ルネサス エレクトロニクスの小型リチウムイオン充電制御IC「R2A20055NS」
ルネサス エレクトロニクス株式会社（代表取締役社長：赤尾 泰、以下ルネサス）はこのたび、携帯機器に使用される1セルリチウムイオン電池向けに、安全制御と小型化を実現した充電制御IC「R2A20055NS」を製品化し、2011年12月よりサンプル出荷致します。
新製品は、(1)社団法人日本電子情報技術産業協会（以下JEITA）制定の充電プロファイル準拠により安全な充電制御を実現し、かつ(2)USB充電に対応、(3)入力端子を25Vに高耐圧化すると共に(4)高放熱による2.0mm×2.5mmの超小型パッケージを実現、といった特長を有しており、僅かな外付部品で携帯機器に必要とされる安全なリチウムイオン電池充電を実現することができます。
新製品のサンプル価格は100円/個、量産は2012年3月より開始し、2013年4月には月産300万個を生産予定です。
背景
リチウムイオン電池は、携帯電話、デジタルスチルカメラ等をはじめ、さまざまな携帯機器で搭載が進んでいます。リチウムイオン電池はエネルギー密度が高く、機器の小型・軽量化に有利である反面、過充電となると発熱・発火の危険を伴うため、JEITAは、電池の温度が特定の低温または高温の範囲では、充電レートを下げることをガイドライン（充電プロファイル）として制定しており、充電制御ICにはその対応が求められています。
また、近年、これらの携帯機器においては、パソコンにUSBケーブルを接続して充電を行なうUSBバスパワー方式の充電や、USBの供給能力の範囲内で充電を行いたいというニーズが増えてきています。
ルネサスでは、これまで、充電器やデジタルスチルカメラ向けを中心に製品展開してきましたが、更に 携帯電話など、幅広い携帯機器への展開を図るべく、上記の市場ニーズに対応し、かつ小型サイズを実現した「R2A20055NS」を製品化したものです。
特長
新製品の主な特長は以下の通りです。
（1）JEITA制定の充電プロファイルに準拠
充電制御に必要とされる各種保護機能(電池過電圧保護、充電タイマー等)に加え、今回JEITA制定のガイドラインである充電プロファイルに準拠した機能を内蔵。これにより、安全な充電制御を実現できます。
（2）USB充電に対応
外部制御端子により、100mAまたは500mAの入力制限電流を設定および解除が可能であり、USBバスパワーに合わせた充電制御を行えます。
（3）入力端子を高耐圧化
入力端子を25Vの高耐圧対応とし、また、入力過電圧保護機能を新規内蔵。これにより、アダプタや USB接続時のオーバーシュートからシステムを保護できます。
（4）高放熱、超小型パッケージ
上記の機能をわずか2.0mm × 2.5mmの超小型高放熱パッケージ（HUSON 10ピン）で実現しており、 携帯機器の小型化に貢献できます。
ルネサスは新製品の積極的な拡販活動を展開すると共に、今後もさまざまな機器のニーズに対応すべく、製品ラインアップの拡充を推進してまいります。
新製品の仕様は、別紙をご参照下さい。
以 上
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