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ルネサスが更なる成長の加速に向け、組織体制の変更を発表

2023年10月19日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長兼CEO:柴田 英利、以下、 ルネサス)は、本日、202411日付の組織体制の変更を発表しました。ルネサスは新体制のもと、更なる成長を加速し、組み込み半導体ソリューションのリーダーとなることを目指します。

1. 技術分野に基づく、4プロダクトグループを発足

ルネサスは、より広範かつ、顧客ニーズに即したソリューションの提供を強化するため、技術分野で分けられた事業構造に転換します。これにより、組み込みプロセッサ、アナログ、パワー、コネクティビティでのルネサスの強みを活かして、包括的なソリューションを提供し、急速に変化する顧客や市場のニーズに機敏に対応します。また、クロスセルの機会が増大し、より広範な顧客に対応でき、スケールメリットを享受します。新組織体制では、ルネサスの事業を、以下の4つのプロダクトグループに再編します。

  • アナログ&コネクティビティ    
    現在、アドバンスドアナログ事業部長を務めるDavin Lee(デーヴィン・リー)が、執行役員兼アナログ&コネクティビティ担当ジェネラルマネージャーに就任します。同プロダクトグループは、アナログ製品、さらにはルネサスの多岐にわたるコネクティビティ製品を担当します。    
     
  • エンベデッドプロセッシング    
    ルネサスの汎用的なカタログ組み込みプロセッサ全般を統括する、執行役員 兼エンベデッドプロセッシング担当ジェネラルマネージャーには、汎用MCU事業部長を務める関 俊彦(せき・としひこ)が就任します。同プロダクトグループの製品は、カタログ製品・ソリューションを新規顧客、既存顧客双方に拡販する、ルネサスの「Deeper & Broader戦略」に貢献します。    
     
  • ハイパフォーマンスコンピューティング    
    執行役員 兼 ハイパフォーマンスコンピューティング・アナログ&パワーソリューショングループ 共同ジェネラルマネージャーを務めるVivek Bhan(ヴィヴェック・バーン)が、執行役員 兼 ハイパフォーマンスコンピューティング担当ジェネラルマネージャーに就任します。同プロダクトグループは、カスタム性の高い、アプリケーションに特化した、高性能な製品群を統括します。    
     
  • パワー    
    執行役員 兼 CSMO Chief Sales & Marketing Officer) 兼 グローバルセールス&マーケティング本部長を務めるChris Allexandre(クリス・アレクサンドル)が、新たに執行役員 兼 パワー担当ジェネラルマネージャーに就任します。同プロダクトグループは、パワーマネジメントおよびディスクリート製品を担当し、ルネサスのパワー半導体に関する取り組みを推進します。

2. ソフトウェアとデジタライゼーションに特化した組織を新設するとともに、オペレーション、エンジニアリングなどの全社横断的組織を組成

ルネサスは、より効率的な組織構造を実現すべく、上記の4プロダクトグループを立ち上げるだけでなく、業務領域ごとの全社横断的な組織も発足させます。これら新組織は、各プロダクトグループを横串で支える役割を担います。これにより、きめ細やかに顧客ニーズに対応でき、より付加価値を提供できる、パフォーマンスの高い事業運営を実現します。

  • ソフトウェア&デジタライゼーション    
    ルネサスは、クラウドベースのプラットフォームを提供することで、顧客のソリューション構築に革新的な変化をもたらすことを目指しています。ソフトウェアとデジタライゼーションは、ルネサスと他社を差異化する鍵となります。その実現のために、ソフトウェア開発およびルネサスが提供する製品のデジタル化を統括する組織を立ち上げ、担当ヴァイスプレジデントとしてBuvna Ayyagari(ブブナ・アイヤギャリ)を迎えました。    

    先日ルネサスに加わったBuvna Ayyagariは、半導体業界において多岐にわたる経験を有しています。Applied MaterialsSynopsys、そしてIntelにおいて、エンジニアリング、FAE、マーケティング、そしてカスタマーサポートの分野で要職を歴任し、製品企画段階から量産までの担当経験もあります。デジタルトランスフォーメーションを主導し、さらにはソフトウェアプラットフォームを定義づけるために一からチームを組成した経験もあり、ルネサスのソフトウェアとデジタライゼーションを指揮する上で最適な人材です。    
     
  • オペレーション    
    ルネサスは、事業運営上、効果的な取り組みを加速させ、サービス、品質、さらには利益率の向上を図っています。現執行役員常務 兼 エンベデッドプロセッシング・デジタルパワー&シグナルチェーンソリューショングループ ジェネラルマネージャーのSailesh Chittipeddi(サイレッシュ・チッティペディ)が、新設されるオペレーション担当の組織を、執行役員常務として管掌します。同新組織のもとには、ルネサスの生産、サプライチェーン、調達の各機能が束ねられます。オペレーション機能を一気通貫で担う組織を発足させることで、顧客に提供する価値を戦略的に最大化します。    
     
  • エンジニアリング    
    開発からテストに至るまで、エンジニアリング機能の中枢を担い、ルネサスの技術・製品ロードマップを策定・推進する全社横断的な組織を発足させます。執行役員 兼 ハイパフォーマンスコンピューティング・アナログ&パワーソリューショングループ 共同ジェネラルマネージャーの片岡 健(かたおか・たけし)が執行役員として、エンジニアリング部門を管掌します。    
     
  • 品質保証    
    片岡 健(かたおか・たけし)はエンジニアリング・品質保証担当の執行役員として、あわせて品質保証部門も指揮します。片岡 健のリーダーシップのもと、ルネサスは車載半導体事業をリードしてきた知見を活かし、製品・ソリューション全体を通じて最高水準の品質を担保します。    
     
  • セールス&マーケティング    
    グローバルストラテジック バーティカル&リージョナルセールス担当ヴァイスプレジデントのBobby Matinpour(ボビー・マティンプール)が、Chris Allexandreに代わり、セールス&マーケティング担当の執行役員 兼 CSMOに就任します。

これら各組織のリーダーは、プロダクトグループ ジェネラルマネージャーの4名とともに、CEOに直接レポートします。これにより、責任所在の明確化を図るだけでなく、各幹部がよりルネサス全体の戦略と事業運営に関与できることを企図しています。

なお、執行役員(IT担当)の新田 啓人(にった・ひろと)は退任します。新田 啓人は、グローバル・セールス本部 副本部長や、ブロードベースドソリューション事業本部 副本部長、IoT・インフラ事業本部ユニット長(SoCビジネス)などを歴任し、前身会社を含めて40年以上にわたり、ルネサスの発展に貢献してきました。

組織再編に伴い、執行役員 兼 エンベデッドプロセッシング・デジタルパワー&シグナルチェーンソリューショングループ エンベデッドマイクロコントローラ ユニット長のRoger Wendelken(ロジャー・ウェンデルケン)も退任します。Roger Wendelkenは、2017年のIntersil買収に伴って、ルネサスに入社し、当時のブロードベースドソリューション事業本部 グローバル営業統括部を指揮。現在の管掌においては、ARMベースのRAファミリマイコンのリリースにあたって主導的役割を果たしました。

また、執行役員 兼 エンベデッドプロセッシング・デジタルパワー&シグナルチェーンソリューショングループ パフォーマンスパワー ユニット長のAndrew Cowell(アンドリュー・コーウェル)も退任します。Andrew Cowell は、Intersilから2017年にルネサスに加わり、インフラ向けのデジタルマルチフェーズコントローラとスマートパワーステージ製品において、事業強化の基盤作りに注力し、同事業の成長と市場シェア拡大に貢献しました。

新田 啓人、Roger WendelkenAndrew Cowellは、ルネサスの新体制へのスムーズな移行をサポートし、2023年末までに退任します。

以上

リーダーシップチーム新任者略歴

Davin Lee(デーヴィン・リー)

Davin Leeは、ルネサス エレクトロニクスのアドバンスドアナログ事業部長を務めています。Davin Leeは、Dialog Semiconductor PLC(以下、Dialog社)において、アドバンスドミックスシグナル事業を担当する執行役員を務め、Dialog社の買収により20218月にルネサスに加わりました。

Dialog社入社以前は、Scintera NetworksCEO)、Intersil(パワーマネジメント担当Vice President/General Manager)、Xicor(マーケティング担当Vice President)、AlteraNational Semiconductorなど、多くの半導体企業で要職を務めました。

Davin Leeは、テキサス大学オースティン校でBSEE(電気工学学士)、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院でMBA(経営学修士)を取得しています。

関 俊彦(せき・としひこ)

関 俊彦は、20221月より、ルネサス エレクトロニクスの汎用MCU事業部長を務めています。RL78マイコンを主に担当しており、16ビットマイコンのカテゴリーでルネサスが世界シェア首位を達成したことに大きく貢献しました。

半導体業界において30年以上の経験を有しており、ルネサスの前身会社である日立製作所に入社後、ASICおよびメモリ製品のマーケティングを担当したほか、Renesas Electronics AmericaにてDirector of Marketing & Business operationsを務めるなど、マーケティング分野での要職を歴任しました。

関 俊彦は、上智大学にて学士(国際教養)を取得しています。

Bobby Matinpour(ボビー・マティンプール)

Bobby Matinpourは、20193月にルネサス エレクトロニクス入社後、タイミングおよび汎用製品事業を担当するヴァイスプレジデントを務め、20224月、グローバルストラテジック バーティカル&リージョナルセールス担当ヴァイスプレジデントに就任しました。

ルネサス入社以前は、Texas InstrumentsにてHigh Speed Data & Clock Business UnitVice Presidentを務めていました。半導体業界における20年以上のキャリアにおいて、産業、インフラ、コンシューマ、自動車向けの幅広い製品・ソリューションを担当し、エンジニアリングからプロダクトマーケティング、オペレーション、そしてセールスマネジメントに至るまで、多岐にわたる分野で豊富な業界経験を積んできました。

Texas Instruments入社以前は、National SemiconductorEpson-Toyocom、さらには複数の半導体スタートアップ企業において、エンジニアリングやマーケティングを担う要職を歴任しました。

Bobby Matinpourは、バージニア工科大学にてBSEE(電気工学学士)、ジョージア工科大学でMS(理学修士)とPhD EE(電気工学博士)を取得しました。

Buvna Ayyagari(ブブナ・アイヤギャリ)

Buvna Ayyagariは、20238月にルネサス エレクトロニクスに入社し、ソフトウェアおよびデジタライゼーション担当のヴァイスプレジデントに就任しました。Buvna Ayyagariは、新設された同ポジションにおいて、業界標準のツールを兼ね備えた革新的なプラットフォームを実現するため、プラットフォームの企画、開発、実装を一気通貫で担います。

Buvna Ayyagariは、半導体業界において多岐にわたる豊富な経験を有しています。Applied MaterialsAMAT)、SynopsysIPおよびEDA)、そしてIntelにおいて、研究開発、エンジニアリング、FAE、マーケティング、そしてカスタマーサポートの分野で要職を歴任し、製品企画段階から量産までの担当経験もあります。

Buvna Ayyagariは、サウスカロライナ大学でComputer Engineeringの修士号を取得したほか、複数の著作と特許を有し、非営利団体の理事も務めています。

*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。

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