵
- オンチップデバッグ機能
- 低消費電力モード:各CPUコア、3D、画像認識ブロックの独立電源停止、 AVS(Adaptive Voltage Scaling)機能、DVFS(Dynamic Voltage and Frequency Scaling)機能 及びDDR-SDRAM 電源バックアップモードをサポート
- パッケージ :831 ピンFCBGA (27mm × 27mm)
- 開発環境:ベンダ各社が提供しているArm対応ICEが使用可能
- 評価ボード:以下の特長をもつリファレンスプラットフォームを準備しています
- 車載情報機器向けの周辺回路を搭載し、ユーザシステムの実機検証環境を実現
- アプリケーションソフト等のソフトウェア開発ツールとして使用可能
- ユーザによるオリジナル機能の追加が可能
- ソフトウェアプラットフォーム
- 対応OS: QNX® Neutrino® RTOS、Windows® Embedded Automotive、Linux他
- OpenMAX IL I/Fに対応したH.264、MPEG-4、VC-1ビデオコーデック、OS標準のAPIに対応したBSPを準備しており、トータルシステムへのソフトウェアソリューションを提供します
DMIPS: Dhrystone Million Per Second
Open CV: Open Source Computer Vision Library
Arm、CortexはArm Limitedの登録商標または商標です。
PowerVRはImagination Technologies Limitedの登録商標または商標です。
CAN(Controller Area Network):独Robert Bosch GmbHが提唱している車載用のネットワーク仕様です。
IEBusはルネサス エレクトロニクス株式会社の日本、米国及びその他の国における登録商標または商標です。
QNX、Neutrinoは、QNX Software Systems GmbH & Co. KG の商標または特定地域では登録商標であり、 QNX Software Systems Co の許諾のもと使用されます。
Windowsは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
Linuxは、Linus Torvalds氏の日本およびその他の国における登録商標または商標です。
その他本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。
製品比較
アプリケーション
- 車載用情報端末
ビデオ&トレーニング
Renesas Presents at DevCon 2015: Renesas Electronics, the world’s number one supplier of microcontrollers, offers an extensive line of MCUs, embedded platforms, SoC solutions, and analog and power devices for a wide span of general purpose and automotive applications to accelerate our customer’s development time, innovate through their design challenges, and differentiate their products in the market.