ルネサス エレクトロニクス株式会社（CEO:柴田 英利、以下ルネサス）は、このたび、Sequans Communications S.A.（以下シーカンス）のMonarch（モナーク）技術を活用し、ルネサスとしては初めてLTE Cat-M1仕様に対応したセルラIoTモジュール「RYZ014A」を発売、量産を開始しました。新製品は、ネットワーク通信事業者が持つ既存の通信インフラを使用することで、IoT機器を広範囲に安定してインターネットに接続することができます。コスト効率に優れており、1台あたりのコストを低く抑えることが求められる大規模なIoTネットワークに適しています。グローバルな認証を取得済みのため、ユーザはグローバルなワイヤレスIoTアプリケーションを迅速かつコスト効率よく投入することができます。
RYZ014Aモジュールは、世界の主要な電波法規制や、相互接続性を確認するPTCRB／GCF試験、および北米、アジア、欧州の主要なネットワーク事業者のキャリア認証を取得しています。また、ハードウェアとソフトウェアの両方において市場実績のある技術を使用しており、テストや調整も完了した状態で提供します。このため、設計開発や認証取得への負荷を軽減できます。ルネサスはセルラーIoTを、Bluetooth® Low Energy、Ultra-Wide Band（UWB）、Wi-SUNなどと共に、コネクティビティ戦略の柱の一つと位置付けて注力しています。
ルネサスのIoT・インフラ事業本部のSenior Vice PresidentであるRoger Wendelkenは次のように述べています。「世界中にワイヤレスIoTネットワークを構築するには、コストと時間がかかります。新製品は、IoTのリーダであるルネサスが提供する実証済みのソリューションであり、時間と費用を削減することができます。メータ、スマートホーム、インフラ、産業分野のお客様からも、通信事業者を選択してネットワークに接続するアプリケーションを、ルネサスのマイコンと組み合わせて開発できると期待されています。」
ルネサスは、IoT向け4G/5Gチップおよびモジュールのリーディングプロバイダであるシーカンスと2020年より協業しています。シーカンスは、世界中で市場実績が豊富なモナークLTE CAT-M1のハードウェアおよびソフトウェア技術を、本モジュールに提供しています。
シーカンスのCEOであるGeorges Karam氏は次のように述べています。「シーカンスのモナーク技術は、ルネサスの卓越したマイコン技術を補完する優れた技術です。この新たなモジュールは、両社の技術の組み合わせがお客様にメリットをもたらす良い例と言えます。」
ルネサスは、ONE Techが管理するWebベースのポータルを提供します。センサ値の読み取りやSIMカードプランを容易に遠隔管理できるため、運用コストの削減に貢献します。
ONE TechのCEOであるYasser Khan 氏は次のように述べています。「ONE Techは、ルネサスのCAT-M1モジュールと連携して、世界中のインテリジェントデバイスをクラウドに接続させるために、組み込みAIとクラウド技術を市場に投入できることを嬉しく思います。デバイス内の組み込みインテリジェンスと当社のエンタープライズグレードのプラットフォームを提供することで、お客様はコスト効率の高いエンドツーエンドのエコシステムの中で、数百、数千台もの次世代スマートマシンを容易に構築、管理、拡張することができるようになります。」
ルネサスは、RYZ014Aモジュールと、パワーICやリチウムイオン電池充電IC、光デジタルセンサ、RAファミリマイコンなど、ルネサスの豊富なポートフォリオの中から多数のコンポーネントを組み合わせた「ウィニングコンビネーション」を作成しました。これにより、LTE接続による産業プロセスの遠隔監視や植物への自動散水システムなど、迅速に導入することができます。ルネサスはユーザの早期開発を支援するため、様々なアプリケーション向けにルネサスの製品群を組み合わせシームレスに動作するソリューション「ウイニングコンビネーション」を200種類以上提案しています。詳しくは、こちらをご覧ください。renesas.com/win
RYZ014A モジュールの主な特長は次の通りです。
- 世界中の周波数帯に対応するため、国と地域ごとに異なる複数のユーザプラットフォームが不要
- 20dBmと23dBmの両クラスをサポートする高出力
- 省電力モード時に1µAの超低消費電流を実現
RYZ014A の詳細は、こちらをご覧ください。RYZ014A
RYZ014A の評価ボードについては、こちらをご覧ください。RYZ014A-EVK
以 上
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