～業界初のクワッドチャンネルTX VGAなど、新たなRFデバイス4製品を発売～
マクロセル基地局に向けてRF製品のポートフォリオを拡大
ルネサス エレクトロニクス株式会社（CEO: 柴田 英利、以下ルネサス）は、このたび、マクロセル基地局（Base Transceiver Station：BTS）向けのRF製品ポートフォリオを強化する一環として、高信頼性、高性能な4つのデバイスを新たに発売し、量産出荷を開始しました。新たな4つの新製品は、業界初の送信バス（TX）向けクワッドチャネル可変ゲインアンプ（VGA）「F4482/1」、デュアルチャネル初段低ノイズアンプ（LNA）「F01xxファミリ」、P1dB（最大出力レベル）が0.5Wを超える高出力プリドライバのRFドライバアンプ「F1471」、DPD（デジタルプリディストーション）フィードバックパス用に小型パッケージでより高いアイソレーションを実現したRFスイッチ「F2934」です。
新製品は、最適なプロセス技術と独自の回路レベルの技術を組み合わせたSmart Silicon™アプローチを採用しており、さまざまな環境条件や周波数帯域幅において優れた性能を発揮します。また、Massive MIMOシステムの多数のアンテナに対して、機能ごとに小さなフットプリントを実現します。これにより、5GマクロBTSシステムに求められる高性能、高信頼性、柔軟性、小型化を実現します。
ルネサスのインダストリアル・コミュニケーション事業部、RF通信担当Vice PresidentのNaveen Yanduruは次のように述べています。「5G への移行が加速する中、ルネサスはマクロBTS向けに受信・送信のシグナルチェーンを見据えたポートフォリオを、より高性能で高集積なものにアップグレードしました。私たちは、市場に対して回路設計の進化をもたらし続けており、今回のRF シグナルチェーン全体に対応する新しいデバイスを採用いただくことにより、お客様は次世代の 5GマクロBTS システムを市場に投入できるようになると確信しています。」
新製品の主な特長
- 高度に統合された送信バス（TX）向けクワッドチャネル可変ゲインアンプ（VGA）：F4482/1
- 400MHz~1100MHz（F4481）、1300 MHz ~2800MHz（F4482）のRF周波数範囲
- 1チップ（ダイ）上にバラン、ローパスフィルタ、アンプ、およびデジタルステップアテネータを集積
- 独自のZero Distortion™テクノロジによるダイナミックレンジの向上によりサービスの質の向上が可能、さらにGlitch-Free™テクノロジによりPA（パワーアンプ）アセンブリの保護とDPD（デジタルプリディストーション）の実装の簡素化が可能
- デュアルチャネル初段LNA（バランスLNAまたは2チャンネルLNA）：F01xxファミリ
- 650MHz~1000 MHz（F0109）、1500MHz~2300 MHz（F0110）、2500MHz~2700MHz（F0111）のRF周波数範囲
- 低リターンロス（-27dB入力、-23dB出力）であり、2600MHzで0.55dBの低雑音指数
- 高直線性高周波ドライバアンプ：F1471
- ゲイン17dBで400MHz~4200MHzのRF周波数範囲
- 2600MHzで+38dBmまでのOIP3と28.5dBmのOP1dB
- 調整可能なOIP3性能とチューニングの柔軟性のためのDCバイアス
- 高信頼性SP2T（単極双投）RFスイッチ：F2934
- 50MHz~6000MHzのRF周波数範囲
- 基板面積の削減に貢献する小型3mm x 3mmのQFNパッケージ
- 高いアイソレーション（1GHzおよび2GHzで70dB、3GHzで74dB、4GHzで67dB）
- 独自のKz™コンスタントインピーダンス技術により、スイッチング時にVSWR（Voltage Standing Wave Ratio：電圧定在波比）を維持
ユーザは、これらの新しいデバイスを、高ゲインRFアンプF1490および高集積な可変ゲインアンプ（VGA）F0443と組み合わせることができます。
ルネサスは、無線インフラ市場の進化するニーズに対応するために、回路設計において強力なイノベーションを有しています。独自の技術革新による特許取得済みRFソリューションは、セルラー基地局、通信システム、マイクロ波（RF/IF）、CATV、試験・測定機器など、幅広いアプリケーションの進化するニーズに対応しています。
F4482/1、F011x、F1471、F2934を含むルネサスの高周波およびマイクロ波製品についての詳細は、こちらをご覧ください。
renesas.com/rf
以 上
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