ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO:呉 文精、以下ルネサス)は、このたび、ルネサスの「サブギガ帯無線ソリューション」が、Wi-SUNアライアンス(注1)が制定する通信仕様であるWi-SUN FAN(Wireless Smart Ubiquitous Network for Field Area Network profile)の相互接続性認証試験用の標準器(TBU: Test Bed Unit)(注2)の候補に選定されたことを発表します。ルネサスは12月中にも、半導体メーカとして初めてWi-SUN FAN 1.0の認証を取得する予定です。本ソリューションは、32ビットマイコン「RX651」と無線通信LSI「RAA604S00」を搭載したテセラ・テクノロジー社製の評価ボード(注3)と、通信制御ソフトウェアを含んでおり、ルネサスは2019年第一四半期より提供を開始する予定です。
ルネサスは、このソリューションを、2018年11月6日から8日にオーストリアのウィーンで開催される「European Utility week 2018」の当社ブース(スタンド B.c44)で紹介します。
ルネサスのエナジー・インフラ・ソリューション事業部の事業部長 黒田昭宏は次のように述べています。「Wi-SUNコミュニティによって、エナジーマネジメントシステム業界におけるワイヤレス通信の開発と展開は、大きな進歩を遂げています。ルネサスは、最新のWi-SUN仕様に対応するWi-SUN FAN認証ソリューショントやTBUの提供を通して、スマートエナジー市場への取り組みを拡大してまいります。」
サブギガ帯と呼ばれる1ギガヘルツ以下の周波数帯は、障害物に強く、都市部でもより遠くにデータを送信できる特長があります。メッシュネットワークを構築すれば、広いエリアを安定的にカバーできるため、スマートメータの検針や電力の見える化、工場やビルの各種センサ管理や、機器の稼動監視などに適しています。スマートメータ、スマート照明、インフラ機器などを開発するユーザは、Wi-SUN FANを使用した機器同士の相互接続性をルネサスのソリューションを使用することにより容易に確保できます。本ソリューションを使用せず一から開発した場合と比較して、Wi-SUN規格に準拠した機器を約1年間短縮して開発することが可能です。
ルネサスのWi-SUNソリューションについて
ルネサスは2015年以来、「RX63N」を搭載した評価ボードと通信制御ソフトウェアが、Wi-SUN HAN(Home Area Network)の認証を受け、認証用標準器として使用されてきた実績があります。この、主に屋内用のWi-SUN HAN規格に加え、今回、屋外用途が想定されるWi-SUN FAN規格でも、いち早く認証用標準器の候補に採用されたことにより、ユーザはルネサスのソリューションを用いていちはやくWi-SUN FAN対応の電力マネジメント用機器やセンサ装置などを開発できます。ルネサスは、こうしたインフラを支える機器の早期開発を支援することにより、家庭や工場、街のエナジーマネージメントを推進し、スマート化を加速します。
以 上
(注1)Wi-SUNアライアンスとは、サブギガ帯を使用する無線通信規格を策定する国際的な業界団体
(注2)FAN認証用標準器(TBU)とは、相互接続試験を行う際に使用するための、Wi-SUNアライアンスが認定した機器
(注3)評価ボードはテセラ・テクノロジー社から発売済み
*Wi-SUN is a registered trademark of Wi-SUN Alliance, Inc., Renesas is licensed to use this trademark.
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