新プラットフォームのモバイルGPUクラスタリングが、ローカル基地局での ビッグデータ分析を実現し、よりタイムリーで適正な結果を可能にします

2015年3月3日

  IDT®社(Integrated Device Technology, Inc.、本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ:IDTI)は本日、NVIDIA®社、Orange Silicon Valley社と共同でスーパーコンピューティング・プラットフォームを開発したと発表しました。このプラットフォームは4G~5G基地局の帯域データをリアルタイムに分析可能で、これによりネットワーク事業者は、自社の通信システムを流れる膨大なデータを収益化することができます。低電力のNVIDIA Tegra® K1モバイルプロセッサのクラスタをIDT社のRapidIOインターコネクトおよびタイミング技術で接続することで、このプラットフォームはリアルタイムデータを配信します。ネットワーク事業者はこのデータを利用して、より即応性のあるインタラクティブな体験を消費者に提供することができます。

  高性能コンピューティング、IoT設備、4G以上のトラフィックを扱うワイヤレスアクセス・ネットワーク向けに設計されたこのプラットフォームの特徴は、ディープラーニングとパターン認識による最新鋭のコンピューティング能力です。ネットワークの境界部に沿って、地理的に分散した複数の基地局にハードウェアを設置し、コンピューティング能力を分散させて、ソーシャルメディアのコンテンツなど各地点で生成されたデータを瞬時に分析することにより、ビッグデータの問題を解決します。

  「例えば、映画を観終わってディナーに向かうところだ、とツイートすると、近所のレストランがいくつか画面に表示されるかもしれません」と、IDT社のグローバルオペレーション担当バイスプレジデント兼CTOのSailesh Chittipeddi(サイレシュ・チッティペディ)は述べています。「あるいは、公共交通機関でもこの技術が使えます。たとえば、バス停にいる時に、携帯電話でバスの正確な現在位置を確認できます。可能性は無限大と言えるでしょう。」

  チッティペディはこのプラットフォームを「境界部のスーパーコンピューティング」と呼びます。なぜなら、中央部ではなく各ローカル基地局に、つまりワイヤレスネットワークの境界部に配置され、そこで分析を行うからです。そのため、基地局とネットワークのコアとの間にボトルネックが存在しません。「このソリューションは、地理的に分散した場所でのリアルタイムな分析、ディープラーニング、パターン認識という新しい市場に対応するために設計されたアーキテクチャを用いて開発されました。」

  「低電力のモバイルGPU技術を採用し、これをレイテンシ100nsのRapidIOインターコネクトで接続しているため、このモジュールクラスタを配置すれば、最も地理的に影響を受けやすいワイヤレスネットワークの境界部に高性能コンピュータ機能を分散することができます」と、The Linley Group社のJag Bolaria氏は述べています。「このイノベーションは、ワイヤレスネットワークに1年間に配備される約200万カ所の基地局に、展開型のリアルタイム分析機能を併設する道を開くものです。」

  この「境界部のスーパーコンピューティング」プラットフォームは、IDT社の20Gbpsインターコネクト技術を用いて、低レイテンシのNVIDIA Tegra K1モバイルプロセッサのクラスタを接続します。これは、新しいセルラーネットワーク・アーキテクチャであるC-RANの、より大規模なコンピューティングクラスタに加えて、マイクロ基地局の配備に適しています。各コンピューティングカードは、基板上の低レイテンシRapidIO NICおよびスイッチング製品で接続された処理カード1枚当たり最大4つのGPUユニットをベースとしています。

  このプラットフォームは、IU RapidIOサーバーブレード1台当たり12テラフロップまで対応でき、Prodrive Technologies社(www.prodrive-technologies.com)のサーバーと、Concurrent Technologies社(www.gocct.com)のコンピューティングカードをベースとしています。1枚のコンピューティングカードにはNVIDIA社のモバイルプロセッサが4台入っています。これらのプロセッサは完全にプログラム可能な192個のCUDAコアを持ち、高度なグラフィックスと演算処理性能を実現します。システム内の各カードは、各GPUへの20Gbpsのインターコネクトによってコンピューティングコアと組み合わされ、IDT社のクラス最高のタイミングソリューションを用いた各ノードに140Gbps以上のビルトインスイッチング機能を備えます。

 

IDT社について

 IDT 社(Integrated Device Technology, Inc.)は、顧客の用途に最適化したシステムレベルのソリューションを開発します。タイミング、シリアル・スイッチ、インタフェース、アナログやシステムに関する専門技術で市場のリーダーシップをとっています。これら技術を利用して、通信、コンピュータ、民生用電子機器の分野で、特定の用途に完全に最適化したミックスド・シグナル半導体のソリューションを提供しています。本社は、米国カリフォルニア州サンノゼ。世界中に設計、製造、販売の拠点があります。IDT社の株式はNASDAQ Global Select Stock Market®市場で取引されています。証券コードは「IDTI」。IDTに関する詳しい情報はwww.idt.comをご覧ください。FacebookLinkedInTwitterYouTubeGoogle+ でもお調べいただけます。

 

  IDTおよびIDTのロゴは、Integrated Device Technology Inc.の商標または登録商標です。NVIDIA®(NASDAQ:NVDA)は、米国およびその他の国のNVIDIA Corporation社の登録商標です。製品やサービスを特定するために使用されるその他のブランド名、製品名、マークは、各所有者の商標または登録商標の場合があります。

 

《本プレスリリースに関するお問合せ先》

日本アイ・ディー・ティー(IDT)合同会社

〒105-0012 東京都港区芝大門1-9-9 野村不動産芝大門ビル6F

マーケティング コミュニケーションズ 本田 真由美

TEL: 03-6453-3039 FAX: 03-6453-3011 E-mail: [email protected]

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