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インターシル、アプリケーション・プロセッサ、GPU、FPGA、システム電源向けに最小フットプリントで最大効率のPMICを発表

高効率のISL91211 PMIC、スマートフォン、IoT機器などのスペースや消費電力に制約のあるシステム向けに、91%の効率と40%小型のソリューション・サイズを実現

2017年5月15日

ルネサス エレクトロニクス株式会社(TSE:6723)の子会社であるインターシルは、アプリケーション・プロセッサ、GPU、FPGAや高性能システム電源向けに、1.1Vの出力電圧時に91パーセントの効率を提供する高集積プログラマブル・パワーマネジメントIC(PMIC)を発表しました。新製品のISL91211は低RDS(on)のMOSFETとプログラム可能なPWM周波数により、薄型の外付け部品の使用を可能にするとともに、部品点数も低減します。これにより、競合製品に比べ40パーセント小型の50mm2の電源を実現します。ISL91211は3出力/4出力PMICで、シングルセル・リチウムイオン(Li-on)バッテリや2.5Vから5.5Vの電源で動作するスマートフォン、タブレット、ソリッドステート・ドライブ、ネットワーキング、無線IoT機器に最適です。

ISL91211はインターシルの最新のR5™変調技術を採用しており、負荷過渡時に業界最速のシングル・サイクル過渡応答と業界最高の4MHzのスイッチング周波数を提供します。出力電圧をレギュレートしている状態での消費電流はわずか62μAです。優れた軽負荷効率、レギュレーション精度、高速ダイナミック応答により、バッテリ駆動時間を延長します。

ISL91211はマルチフェーズ/シングル・フェーズ動作が可能な複数の高効率同期整流降圧コンバータを内蔵しており、フェーズあたり最大5Aの連続出力電流を提供します。また、4個の降圧コントローラを内蔵しており、それぞれの電力段をダイナミックに再構成可能で、高効率と高出力を実現します。それにより、広範なアプリケーションに対応します。さらに、高精度電流センシングにより自動的でスムーズなフェーズ追加/ドロッピングが可能になり、電力効率を最適化するとともに、インダクタのDCRや抵抗検出回路なしで過電流保護機能を提供します。

インターシルのモバイル・パワー・プロダクツ担当シニア・バイス・プレジデントのアンドリュー・カウウェルは「最新世代のアプリケーション・プロセッサは、大幅なソリューション・サイズ縮小と効率向上を可能にする新しいPMIC変調アーキテクチャを必要としています」と述べ、さらに「ISL91211はインターシルの新しいR5モジュレータの採用により、超高速応答特性などのあらゆる機能を提供し、基板レイアウトの簡素化を実現します。さらに、電源性能のダイナミックなスケーリングにより、今日のマルチコア・プロセッサ要件への対応を可能にします」と語りました。

  • 2つの工場設定可能オプションを提供
    • ISL91211A:2+1+1フェーズとして設定された4フェーズ、3出力レール
    • ISL91211B:1+1+1+1フェーズとして設定された4フェーズ、4出力レール
  • 1フェーズあたりの最大電流は5Aで、4フェーズで最大20A
  • R5モジュレータ・アーキテクチャはスムーズなフェーズ追加/ドロッピングにより電流負荷のバランシングを行い、電力効率を最適化
  • 自動ダイオード・エミュレーション・モードにより、1.1Vの出力電圧時に91パーセントの効率
  • 静止電流(Iq)はEN=0V時に0.1μA未満、EN=3.7V時に17μA
  • 各出力ごとの独立ダイナミック電圧スケーリング
  • 入力電圧範囲:2.5V~5.5V
  • ±0.7パーセントのシステム精度:ポイント・オブ・ロード(POL)での高精度電圧レギュレーションのための出力電圧リモート・センシング
  • I2CとSPI経由で0.3Vから2Vまで出力プログラムが可能
  • ソフトスタートと、電圧低下、過電圧、過電流、過熱に対する完全な保護機能

3出力PMIC のISL91211Aと4出力PMIC のISL91211Bは、インターシルのISL91127高効率昇降圧レギュレータとの組み合わせにより、バッテリ駆動機器向けアプリケーション・プロセッサ・レールとサブシステム・ペリフェラル・レールを提供します。

インターシル独自のR5変調技術は、電源サイズ縮小とバッテリ駆動時間延長を可能にする新しいシングル・フェーズとマルチフェーズPMICのコア技術です。R5モジュレータは最高の効率、正確な出力精度と負荷レギュレーション、超高速過渡応答のほか、不連続導通モード(DCM)と連続導通モード(CCM)間のシームレスな移行を実現します。R5の先進的な電流バランシング・アーキテクチャは、スムーズなフェーズ追加/ドロッピング、フレキシブルなデジタル・チューニング、高速VID移行のほか、無負荷時からマルチフェーズ・モードへの移行時でもシングル・サイクル過渡応答を可能にします。

ISL91211 PMICは3出力のISL91211Aと4出力のISL91211Bの2つのオプションで提供され、2.511 x 3.610mmの54ピンWLCSPパッケージを採用しています。両オプションとも出荷が開始されており、1,000個一括購入時の単価は3.90米ドルです。ISL91211の詳細についてはhttp://www.intersil.com/products/isl91211をご参照ください。

※Intersil、R5、Intersilロゴはルネサス・カンパニーのインターシルの商標または登録商標です。そのほかのブランド名、製品名、マークなどは、それぞれの権利所有者が製品やサービスを表記するために使用している商標または登録商標の場合があります。

 


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