概要
説明
本製品は、ルネサス統合開発環境CS+において、ターゲットシステムのない段階でアプリケーションのソースレベルデバッグを可能にするシミュレータです。
以下のシミュレータデバッガの独自機能(高機能デバッグ)により実機がない段階でC/C++言語やアセンブリ言語で作成されたプログラムを効率よくデバッグできます。
- 高精度シミュレーション(サイクルアキュレート) (Note1)
- Simulated I/O機能(標準・ファイル入出力機能を使用可能)
- 擬似割込み機能(割込み動作のシミュレーションが可能。任意のタイミング、ブレーク条件を使用した擬似割り込み。 タイマモジュールを使用した内部割込みが可能。)
また、直感的にわかりやすいGUI(グラフィカルユーザインタフェース)が、快適なデバッグ環境を実現します。
Note
- RXv1コアを搭載したマイクロコンピュータ選択時のみサイクルアキュレートに対応しています。RXv1コアの製品はこちらから確認できます。
特長
- ホスト計算機上で動作するので、実機がなくてもプログラムのデバッグを開始することができ、システム全体の開発期間を短縮できます。
- シミュレーション時にプログラムの命令実行サイクル数を計算します。これにより実機がなくても性能評価が行えます。
- 下記のような機能を持ち、プログラムのテスト、およびデバッグを効率よく進めることができます。
- RXファミリの各CPUに対応
- デバッグ対象プログラムの実行中に異常が発生した場合、異常を無視して続行するか、または停止するかを制御する機能
- プロファイルデータ取得、および関数単位のパフォーマンス測定
- 豊富なブレーク機能(擬似的な割込み動作も可能)
- メモリマップの設定・編集·関数呼び出し履歴の表示
- C/C++およびアセンブラソースレベルのカバレジ表示
- 波形表示による視覚的デバッグ機能
- Windows上で動作し、ブレークポイント・メモリマップ・パフォーマンス・トレースをダイ アログボックス上で設定することができます。RXファミリマイコンのメモリマップに対応した環境設定もダイアログボックス上で行うことができます。
- Learn More
リリース情報
本製品はCS+版の RXファミリ用C/C++コンパイラパッケージ に含まれています。コンパイラパッケージをインストールすると、CS+ 統合開発環境に本シミュレータの機能が追加されます。
ターゲットデバイス
詳細情報
機能
- ビルダ、デバッガの統合により作業効率向上
- ELF/DWARF2オブジェクトフォーマットサポート
- 関数単位の実行サイクル数、呼び出し回数のグラフ表示
- スタックトレース機能
- 豊富なブレークポイント機能サポート(擬似的な割込み動作も可能)
- アセンブリソースレベルでのカバレジ表示
- 波形表示による視覚的デバッグ機能
シミュレーション範囲
[本シミュレータデバッガが、サポートしている機能]
- 全実行命令
- 例外処理
- レジスタ
- 全アドレス空間
- 周辺機能(タイマ) (Note1)
Note
- 2チャネルの16ビットタイマにより構成されるコンペアマッチタイマ(CMT)を2ユニット(ユニット0、ユニット1)、合計4チャネルとCMTに関連する割り込みコントローラ(ICU)をサポートしています。
[本シミュレータデバッガが、サポートしていない機能] (Note3)
- 低消費電力状態 (Note1)
- ノンマスカブル割り込み(NMI)
- 命令実行途中の割り込み受付け (Note2): RMPA, SCMPU, SMOVF, SMOVB, SMOVU, SSTR, SUNTIL, SWHILE
- 命令終了後に不定となるデータ、レジスタ値
- アキュムレータ(ACC)の下位16ビット
Note
- WAIT命令を実行するとシミュレーションを停止します。
- 命令実行完了で割り込みを受付けます。
- これらのデバッグをするには、エミュレータを使用してください。