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家電のメンテナンス性が向上するRX66Tマイコンによる「モータ搭載家電向け故障検知用e-AIソリューション」を提供開始

~モータ制御用マイコンRX66Tにモータの異常検知用AIを容易に搭載できるe-AI開発環境を提供~

2019年1月21日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO:呉 文精、以下ルネサス)は、このたび、32ビットマイコンRX66Tによる「モータ搭載家電向け故障検知用e-AIソリューション」の提供を開始します。本ソリューションは、組み込みAI(e-AI)によってモータの異常を検知することにより、冷蔵庫やエアコン、洗濯機など家電製品の故障を検知可能にするものです。モータの状態を示す特性データ(電流値、回転数)をそのまま異常検知用に使用するため、センサを追加する必要もなく、モータ制御とe-AIによる異常検知を1つのマイコンで実現します。モータが動作している間、常時モータを監視し、リアルタイムに異常を検知できます。家電の不具合は、モータ動作の異常に現れることが多いため、故障のアラートを出したり、保守・メンテナンス時期の予測や故障箇所の特定などへ応用が可能です。これにより、家電メーカはメンテナンスの効率化が実現するだけでなく、日々の生活に欠かすことのできない家電製品に、故障を事前にお知らせする機能を付加することも可能になるため、エンドユーザの満足度を向上することができます。

 さらに、本ソリューションは高性能なRX66Tを使用しているため最大4モータの制御が可能です。例えば、昨今の洗濯機は、洗濯槽を回すモータ、水を循環させるポンプ用モータ、乾燥用のファンモータなど、3つのモータを搭載しています。本ソリューションにより、これらの3つのモータをRX66Tの1チップで制御しながら、同時に3つすべてのモータの異常を検知可能です。

 本ソリューションは、ハードウェアとしてルネサス製モータ制御用評価キットRX66T用CPUカードを使用します。そして今回、RX66Tで動作するサンプルプログラム一式と、モータの状態を示す特性データを収集・解析可能なGUIツールの提供を開始します。異常を検知するためには正常な状態を学ぶ必要がありますが、ユーザは本GUIツールにより、すぐにAI学習と最適な故障検知機能の開発に着手可能です。ユーザが開発した学習済みAIモデルは、e-AI開発環境(e-AIトランスレータ、e-AIチェッカ、e-AIインポータ)により、容易にRX66Tに組み込むことが可能です。

 ルネサスのインダストリアルソリューション事業本部 ホームソリューション事業部の事業部長、守屋 徹は、次のように述べています。「ルネサスは、長年の家電向けソリューション開発の知見を活かして、モータの異常を通してシステムとしての故障を検知するソリューションを開発しました。モータ自身が故障した場合でも、モータ自身の異常なのかインバータ回路の異常なのか故障個所の特定が難しいと言われていますが、本ソリューションにより故障個所の早期特定が可能となり、お客様の保守対応の負荷が劇的に軽減されると確信しています。」

 ルネサスは今後も、OT(Operating Technology)分野におけるエンドポイントのインテリジェント化を通し、スマート家電の開発促進をサポートすることにより、スマート社会の実現に貢献してまいります。

本ソリューションについての詳細は、こちらをご覧ください。
http://www.renesas.com/solutions/key-technology/e-ai/e-ai-motor-failure-detection.html

以 上

*本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


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