ハイパワーサーバのグローバルリーダであるInventec(本社:台北、TPE:2356)と、先進半導体ソリューションのトップサプライヤであるルネサス エレクトロニクス(本社:東京、TSE:6723)はこのたび、急成長する電気自動車(EV)市場向けに車載ゲートウェイソリューションを共同で開発することに合意したと発表しました。両社は、自動車OEMメーカやティア1サプライヤに向けて、業界をリードするルネサスのR-Car SoC(System on Chip)をベースとしたコネクテッドゲートウェイの概念実証(PoC:Proof of Concept)機を開発します。
本協業により、ルネサスは、Inventecに最新のR-Car SoC、アナログ、パワー製品を提供するとともに、Inventecが次世代車載ゲートウェイシステムのPoCを開発するために技術サポートを行います。両社は今後、製品開発のロードマップ、市場動向、製品仕様などを定期的に共有します。Inventecは、コネクテッドゲートウェイ向けに、サイバーセキュリティに対応するOTA(Over-the-Air)機能を搭載した第一弾のPoCを、2024年第2四半期に提供する予定です。
ルネサスのハイパフォーマンスコンピューティング・アナログ&パワーソリューショングループ、マーケティング兼ビジネスディベロップメントユニット長の布施武司は次のように述べています。「Inventecをパートナに迎え、より迅速にセキュアなEV用ゲートウェイソリューションを実現できることを嬉しく思います。自動車メーカやティア1企業が自動車の電動化にますます注力する中、私たちは今日の自動車業界の複雑な要求に応える実用的なソリューションを独自に設計して参ります。」
InventecのChairmanであるSam Yehは、次のように述べています。「私たちは長年の間、PC、サーバ、モバイル市場において、お客様からの性能と信頼の要求に応えてきました。 市場実績が豊富なルネサスのR-Car SoCと当社の技術を融合することで、先進の車載ソリューションを求めているEVを開発する世界中の新たなお客様を開拓することができるでしょう。」
車載ゲートウェイのPoC開発は、車両の新しいE/E(電気/電子)アーキテクチャへの進化に応えるものです。自動車システム開発者は、安全にOTAを実現できるよう、電子制御ユニット(ECU)の複雑なネットワークを自動車に組み込む必要があります。両社が開発するPoCは、自動車開発におけるイノベーションを促進するだけでなく、これを活用することにより、世界の新興自動車メーカが急速に拡大するEV市場に参入する際の新たな可能性を生み出します。
ルネサスのR-Carは、自動運転、ADAS、コネクテッドゲートウェイ、車載インフォテインメントシステム、コクピット、ダッシュボードなど、幅広い車載アプリケーションに対応する高性能でスケーラブルなコンピューティングプラットフォームです。両社は今後、コネクテッドゲートウェイだけでなく、ビークルコンピュータやバッテリマネジメントシステムなど、多岐にわたる車載アプリケーションにおける協業も計画しています。
Inventecについて
Inventecは1975年に設立され、コンピュータ、電話、ノートPC、サーバを製造し、グローバルに成功するための強固な基盤を築いてきました。多様な製品、戦略的提携、サプライチェーンの統合、事業規模の拡大、長期的な競争力の強化を通じて、革新、品質、オープンマインド、実行という価値観を着実に遂行しながら、数々のマイルストーンを達成してきました。昨今はクラウドコンピューティング、ワイヤレス通信、インテリジェントデバイス、IoTなどの業界でますます積極的に活躍しています。
ルネサスについて
ルネサスは、世界を代表するマイコンのグローバル企業として、組み込みプロセッサを中心に、アナログ&パワー、コネクティビティなどの各種半導体を、自動車、産業、インフラ、IoT分野に提供しています。また、私たちの製品を最適に組み合わせたウィニング・コンビネーション・ソリューションを提案することにより、早期開発にも貢献しています。あらゆるモノとモノをつなぎ、エンドポイントのインテリジェント化を推進するなど、ルネサスは人々の暮らしを楽(ラク)にする技術で、持続可能な未来をつくることを目指してまいります。詳細は、www.renesas.comをご覧ください。SNSのフォローはこちらからLinkedIn, Facebook, Twitter, YouTube。
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