~機能安全レベルASIL Bをサポートし、最新スマートフォンの急速充電モードに対応~
ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、車載ワイヤレス充電器向けに、次世代WPC(Wireless Power Consortium) Qi 1.3規格に対応した15Wワイヤレス充電のリファレンスデザイン「P9261-3C-CRBv2」の提供を開始しました。新しいリファレンスデザインは、業界最高水準の性能と機能により、自動車メーカ各社が車載ワイヤレス充電器を迅速かつ効率的に開発できるように支援します。
本リファレンスデザインは、3コイルタイプ(MP-A13)の送電ユニット(Tx)と、車載規格に適合したワイヤレスパワーコントローラP9261を搭載しています。広いアクティブ充電エリアを提供しながら、高い送電効率と卓越したEMC/EMI性能を実現します。このリファレンスデザインは、WPCのQi 1.3規格における15W充電用のExtended Power Profile(EPP)に準拠しています。また、独自の充電プロファイルにより、最大50Wまでの電力供給に対応します。また、ホストコントローラとしてルネサスの車載用マイコンRH850を搭載しており、機能安全レベルASIL Bをサポート可能です。
本リファレンスデザインには専用のGUI(Graphical User Interface)ツールが用意されており、リアルタイムでの制御と監視が可能です。このGUIでは、選択したコイル、トランスミッタの状態、入力電圧、降圧出力電流、Txパワー、ブリッジ電圧などの主要パラメータを数値で確認できます。GUIを使用することで、簡単なプログラミングの変更やファームウェアのアップデートが可能です。また、異物検出機能(FOD)の設定など、ハードウェア設計に関連するユーザ独自の変数の調整もGUIで実行できます。
ルネサスの車載アナログパワー&ビデオ事業部、Vice PresidentのNiall Lyneは次のように述べています。「自動車業界のお客様は、ルネサスの便利な設計環境であるこの新しいリファレンスデザインP9261-3C-CRBv2を使うことで次世代ソリューションを素早く市場投入することが可能になります。P9261-3C-CRBv2は、現時点で最高水準のワイヤレス充電性能を提供する一方で、お客様が必要とする最新の安全機能もサポートします。」
リファレンスデザインP9261-3C-CRBv2の主な特長
- WPC Qi 1.3規格に準拠し、15Wでの充電が可能
- 独自の充電プロファイルにより、最大50Wまでの急速充電が可能
- 機能安全ASIL Bをサポート
- 広いアクティブ充電エリア
- クラス最高のEMI性能、CISPR-25規格に準拠
- 使いやすいGUIベースの設計ソフトウェアは、ルネサスの特許取得済みの異物検出機能(QFOD)の設定にも対応
- Qi規格に準拠したAmplitude Shift Keying(ASK)およびFrequency Shift Keying(FSK)の独自の双方向通信
ワイヤレス充電器向けウィニング・コンビネーション
また、ルネサスは、ユーザの開発工期短縮に貢献し、より早く市場に投入できるよう、ルネサス製品のポートフォリオを組み合わせたソリューション「ウィニング・コンビネーション」を開発、提案しています。車載ワイヤレス充電ソリューションのウィニング・コンビネーションには、P9261をはじめ、ルネサスのPMIC、パワー、マイクロコントローラ製品などが含まれます。ルネサスの車載用ウィニング・コンビネーションの詳細については、「車載システム向けウィニング・コンビネーション」をご覧ください。
P9261-3C-CRBv2の詳細は、こちらをご覧ください。
https://www.renesas.com/P9261-3C-CRBv2
以 上
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