ルネサス エレクトロニクス株式会社（代表取締役社長兼CEO:柴田 英利、以下ルネサス）は、このたび、市場投入までの時間を短縮するためのオンラインの評価ボードテスト環境「Lab on the Cloud」を拡充しました。設定やテストプロセスを簡素化し、新たなGUI （Graphical User Interface）と設計パラメータ操作機能で、より使いやすいユーザエクスペリエンス（UX）を実現し、柔軟性の高いテスト環境を提供します。今回新たに、14種類のボードを追加し、合計23種類のボードが利用可能となり、多様なアプリケーションとデバイスに対応します。
Lab on the Cloudは、リモートでアクセスできる本格的なラボで、ルネサスのソリューションを365日24時間利用することができ、設定、テスト、モニタリング、測定などが可能です。このラボには、デバイス用の評価ボードのほか、ルネサスの製品群を組み合わせたウィニングコンビネーションのPoC（Proof of Concept）、およびパートナ企業のソリューションが含まれています。ユーザは、PCベースの便利なGUIを介して物理的にラボにアクセスすることができ、手元にボードがなくても、すぐにパラメータ設定を試したりテストを開始することができます。
新しいユーザーフレンドリなGUIには、制御のための新しいパラメータや、モニタリング結果の表示などが追加されました。人間工学に基づいた画面構成、高度な機能、そして直感的なインタフェースにより、ユーザはこのテスト環境をすぐに使いこなすことができます。例えば、ライブカメラからラボのセットアップと結果をリアルタイムに見ることができ、カメラを操作してテストやデータキャプチャの測定値を拡大または縮小することもできます。また、音声認識、モバイルアプリケーション、電源などのテスト設定や制御にも高度な機能が搭載されているため、マウスを数回クリックするだけで過渡応答などの複雑なテストを完了することができます。
また、Lab on the Cloudにデータセンタやネットワークインフラ向けのポイントオブユース（POU）クロックデバイス「FemtoClock2」などを新たに追加しました。Femtoclock2は、ジッタ性能が100fs（フェムト秒）以下のクロック生成およびジッタ減衰ソリューションです。Lab on the Cloudを利用することにより、この高性能デバイスのテストがこれまで以上に容易になり、設計を加速させ、厳しい性能要件にも対応できるようになります。この他にも、タイミング、電源、音声認識／制御、ヘルスケア、安全／監視、産業用通信、IEEE 1588/5Gコンピューティング／通信などを追加しました。
ルネサスのIoT・インフラ事業本部、システム＆ソリューションチームのSenior DirectorであるDK Singhは次のように述べています。「アプリケーションの要件が急速に変化し続ける中、お客様は動作設定やテストを行うためのパワフルかつ柔軟で使いやすい手段やツールを求めています。私たちは、ルネサス製品を使った設計をより簡単に、より速くするために継続的に取り組んでおり、今回強化したLab on the Cloudは、デバイス選定とテストをさらに効率化することができます。」
Lab on the Cloudに今回新たに追加したボードやPoCは次の通りです。
- 高効率IoTバッテリシステムボード
- 産業用CAN通信センサネットワークボード
- 音声認識ソリューション
- 静電容量式液体レベル表示ソリューション
- 多目的空気質センサソリューション
- 超低消費電力なREマイコンによるIoTエッジ向け音声認識ソリューション
- FemtoClodk2評価ボード
- CMOSセンサによる監視カメラソリューション
- IEEE 1588高精度時間プロトコル（PTP）ソリューション
- 家庭用煙探知器ソリューション
- 簡易型非接触体温計ソリューション
- 同期降圧コントローラ評価ボード
- スマートターミナルバックアップ電源システムフレキシブル6チャネル電源シーケンサボード
Lab on the Cloud の詳細はこちらをご覧ください。なお、Lab on the Cloudの利用には、ユーザIDの登録が必要です。www.renesas.com/labonthecloud
250種類以上のウィニングコンビネーションはこちらをご覧ください。www.renesas.com/WIN
以 上
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