ルネサス初のRISC-V搭載ASSPの開発に向けて、アンデス社のRISC-V 32ビットCPUコアを採用

　ルネサス エレクトロニクス株式会社（CEO: 柴田　英利、以下ルネサス）は、このたびRISC-Vベースの組み込みCPUコアおよび関連するSoC（System on Chip）開発環境のトップサプライヤであるAndes Technology（以下、アンデス社）との技術IP提携を発表します。ルネサスは、新たなASSP（Application Specific Standard Product）に、AndesCore™ IP 32ビットRISC-V CPUコアを組み込むことを決定し、2021年の下半期にサンプル提供を開始する予定です。

　Andes Technologies社長のFrankwell Lin氏は次のように述べています。「世界的なマイコンプロバイダであるルネサスが、あらかじめプログラムされたASSPの設計にAndes RISC-Vコアを採用したことを大変嬉しく思います。ルネサスとアンデスは、SoCのCPU命令セットアーキテクチャ（ISA）でRISC-Vが主流となる時代を歓迎するという共通のビジョンを持っています。これはアンデスにとってのマイルストーンであるだけでなく、オープンソースのRISC-V ISAがメインストリームのコンピューティングエンジンとなったことを意味しています。ルネサスのお客様は、21世紀のコンピューティングのニーズに応えるべく構築された最新のISAのメリットを享受することになるでしょう。」

　ルネサスの執行役員常務兼IoT・インフラ事業本部長のSailesh Chittipeddiは次のように述べています。「アンデス社のRISC-VコアIPが提供するスケーラブルなパフォーマンスレンジ、選択可能なセーフティ機能、そしてカスタム化のオプションにより、ルネサスは今後革新的なASSPソリューションを提供していくことが可能になります。既存または新規のアプリケーション向けにコスト効率の優れた新たなオプションを模索しているお客様にとっては、市場投入までの時間短縮や開発コストの削減につながることでしょう。」

　RISC-Vコアアーキテクチャを採用するルネサスのファームウェア搭載ASSPデバイスは、アプリケーションプログラムのパラメータ設定専用ユーザインタフェースツールと共に提供され、これによりユーザは完全かつ最適なソリューションを手にすることになります。このツールによりRISC-Vの初期開発とソフトウェア投資へのハードルが下がります。さらに、豊富な専門知識を持つルネサスの各地域のパートナで構成される広範なネットワークにより、最先端の顧客サポートを提供します。