ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO:柴田 英利、以下、ルネサス)は、このたび、気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures、以下、TCFD)の提言に賛同するとともに、国内賛同企業による組織「TCFDコンソーシアム」に加入しました。これらイニシアティブへの参画により、ルネサスは、気候変動がもたらすリスクと機会の分析に焦点を置いた、透明性の高い情報開示に今後注力することを表明します。
TCFDは、金融安定理事会(FSB)によって設立された国際的な組織です。市場参加者に向けて、気候変動が及ぼす財務インパクトについて、開示情報への提言やガイダンスを提供しています。2017年には、金融業者、保険会社、投資家、その他ステークホルダー向けに、気候関連の財務分析と開示することを企業に求める提言を公表しました。また、TCFDコンソーシアムは、同提言へ賛同する国内企業や金融機関等が、企業の効果的な情報開示や、開示情報を金融機関等の適切な投資判断につなげる取り組みを議論する場として、2019年に設立されました。
ルネサスの代表取締役社長兼CEOの柴田 英利は、次のように述べています。
「今般のTCFD提言への賛同を通じて、気候変動がもたらすリスクと機会について、ルネサスの開示の透明性を高め、コミュニケーションを今後活発化できると考えています。気候変動に対する取り組みを強化することで、ルネサスの掲げる“To Make Our Lives Easier”の実現に向け、人々の日々の暮らしやコミュニティ、環境にポジティブな効果を及ぼす持続可能な事業の創出に一層努めてまいります。」
ルネサスでは持続可能な社会の実現に向け、気候変動の影響を軽減する取り組みを強化しています。こうした活動の一環として、半導体業界の温暖化防止活動への積極的な参画に加え、様々な省エネ活動の継続的な推進により、電機・電子業界目標および省エネ法におけるエネルギー原単位の削減目標を達成してまいります。
さらに、ルネサスは、ESG活動に関する非財務および財務情報を充実させ、様々なステークホルダーに対する情報開示の拡充に努めています。今般、TCFD提言への賛同を表明し、TCFDコンソーシアムの一員として活動を推進することで、ルネサスは、気候変動をより一層意識した経営戦略の策定と、気候変動のリスクを軽減、機会を最大化する経営判断を行います。また、同提言に基づいて、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の4つの視点から、ステークホルダーに積極的に情報開示してまいります。さらに、2050年のカーボンニュートラルを目指し、温室効果ガス排出量削減にも積極的に取り組みます。
気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)について
2015年12月4日、金融安定理事会(FSB)により、Michael R. Bloombergを議長とする業界主導の気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)が設立されました。タスクフォースには、現在4名の副議長と計32名のメンバーが在籍しています。TCFDは、自主的で一貫性のある気候関連の財務情報開示の作成リクエストを受け、企業から融資者、保険会社、投資家、その他関係者に情報を提供する際に使用する目的で発足しました。またその内容は2017年6月29日のTCFD最終報告書で発表されています。TCFD の詳細については、Task Force on Climate-Related Financial Disclosures (fsb-tcfd.org)をご参照ください。
TCFDコンソーシアムについて
企業の効果的な情報開示や、開示された情報を金融機関等の適切な投資判断につなげるための取り組みについて議論することを目的に、2019年5月に設立された組織です。日本国内のTCFD賛同企業・各種金融機関等が参画し、取り組みを推進しています。TCFDコンソーシアムの詳細については、TCFDコンソーシアム (tcfd-consortium.jp)をご参照ください。