概要

説明

本製品は、ルネサス統合開発環境High-performance Embedded Workshopにおいて、ターゲットシステムのない段階でアプリケーションのソースレベルデバッグを可能にするシミュレータです。豊富なブレーク機能や カバレッジ測定機能、仮想割込み機能などを提供し、実機評価に近い感覚でソフトウェアモジュールの評価ができます。また、直感的にわかりやすいGUI(グラフィカルユーザインタフェース)が、快適なデバッグ環境を実現します。

本製品は M16Cシリーズ,R8Cファミリ用C/C++コンパイラパッケージ [M3T-NC30WA]に含まれています。コンパイラパッケージをインストールすると、High-performance Embedded Workshop環境に本シミュレータデバッガの機能が追加されます。

特長

  • サイクル精度での性能評価を実現(バス幅、命令キューバッファ、およびウエイト数を考慮したサイクル数の計測が可能)
  • I/Oスクリプト機能(タイマなどの周辺I/Oのシミュレーション)
  • 割り込みシミュレーション機能
  • GUI入力/出力ウィンドウ上にターゲットシステムを作成可能(ターゲットがない状態での簡易システムデバッグを支援)
  • デバッグ用にprintf関数を使用可能
  • ドラッグ&ドロップによる快適操作
  • C、C++言語/アセンブリ言語ソースレベルデバッグ等の豊富な基本デバッグ機能
  • RAMモニタ機能
  • HTML形式オンラインヘルプ
  • Learn More

リリース情報

最新Ver.: V.1.06 Release 00

リリース: 2011/04/01

バージョンアップ内容(ツールニュース参照)

動作環境

新規ご購入時
本製品の単体販売はありません。「R8C, M16Cファミリ用C/C++コンパイラパッケージ」でのご購入となります。
無償リビジョンアップ時
従来どおり、本製品単体でのオンラインアップデートとなります。

ターゲットデバイス

ダウンロード

分類 タイトル 日時
ソフトウェア/ツール-評価版ソフトウェア ログインしてダウンロード ZIP 144.00 MB 英語
ソフトウェア/ツール-評価版ソフトウェア ログインしてダウンロード ZIP 100.46 MB 英語
ソフトウェア/ツール-その他 ログインしてダウンロード EXE 3.59 MB 英語
3件

ドキュメント

詳細情報

機能

[基本デバッグ機能]

機能 説明
レジスタウィンドウ MCU固有のレジスタおよびフラグの内容を表示/変更します。
メモリウィンドウ メモリ内容をアドレスとラベルと共に表示します。表示形式は2進、10進、16進、ASCII、SJIS、JISから選択できます。
RAMモニタウィンドウ ターゲットプログラム実行中に変化したメモリ内容を表示します。プログラム実行中にReadした領域は緑、Writeした領域は赤で表示します(任意の色を設定可)。
ASMウォッチウィンドウ アセンブリ言語レベルで宣言した変数内容やメモリ内容の変化を監視します。任意のアドレス式が指定可能です。表示形式は、2進、10進、16進から選択できます。指定したアドレスがリアルタイムRAM領域内の場合、Readした領域は緑、Writeした領域は赤で表示します(任意の色を設定可)。
Cウォッチウィンドウ C/C++言語の変数内容を表示します。任意の変数式を表示するウィンドウに加え、外部変数、ファイル内ローカル変数、ローカル変数を表示するウィンドウも用意しています。
スタックトレースウィンドウ C/C++言語の関数呼び出し情報を表示します。
スクリプトウィンドウ キーボードおよびスクリプトファイルからコマンドを実行するためのウィンドウです。コマンドの実行結果と、コマンドヒストリを表示する領域を備えています。実行結果は任意のファイルに出力できます。
S/Wブレークポイント設定ウィンドウ ソフトウェアブレークポイントを設定/解除できます。最大64点までブレークポイントが設定できます(OR条件)。
H/Wブレークポイント設定ダイアログ ハードウェアブレークポイントを設定/解除できます。最大64点までブレークポイントが設定できます(OR条件)。
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[高機能デバッグ機能]

機能 説明
I/Oタイミング設定ウィンドウ ポート入力やポート出力、割り込みの設定/表示を行うウィンドウです。サイクル単位でのデータ入力、割り込み発生の定義、データ出力の変化の確認ができます。また、タイマ割り込みをmsec/μsec単位の時間で指定できます(CPUの動作周波数を別途指定する必要があります)。その他、周辺I/O(タイマやAD変換器等)の動作シミュレーションができるI/Oスクリプト機能があります。周辺I/OのI/Oスクリプト(ファイルにスクリプト形式で記述します)をI/Oウィンドウに登録することにより、そのデバイスの動作シミュレーションができます。例えば、タイマの動作をwhile、if文等を用いて定義することができます

[タイマのI/Oスクリプト定義例]
 {
  while(1){
      if(([0x380].b & 0x01) == 0x01){
        ; カウンタのダウンカウント
          waitc [0x386].W + 1

        ; タイマ割り込みの発生
          int 21,[0x55].b & 0x7
      }else{
          waiti 100
      }
  }
 }
GUI入出力ウィンドウ マウスの簡単な操作で、ユーザターゲットシステムのキー入力パネルや出力パネルを作成するウィンドウです。
[入力パネル]
作成したキーに対してデータ入力や割り込みの動作が定義できます。プログラム実行中にキーを押すと、データ入力や割り込みが発生します。
[出力パネル]
出力データの値に応じてLEDやラベルが表示できます。
出力ポートウィンドウ printf関数の結果をウィンドウやファイルに出力します。
トレースポイント設定ウィンドウ トレースポイントを設定/解除します。6点のトレースポイントと各イベントの組み合わせ条件が設定できます。トレースを開始/終了するイベントとして、メモリへのアクセス(書き込み/読み込み)や命令実行が設定できます。組み合わせ条件には、AND、ORが指定できます。
トレースウィンドウ トレースの計測結果を表示します。表示形式は、メモリのアクセス情報表示、逆アセンブル表示、ソース表示のいずれかを選択できます
データトレースウィンドウ トレース結果を解析し、データアクセス情報をグラフィカルに表示します。
カバレッジウィンドウ C/C++言語プログラムの各関数のC0カバレッジ計測結果を表示します。各関数の開始/終了アドレスとカバレッジ状況が確認できます。
MRウィンドウ リアルタイムOS(M3T-MR30)の状態を表示します。
MRトレースウィンドウ リアルタイムOS(M3T-MR30)を使用したプログラムのタスク実行履歴等を計測しグラフィカルに表示します。タスク実行履歴のほかに、割り込み処理、タスク状態遷移、およびシステムコール発行の各履歴も同時に計測し表示します。
MRアナライズウィンドウ MRトレースウィンドウで指定した範囲の計測データを統計処理した結果を表示します。MRアナライズウィンドウは、割り込み処理ごとおよびタスクごとのCPU占有状況、タスクごとのレディ状態時間、システムコール発行履歴の一覧を表示します。
タスクトレースウィンドウ リアルタイムOSを使用したプログラムのタスク実行履歴等を計測しグラフィカルに表示します。
タスクアナライズウィンドウ Taskトレースウィンドウで指定した範囲の計測データを統計処理した結果を表示します(タスクごとのCPU占有状況を表示します)。
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仕様一覧

機能 説明
I/Oシミュレーション サイクル単位でのデータ入出力が可能
割り込みシミュレーション サイクルや時間(msec/μsec)単位での割り込み発生が可能
実行時間計測 CPUの動作周波数と実行サイクル数から実行時間を計測 (Note1)
トレース機能 最大256Kサイクルを記録可能
RAMモニタ表示 任意の1Kバイトを表示可能
カバレッジ計測 全メモリ領域のカバレッジ計測可能

Note

  1. 高精度なサイクル数計測のできるサイクル精度モードが選択可能です。