ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO:呉 文精、以下ルネサス)は、このたび、家電、産業機器、OA機器などのモータ制御用32ビットマイコンRX24TグループならびにRX24Uグループに、新たに動作周囲温度がマイナス40℃から105℃と、増加する高温環境下での使用ニーズに対応した「RX24T Gバージョン」、「RX24U Gバージョン」をラインアップし、本日より量産出荷を開始します。産業機器やOA機器をはじめ、熱風や熱湯を扱う家電においても、高温になる箇所に回路基板を配置したいというニーズが増しています。例えば、食器洗い機やIHクッキングヒータなどの家電は、庫内やヒーター面は広げつつ、コンパクトに設計されることが求められており、回路基板を設置するスペースは制約される一方です。さらに、こうしたスペースの制約により基板自体の面積も縮小される傾向にあり、結果として基板の放熱性が下がることになり、基板そのものが高温になる場合もあります。こうした課題に応えるため、高温スペースや高温な基板上でも動作可能な高温対応品を、新たにラインアップしました。これにより、高温環境下でも柔軟な機器設計が可能になり、さらなる小型化を進めることが可能になります。
新製品のラインアップは、RX24Tが64~100ピン、メモリサイズが 128~512KB(キロバイト)の計11品種、RX24Uは100~144ピン、メモリサイズ 256~512KBの計6品種です。
開発環境としては、モータ制御アプリケーション開発が短期間で行えるよう「24Vモータ制御評価キット」を提供しており、これに「RX24T」、「RX24U」用のCPUカードを装着してソフトウェアを開発できます。
「RX24T」および「RX24U」は、動作周波数が最大80MHzの32ビットマイコンで、タイマ、A/Dコンバータ、アナログ回路など、モータ制御用の周辺機能を搭載しており、2つのブラシレスDCモータを1チップで高効率に制御可能です。発売からの2年ですでに、合わせて1000万個を超える出荷実績があります。今回のGバージョンの追加により、32ビットマイコンRXファミリにおける民生・産業向けモータ制御用ラインアップは、全製品においてマイナス40℃から105℃までの動作周囲温度に対応しました。これにより、ユーザはさらに幅広いラインアップから選択することが可能になります。
ルネサスのインダストリアルソリューション事業本部 IAソリューション事業部の事業部長、傳田 明は、次のように述べています。「家電や産業機器は、ネットワーク接続によるIoT化やユーザインタフェースの向上による機能強化が続いており、機器内部のスペースの有効活用は大きな課題です。ルネサスは、マイコンの機能や性能だけでなく、熱対策という観点からもお客様の要望に応え、安全で柔軟な機器設計を支援します。」
ルネサスは今後も、OT(Operational Technology)分野におけるエンドポイントのインテリジェント化の一環として、モータ向けインバータ制御技術を磨き、スマート社会の実現に貢献してまいります。
新製品「RX24T Gバージョン」、「RX24U Gバージョン」の詳細は、こちらを参照ください。
RX24T: https://www.renesas.com/products/microcontrollers-microprocessors/rx/rx200/rx24t.html
RX24U: https://www.renesas.com/products/microcontrollers-microprocessors/rx/rx200/rx24u.html
1チップで複数モータを高効率制御 センサレスベクトル制御を楽々実現する32bitマイコン「RX24T」についてはこちらを参照ください。
https://www.renesas.com/promotions/products-solutions/rx24t.html
以 上
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