~スマートフォン、民生、産業、メディカル分野のモバイルデバイスがワイヤレス充電のハブに~
2020年9月8日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、ワイヤレス給電ソリューションを拡充し、ルネサス独自のWattShare™テクノロジを搭載したワイヤレス給電レシーバ「P9415-R」を発売しました。WattShareテクノロジは、レシーバとトランスミッタの機能を独自に組み合わせたもので、P9415-Rはレシーバとして充電できるだけでなく、他のデバイスに給電することが可能です。これにより、P9415-Rをスマートフォンやタブレット、モバイルバッテリ、産業用/医療用の充電式ポータブル機器等に使用することにより、他のモバイルデバイスやアクセサリにワイヤレス給電できる機能を付加することが可能です。Qi規格に準拠したトランスミッタ上では最大15Wの受電能力、トランスミッタ/レシーバ(TRx)モードでは最大5Wの送電能力を有します。従来、WattShareテクノロジ搭載製品は特定顧客向けに提供を開始しておりましたが、今回のP9415-Rの発売により、幅広いユーザの幅広いアプリケーションに向けて提供を開始し、量産も開始しました。これにより、ワイヤレス充電をどこでも迅速かつ手軽に実現するモバイル機器開発が可能になります。

 ルネサスのモビリティーインフラ・IoTパワー事業部、事業部長のAndrew Cowellは、次のように述べています。「2020年はワイヤレス充電が主流となる年になるでしょう。ワイヤレス充電がプレミアムスマートフォンだけでなくミドルレンジのデバイスでも採用されるようになり、さらにスマートフォン市場を超えて民生機器や産業機器でも広く使用されるようになると考えられてます。今回、P9415-Rの発売により、最先端のWattShareテクノロジをより多くのお客様にお使いいただけるようになり、迅速かつ手軽でコスト効率良くポータブルデバイスへのワイヤレス充電が可能な、堅牢性・拡張性・柔軟性に優れたソリューションを幅広く提供できることを嬉しく思います。」

 ルネサスのWattShareテクノロジを搭載したP9415-Rは、レシーバとトランスミッタの機能を併せ持ち、無線給電されたスマートフォンやポータブル産業/医療用機器の上に置くだけで、他のスマートフォン、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンなどのデバイスへ充電できるようになります。WattShare TRxモードでは、モバイルデバイスの電力フローの方向を変え、他のデバイスに最大5Wの電力を供給して充電することができます。ユーザは、P9415-Rの回路とワイヤレス給電コイルを、ワイヤレスでの送電・受電のどちらにも使用することができます。

P9415-R ワイヤレス給電レシーバの主な特長

  • MTP(Multi Time Programmable)不揮発性メモリ採用によりファームウェアとデバイス機能のアップデートが容易
  • GUI対応で柔軟性に優れ、ユーザごとのカスタマイズが可能
  • 専用モードで最大30Wの受電
  • UVLO(低電圧誤動作防止機能)電圧が2.7Vと低く、充電可能範囲の拡大と高速接続を実現
  • IOUT(出力電流)のセンシング精度の改善により、異物検出能力が向上
  • ワイヤレス給電の国際規格Qi認証の取得が容易になり、商品化までの時間が短縮
  • 双方向通信により、暗号化された専用認証をサポート
  • XYアライメント回路により、レシーバとトランスミッタデバイスのアライメントが改善
  • ルネサスとして初めてWPC1.3レシーバ仕様に準拠

ルネサスは、スマートフォンや各種アプリケーションで使用されるワイヤレス充電IC(PRx)と、充電パッドや車載アプリケーションで使用されるワイヤレス給電IC(PTx)の両方のワイヤレス給電ソリューションにおける世界的なリーディングカンパニーです。ルネサスのワイヤレス給電ソリューションに関する詳細は、こちらをご覧ください。
www.idt.com/wirelesspower

WattShare 搭載15Wワイヤレス給電レシーバ「P9415-R」の詳細はこちらをご覧ください。
http://www.idt.com/P9415R

以 上

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