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IoT機器向けにインテリジェントなセンサシステムを実現する温湿度センサ「HS4xxx」とセンサシグナルコンディショナ「ZSSC3281」を発売

~クイックコネクトIoTを活用してルネサスの豊富なマイコンと組み合わせた早期のシステム開発が可能~

2022年6月22日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、設計サイクルの短縮、精度の向上、およびシステムコストの削減が可能となる新たなセンサソリューションを発表しました。新製品として、相対湿度・温度センサ「HS4xxx」ファミリと、センサ信号の高い精度での増幅、デジタル化、およびセンサごとの補正を可能とするセンサシグナルコンディショナ(SSC)「ZSSC3281」を発売、量産を開始しました。

 相対湿度・温度センサのHS4xxxを搭載したクイックコネクトIoT用のモジュールも提供予定です。クイックコネクトIoTは、IoTシステムのプロトタイピングを迅速かつ容易にするための、独自のシステム設計プラットフォームです。標準化されたボードとインタフェースで構成されており、ハードウェアとしてはセンサボードをマイコンやMPU(マイクロプロセッサユニット)の開発ボードに接続するだけです。ソフトウェアとしても、ボード間で移植できるソフトウェアを用意しているため、コーディングの必要性が大幅に削減します。何百行ものドライバコードを書いてテストしなくても、開発ツールを使ってセンサを選択し、数行のコードを書くだけです。セットアップ作業はすべてバックグラウンドで行われるため、センサのカスタムソリューションが機能するまでにかかる時間を大幅に短縮できます。

 ルネサスはまた、センサと周辺ICをひとつにした「ウィニング・コンビネーション」ソリューションを数多く提供しており、ユーザの設計リスクを軽減しつつ開発期間を短縮させることに寄与しています。

 ルネサスのシステム&ソリューションチームのSenior DirectorであるDK Singhは次のように述べています。「センシングソリューションはIoTシステムの中でも特に重要な要素ですが、設計においては数多くの課題があり、開発の遅れや、システムの全体的な性能への影響が発生することがあります。当社のセンサ技術、シグナルコンディショニングの専門知識、そしてシステムソリューションのコンセプトの組み合わせにより、卓越した設計プラットフォームをお客様に提供することができます。」

 ルネサスはセンサ市場で20年以上の経験を持ち、深く幅広い専門知識を培ってきました。ルネサスのポートフォリオには、センサシグナルコンディショナ、バイオセンサ、相対湿度・温度センサ、光・近接センサ、ガスセンサ、流量センサ、位置センサなどがあります。最近のZion Market Researchの調査によると、世界のIoTセンサ市場は、約27.9%の年平均成長率(CAGR)で拡大しており、2028年までに推定279億ドル規模に達すると予測されています。

相対湿度・温度センサ「HS4xxx」

 新たな相対湿度・温度センサであるHS4xxxファミリは、小型パッケージで、高精度、高速測定応答時間、および超低消費電力を実現します。携帯機器から過酷な環境向けに設計された製品まで、幅広い用途に適しています。この新ファミリの詳細については、www.renesas.com/humidity をご覧ください。

主な特長は次の通りです。

  • 超低消費電流:平均0.3µA(8ビット分解能、3.3V電源使用時)
  • 超低スリープ電流:0.010µA
  • 2.5 × 2.5 × 0.9mm 8ピンDFN小型パッケージ
  • ±1.5% RHの高精度(相対湿度)
  • ±0.2℃の高精度 (温度)

センサシグナルコンディショナ「ZSSC3281」

 新たなセンサシグナルコンディショナであるZSSC3281は、2チャネルのアナログフロントエンドを搭載し、センサ信号の高い精度での増幅が可能です。今回、センサシグナルコンディショナとしては初めてArm ® Cortex®-M3コアを搭載し、センサごとのデジタル信号補正を実現します。と産業用、医療用、民生用などのハイエンドのセンシング用途をターゲットとしています。この新製品の詳細については、www.renesas.com/zssc3281をご覧ください。

主な特長は次の通りです。

  • 柔軟なアナログフロントエンド設定による高いパフォーマンス
  • デュアルスピードモードにより、高い精度と高速アップデートレートを両立
  • 2つのA/Dコンバータを最大24ビットの分解能で並列動作可能
  • Cortex-M3コアを搭載し、デジタル信号補正が可能
  • 各種異なる性質を持つさまざまなセンサ素子を幅広く利用可能
  • 測定スケジューラによりパフォーマンスを最適化
  • 高度な割り込みおよび診断機能
  • I²C、SPI、1-Wireインタフェース(OWI)を含むデジタルインタフェース
  • 4~20mA電流ループ出力、電流ループ経由でのOWI通信

 なお、ルネサスは6月27~29日にカリフォルニア州サンノゼで開催されるSensors Converge Exhibition and Trade Showのブース323にて、新製品および統合センサソリューションのデモを出展する予定です。

クイックコネクトIoTの詳細については、こちらをご覧ください。
www.renesas.com/quickconnect

以 上

*Arm、Arm Cortexは、Arm LimitedのEUおよびその他の国における商標または登録商標です。本リリース中の登録商標や商標は全てそれぞれの所有者に帰属します。


ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。

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