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インターシル、革新的な対象物検出/測距技術を実現するToF IC「ISL29501」を発表

最大2mの対象物検出を実現するシグナル・プロセッシングIC

2015年10月13日

革新的なパワーマネジメントと高精度アナログ・ソリューションのプロバイダとして世界をリードするインターシル(本社:米国カリフォルニア州ミルピタス、NASDAQ:ISIL)は、外付けエミッタ(LEDまたはレーザー)とフォトダイオードとの組み合わせにより包括的な対象物検出/測距ソリューションを実現する革新的なタイム・オブ・フライト(ToF)シグナル・プロセッシングICを発表しました。新製品のISL29501 ToF ICは、IoT(モノのインターネット)を構成するコネクテッド・デバイスや、コンシューマ向けモバイル機器、新たに市場に登場している商業用ドローンなどに最適な、超小型、低消費電力、高性能などのユニークな特長を実現します。

 

従来の振幅検出の近接センサやその他のToFソリューションは、2,000ルクス超の照明条件下では性能が低下する、対象物がセンサに対し垂直でなければ距離を把握できない、などの欠点を抱えていましたが、ISL29501はこうした問題を解決します。その他の代替ソリューションも非常にコストが高い、体積が大きい、消費電力が高いなどの問題があり、小型バッテリ駆動機器での採用が不可能でした。インターシルの特許取得済み技術をベースとするISL29501センサは、ソリューションの実装面積を低減するとともに、周辺光の明暗に関係なく最大2mまでの高精度ロング・レンジ検出/測距を可能にします。また、競合ソリューションと異なり、お客様は所望のエミッタとフォトダイオードを選択し、アプリケーション向けにカスタム化した低消費電力ToFセンシング・システムを構成することができます。さらに、インターシルはシステム設計を容易にするため、ISL29501、エミッタ、フォトダイオードを組み合わせたリファレンス・デザインのほか、グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)ソフトウェアとユーザー・ガイドを提供しています。

 

ISL29501はインターシルの革新的なパワーマネジメント技術を採用しており、消費電力の低減とバッテリ駆動時間の延長を実現します。内蔵のエミッタDACは電流を最大255mAまでプログラム可能なことから、外付け赤外線(IR)LEDまたはレーザー光源の駆動に最適な電流を選択できます。それにより、測距、対象物検出、消費電力の最適化が可能になります。また、シングル・ショット・モードの場合、対象物の初期検出と近似距離の測定のためのサンプリング期間を定義することにより、消費電力を低減できます。一方、連続モードの場合、測距精度の向上を実現します。さらに、システム校正機能を備えており、全温度/周辺光条件下で、外付け部品の性能のバラつきに対応できます。

 

インターシルのモバイル・パワー・プロダクツ担当シニア・バイス・プレジデントのアンドリュー・カウウェルは「インターシルによるToF技術のブレークスルーが実現するまで、最大2mの距離測定が可能な小型ToFソリューションは実用化されていませんでした」と述べ、さらに「革新的なISL29501は小型でコスト効率の高いソリューションであり、複数のデバイスを使って視野をフル360度まで広げるフレキシビリティも提供します。これにより、対象物検出機能を向上できます」と語りました。

 

  • 内蔵DSPによるToF計算により、最大2mの高精度近接検出/測距を実現
  • 4.5MHzの変調周波数により、40kHzで動作するテレビの赤外線(IR)リモコンなどのコンシューマ製品との干渉を防止
  • 内蔵エミッタDACの電流は最大255mAまでプログラム可能で、設計者は所望のレベルの電流を選択し、測距と消費電力の最適化が可能
  • シングル・ショット・モードで対象物の初期検出と近似距離の測定が可能な一方、連続モードで測距精度を向上
  • 内蔵のアクティブ周辺光除去機能により、測距中の周辺光の影響を最小化ないし解消
  • プログラマブルな距離ゾーン:割り込みアラート設定のため、ユーザーによる3つのToF距離ゾーンの定義が可能
  • 割り込みコントローラが距離測定データとユーザー定義スレッショルドを使い、割り込みアラートを生成
  • 自動ゲイン制御により、最適なアナログ信号レベルの設定が可能で、最も優れたSNR応答を実現
  • 電源電圧範囲:2.7~3.3V
  • 1.8Vと3.3VバスをサポートするI2Cインタフェース

ISL29501はインターシルのISL9120昇降圧レギュレータとの組み合わせにより、コンシューマ機器やホーム・オートメーション機器の消費電力の低減とバッテリ駆動時間の延長を実現できます。

 

ISL29501シグナル・プロセッシングICは4 x 5mmの薄型24ピンTQFNパッケージで出荷が開始されており、1,000個一括購入時の単価は4.87米ドルです。また、完全にキャラクタライゼーション済みのISL29501-ST-EV1Zリファレンス・デザイン・ボードを単価250米ドルで提供しています。インターシルのToF GUIソフトウェア、ユーザー・ガイドとともにこのボードを使用すれば、システム設計を大幅に簡素化できます。

 

ISL29501、ToFリファレンス・デザイン・ボード、GUIの詳細については、http://www.intersil.com/products/isl29501をご覧ください。
 

※Intersil、IntersilロゴはIntersil Corporationの商標または登録商標です。そのほかのブランド名、製品名、マークなどは、それぞれの権利所有者が製品やサービスを表記するために使用している商標または登録商標の場合があります。

 


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