ルネサス、5Gアクティブアンテナシステム用のRFデジタルフロントエンドのデモをAMDと共同で実施

　ルネサス エレクトロニクス株式会社（代表取締役社長兼CEO: 柴田　英利、以下ルネサス）は、このたび、5Gアクティブアンテナシステム（AAS）用のRFフロントエンドソリューションのデモをAMDと共同で実施することを発表しました。ルネサスのRFフロントエンドにはRFスイッチ、低ノイズアンプ、プリドライバが含まれます。これを、現場で性能を実証済みのAMDのZynq® UltraScale+™ RFSoCデジタルフロントエンドOpenRAN Radio（O-RU：無線ユニット）リファレンスデザインと組み合わせました。これにより、拡大するモバイルネットワークインフラ市場の需要に対応する完全なソリューションを提供します。このリファレンスプラットフォームのデモは、2月27日から3月2日までスペインのバルセロナで開催されるMobile World CongressのAMDブース（ホール2、ブース番号2M61）に出展される予定です。

　この新しい5G設計プラットフォームには、Open Radio Access Network（O-RAN）エコシステムの中で動作する基地局に不可欠なRFおよびデジタルフロントエンドのハードウェアをすべて統合しています。これには、高アイソレーションの多投Digital Pre-Distortion（DPD）スイッチ、コンパクトなパッケージで提供される高ゲイン・高線形プリドライバ、入力信号カップリング機能を持つ統合スイッチと低ノイズアンプ（LNA）などが含まれています。この完全なRFフロントエンドプラットフォームは、データを効率的に処理し、最適化された電力レベルでワイヤレスネットワークに送信することができるように設計されています。さらに、AMD RFSoC DFE ZCU670評価キットと組み合わせたことにより、ワイヤレスネットワークシステムの迅速なプロトタイプ開発が可能です。このプラットフォームは、優れたRF性能を提供する一方で、TXチャネル線形化のためのDPDリソースを最小限に抑え、無線効率を向上させることで、ワイヤレスネットワークプロバイダの運用コストを削減します。

　このRFフロントエンドソリューションは、ルネサスとAMDが共同開発した最新の5Gソリューションです。両社は過去に5G Next-Gen Radio（5G NR）向けの高性能RFタイミングソリューションで協業した実績があり、ルネサスのIEEE 1588対応システムシンクロナイザはDFE ZCU670評価キットの一部として組み込まれています。

　ルネサスのインフラ事業本部、RFエンジニアリング担当Vice PresidentのNaveen Yanduruは次のように述べています。「来たるMobile World Congressで、AMDと再び共同で最新のRF機能のデモを実施できることを嬉しく思います。5G RF無線インフラシステムの開発者は、当社のターンキーハードウェアソリューションを使用すれば、開発期間を短縮し、コストを削減することができます。私たちは、このソリューションが、無線通信市場のRF性能・効率の新標準となることを確信しています。」

　AMDのWireless EngineeringのCorporate Vice PresidentであるBrendan Farley氏は次のように述べています。「ZCU670評価ボードのRFMC拡張コネクタにより、お客様は無線機の完全なRFラインアップ設計を迅速に試作・評価することができます。そのデモとして、ルネサスと共同で、N78バンドをターゲットとした最適化されたRFフロントエンドのリファレンスデザインを開発しました。OpenRAN 5G Radio（O-RU）の市場が成長し続ける中、これらのリファレンスデザインは、実績あるソリューションにより、両社のお客様の市場投入までの時間を短縮するのに役立ちます。

ルネサスのRFソリューションの詳細については、こちらをご覧ください。
https://www.renesas.com/products/rf-products

アクティブアンテナシステムについては、こちらをご覧ください。
https://www.renesas.com/application/communications/active-antenna-system-aas

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