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電気ノイズの主な種類

実際の熱対策は、半導体デバイスの「熱抵抗」をいかに下げるかがテーマです。この熱抵抗を決める要因には、どのようなものがあるかを詳しく見ていくことにします。

電源系ノイズ

同時スイッチングノイズ

半導体デバイス内では、膨大な数のトランジスタがオンとオフの切り替え(スイッチング)を繰り返しています。一般に、この切り替えタイミングはトランジスタごとにバラバラなのですが、偶然そのタイミングが合ってしまと電源/グラウンドの電位が大きく変化し、同時スイッチングノイズが発生。デバイス誤動作の可能性を高めてしまいます。

信号系ノイズ

クロストークノイズ

平行して走る信号線同士が影響し合うことで発生するノイズです。信号線が接近しているほど、平行している距離が長いほど、クロストークノイズは大きくなり、半導体デバイスが誤動作する原因となります。

反射ノイズ

半導体デバイスはチップやワイヤ、スルーホールなどさまざまな部分で構成されており、部分ごとに特性インピーダンスが異なります。特性インピーダンスの違う2つの部分が隣り合う境界面では、信号の反射ノイズが発生し、デバイス誤動作の原因となります。

減衰

抵抗などの影響により、回路を流れる信号の波形が徐々に不明瞭になっていく現象です。信号の周波数が高いほど減衰の影響は大きく、特に1GHzを超える周波数帯では大きな問題となります。

ジッタ

ある一定のパターンで繰り返されている信号が、反射などの原因により、その繰り返しタイミングに揺らぎが生ずる現象です。デジタル回路の場合、回路を流れる信号は水晶発振器などが発生するクロック信号のタイミングに同期しています。しかし、ジッタによってこのタイミングに乱れが生じ、回路の誤動作などにつながります。