~大容量メモリを搭載した極小パッケージも用意、幅広いニーズに1チップで対応~

2021年9月8日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO:柴田 英利、以下ルネサス)は、本日より、32ビットマイコンRXファミリの新製品として、機器の高性能化と省電力化を両立し、非接触操作を実現するHMI機能を搭載した「RX671」を発売しました。RX671は、120MHz動作のRXv3コアと60MHzの高速読み出しが可能なフラッシュメモリを搭載することにより最大で707CoreMarkの優れたリアルタイム性能を実現すると同時に、業界最高クラスとなる48.8CoreMark/mAの高い電力効率を実現します。

 RX600シリーズのメインストリームとして多様な用途に使用できるよう、48~145ピンの幅広いパッケージを用意し、すべてのパッケージに2MB(メガバイト)のフラッシュメモリと384KB(キロバイト)のSRAM搭載品をラインアップしました。特に、小型アプリケーションの高機能化を実現するため、2MBフラッシュメモリを搭載したマイコンとして最小クラスとなる4.5mm x 4.5mmの64ピンTFBGAパッケージを提供します。これらにより、高機能化、省電力化、小型化が同時に求められるHVAC(暖房、換気、空調)やスマートメータ、スマート家電など、幅広いアプリケーションのニーズに1チップで応えます。

 現在、COVID-19によるニューノーマルに対応するため衛生的な非接触ユーザインタフェースの需要が高まっています。RX671はこれに応えるため、高感度かつノイズ耐性に優れた静電容量式タッチセンサユニットを搭載し、非接触の近接スイッチを実現します。また、長距離での音声認識に長けるデジタルマイク接続用のシリアルサウンドインタフェースも搭載し、市場実績のあるパートナ企業の音声認識ミドルウェアと組み合わせることにより、音声認識での非接触操作機能を早期に開発可能です。

 ルネサスのIoTプラットフォーム事業部の事業部長、伊藤 栄は、次のように述べています。「RXファミリのラインナップの中でも特に人気の高いRX651との互換性を維持しながら、RXv3コアと新機能を搭載したRX671を発売できたことを大変嬉しく思います。新製品は、リアルタイム性能、電力効率、HMI機能、セキュリティ機能、パッケージ展開の全てにおいて幅広いお客様のご要望に叶うと確信しています。」

 評価用ボードとしては、デバッガ不要で手軽にRX671を評価できる「Target Board for RX671」と、主要機能の詳細評価に適した「Renesas Starter Kit+ for RX671」の2種類を提供します。いずれもPmodコネクタを備えているため、ルネサスのWi-Fi Pmod拡張ボード(RTK00WFMX0B00000BE)を接続することにより、無線ネットワーク接続の評価が容易です。特にRenesas Starter Kit+ for RX671では、Wi-Fi Pmod拡張ボードとの組み合わせでFreeRTOS認定を取得済みであり、ユーザはGitHubから認定済みのサンプルプログラムを無償で入手してすぐにAWSとの連携を試すことができます。

 さらに、RX671はセキュリティエンジンとしてトラステッドセキュアIPを搭載しており、AES、RSA、ECC、SHA、TRNGなどの暗号処理や、鍵の管理が可能です。内蔵フラッシュメモリのデュアルバンク機能とプロテクション機能を組み合わせることにより、安全なファームウェアアップデートやセキュアブートが可能です。

 ルネサスは、ユーザの設計を加速させ、より早く市場に投入できるよう、ルネサス製品のポートフォリオを組み合わせたソリューション「ウィニングコンビネーション」を開発、提案しています。例えば、RX671とパワーデバイスを組み合わせた、「タッチレスボタン ソリューション」は、指へのウイルスや汚れの付着を防止する衛生的な近接スイッチをあらゆる機器で実現できます。この他にも、250種類以上のウィニングコンビネーションをこちらからご覧いただけます。renesas.com/win

 新製品は、64ピン、100ピン、144ピンLFQFPパッケージ品を本日より発売と量産を開始し、48ピンHWQFN、64ピンTFBGA、100ピンTFLGA、145ピンTFLGAパッケージ品は2022年第1四半期に発売と量産を開始します。参考価格は、64ピンLFQFPパッケージで2MBフラッシュメモリ搭載品「R5F5671EDDFM#30」の場合、10,000個一括購入時、4.94米ドル(税抜き)です。

RX671の詳細は、こちらをご覧ください。
www.renesas.com/rx671

以 上

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