~データセンタやサーバ機器に向け、I3Cインタフェースの採用やDDR5への移行を容易に~
2020年9月30日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、ルネサスのI3C拡張製品である2:1バスマルチプレクサIMX3102、1:2バスエキスパンダIMX3112、およびDDR5用SPDハブSPD5118が、ASPEED Technology(以下、ASPEED社)の最先端のベースボード管理コントローラ(BMC)AST2600と組み合わせて使用する最適製品として認定されたことを発表します。特に、I3C拡張製品は、AST2600のBMC認定ベンダーリスト(Approved Vendor List:AVL)に初めてI3Cパートナとして選定されました。BMCは、データセンタやサーバのリモート管理機能に必須のキーコンポーネントであることから、これと組み合わせて使用可能なデバイスが認定されたことにより、ユーザは、I2Cやその他のレガシ拡張仕様から、最新の高速なI3C仕様に容易に移行することができるようになります。

 ルネサスのI3C関連製品は、ユーザがより効率的でコスト効率良くアプリケーションを開発できるよう、多くの機能が搭載されています。例えば、I2C/I3Cコマンドによるインバンドスイッチング制御による切り替え機能や、マスターデバイスが3.3Vで周辺デバイスが1.0Vで動作する場合など電圧の異なる信号線をつなぐ際に電圧を変換するレベルシフト機能、プルアップ抵抗などの追加回路が不要なことよる費用の削減などがあります。ルネサスのI3C関連製品とASPEED社のAST2600 BMCを組み合わせることにより、システムコストを抑え、高速かつ最適化されたソリューションを提供し、ユーザのアプリケーション開発のニーズに応えます。

 ルネサスのデータセンタ事業部のVice PresidentであるRami Sethiは次のように述べています。「お客様は、ルネサスがデバイス開発において厳密な検証を行い仕様に準拠することはもちろん、BMCなどの主要コンポーネントとの相互運用性を確保することを期待しています。ルネサスは、ASPEED社などの主要エコシステムパートナと協力して、DDR5に向けたI3C規格の採用を加速させると共に、この新しい高速バスインタフェースへの移行に際して、お客様が自信を持って設計できるようになることを大変嬉しく思います。」

 ASPEED Technologyの会長兼社長のChris Lin氏は次のように述べています。「BMC SoCであるAST2600は、I3Cインタフェースをサポートする当社初の製品です。サーバ市場にI3Cインタフェースを導入するために、強力で信頼できるパートナとしてルネサスと協力できることを嬉しく思っています。ルネサスの優れた製品と迅速なサポートにより、短期間でI3Cインタフェースの検証を完了することができます。ルネサスとASPEEDの包括的な相互運用テストにより、お客様の設計にかかる労力と時間を大幅に削減することができるため、私たち全員にとってWin-Winの関係をもたらすでしょう。」

 DDR5への注目が増す中、I3CはI2Cの1MHzを大幅に上回る12.5MHzの通信速度ため、ホストと周辺機器またはスレーブデバイス間の高速通信を必要とするアプリケーション向けの高速インタフェースバスとして採用機運が高まっています。ルネサスは、環境制御、高度なテレメトリ、セキュリティ、および障害回復のための高度な機能を可能にする大規模で高速な制御プレーン設計向けのI3Cバス拡張製品の堅牢なラインアップで、I3Cへの移行をリードし続けています。

 ルネサスが、AST2600 BMC向けでAVL初となるI3Cデバイスプロバイダとして、またSPDハブのデバイスプロバイダとして選ばれたことは、両社の強い協業とコミットメントを反映しており、データセンタやサーバアプリケーションでDDR5メモリを採用するにあたって、I3Cへの移行をスムーズに進めることができます。両社は、I3Cエコシステムを拡大し、お互いのお客様をサポートするために、長期的な製品ロードマップや技術の整合と同時に、テストや最適化、検証のため、継続的かつ積極的に協業しています。

供給

 ルネサスのI3Cデバイスと評価ボードについては、条件を満たすユーザ向けにサンプルを供給しています。詳細については、www.idt.com/memorymuxおよびwww.idt.com/spdhubをご覧ください。

 ASPEEDのAST2600 BMCと評価ボードもサンプル供給中で、I3C対応BMCファームウェアも利用できます。ASPEEDの詳細については、wwwASPEEDTECH.comをご覧ください。

以 上

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