概要
説明
本製品は、組み込み用OSとして国内実績最大のµITRON仕様準拠のリアルタイムOSです。コンパクトな設計で、かつ優れたリアルタイム性能と豊富なサービスコールを持ち、高品質なリアルタイム・マルチタスク環境を備えた組み込みシステムを実現します。
また、統合開発環境CS+との親和性やコンフィギュレータによる定義ファイルの自動生成機能により、アプリケーションを容易かつ短期間に開発できます。
特長
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µITRON4.0仕様に準拠
組み込み型制御用OSのアーキテクチャとして代表的なµITRON4.0仕様に準拠した設計です。 - 高い移植性
さまざまな実行環境に対応するために、RI78V4が処理を実行するうえで必要となるハードウェア依存処理をユーザ・オウン・コーディング部として切り出し、サンプルソースファイルを提供しています。これにより、さまざまな実行環境への移植性を向上させるとともに、カスタマイズを容易なものとしています。 - ROM化に適したコンパクトサイズ
実行環境に組み込んで使用することを前提としたリアルタイム・マルチタスクOSであるため、ROM化を意識し、コンパクトな設計が行われています。また、RI78V4が提供するサービスコールのうち、ユーザがアプリケーション・システム内で使用するサービスコールのみをシステム構築時にリンクすることができるため、コンパクトでありながらユーザのニーズに最適なリアルタイム・マルチタスクOSを構築できます。 - 統合開発環境CS+との連携
CS+上で以下の機能が利用できます:- OSビルドに必要なオプションを自動設定
- タスクやセマフォなどのOS管理オブジェクトの状態を表示 (リソース情報)
- タスクの動作履歴やサービスコール発行履歴をグラフィカルに表示 (システム・パフォーマンス・アナライザ)
- 対応コンパイラ:CA78K0R(RL78、78Kファミリ用Cコンパイラパッケージ)
- Learn More
リリース情報
OS本体
最新Ver.: V1.00.02
リリース日: 2012/11/1
バージョンアップ内容(ツールニュース参照)
動作環境
契約形態
ユーザーズマニュアル(RI78V4 リアルタイムOS ユーザーズマニュアル コーディング編
(PDF | English, 日本語)| すべて )
CS+連携プラグイン リアルタイムOS共通部
最新Ver.:V3.00.00
リリース日:2014/10/1
CS+連携プラグイン RI78V4 V1依存部
最新Ver.:V3.00.00
リリース日:2014/10/1
Target Devicesについてのご注意事項:
対応済みのグループであっても、極端にROM/RAMサイズが小さいデバイスは除きます。 お客様のアプリケーションに依存しますが、以下が目安となります。
- ROMサイズ:16KB以上
- RAMサイズ:4KB以上
ターゲットデバイス
詳細情報
連携ツール
- 対応コンパイラ:CA78K0R
- 統合開発環境:CS+
機能
RI78V4カーネルは以下のモジュールから構成されています。個々のモジュールはその機能を実現する関数群(サービスコール)で提供されます。
- タスク管理
タスクの状態を操作する機能のほかに,タスクの状態を参照する機能も提供しています。 - タスク付属同期
タスク付属同期タスクの状態を他のタスクから変化させ、タスク間の同期をとります。 - 同期通信機能
タスク間の排他制御、待ち合わせ、通信を実現する手段としてセマフォ、イベントフラグ、メールボックスを提供しています。- セマフォ:並行に動作するタスクが限られた数の資源(ハードウエア・デバイス、ライブラリ関数など)を同時に利用するといった資源使用の競合を防ぐ手段(排他制御機能)として"非負数の計数型セマフォ"を提供しています。
- イベントフラグ:ある処理プログラムの実行結果が出るまでの間、"処理の実行を待つ"といったタスク間の待ち合わせ機能として"16ビット幅のイベントフラグ"を提供しています。
- メールボックス:ある処理プログラムの実行結果を他の処理プログラムに引き渡すといったタスク間の通信機能として"メールボックス"を提供しています。
- 固定長メモリプール
処理プログラムから動的なメモリ操作要求が行われた際に利用可能なメモリ領域として"固定長メモリ・プール"を提供しています。 - 時間管理機能
時間に依存した処理を実現する手段として、一定の周期で発生するタイマ割り込みを利用した遅延起床、タイムアウト、周期ハンドラを提供しています。 - システム状態管理機能
システムの状態を変更、参照するための機能です。 - 割り込み管理機能
マスカブル割り込みが発生した際に起動する割込みハンドラに関連した機能を提供しています。 - システム構成管理機能
リセット割り込みの発生からタスクに制御を移すまでに必要となるシステム初期化処理、およびバージョン情報の参照処理を提供しています。 - スケジューリング機能
動的に変化していくタスクの遷移状態を観察することにより、タスクの実行順序を管理/決定し、最適なタスクにCPUの利用権を与える機能を提供しています。
仕様一覧
ターゲットMCU | RL78ファミリ、78K0R |
---|---|
最大タスク数 | 127 |
タスクの優先度数 | 15 |
サービスコール数 | 66 |
性能 (wup_tskを発行してから対象タスクの 実行が始まるまでの時間) | 49.2マイクロ秒 (78K0R/Kx3、10MHz、内蔵メモリ) |
カーネルコードサイズ | 約2.9K~7.7Kバイト |
カーネルRAM1タスクあたり | データ:24バイト スタック:28バイト |
製品構成
構成物 | 説明 | 備考 |
---|---|---|
カーネルソースプログラム | カーネル本体ソースプログラム | ソースコード付き量産契約の場合にのみ提供 |
カーネル本体ライブラリ | システム構築用カーネルライブラリ | - |
標準ヘッダファイル | ・ITRON共通定義ファイル ・カーネル仕様定義ファイル ・その他定義ファイル | ヘッダファイルはC言語用を提供 |
コマンドラインコンフィギュレータ | テキスト形式で構築パラメータを記述したcfgファイルから、各種定義ファイルを出力 | - |
サンプルプログラム | ITRONを使用した簡単なプログラム | - |
CS+連携プラグイン - リアルタイムOS共通部 - RI78V4依存部 | ・カーネルの組み込みを容易にする機能 ・デバッグ時にOS状態を参照する機能 | - |
システム・パフォーマンス・アナライザ | OSの動作履歴を遷移図に表示し、CPU使用率などの性能解析するツール | - |
マニュアル | ユーザーズマニュアル | - |
処理フロー
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メモリ算出ツール
RI78V4メモリ容量見積もりページで、以下のメモリを見積もることができます。
- RAMサイズ
- ROMサイズ
なお、見積もりページおよび見積もり結果ページはRX78K0Rと表記されておりますが、RI78V4と置き換えてください。