RZ/V2MAのご紹介
ルネサスのAI-MPUラインナップに新たにRZ/V2MAが加わりました。
https://www.renesas.com/rzv2ma
RZ/V2MAの“A”はAcceleratorを意味しており、PCIeやUSB3.0などの高速インターフェースで既存のシステムにAIによる画像分析機能を簡単に追加できる仕様になっております。ご好評いただいているDRP-AIの持つ高性能でかつ低消費電力のAI推論能力に加え、DRPで構成したOpenCVアクセラレータを実装しAI等に使用する画像処理能力を強化しました。今回、このRZ/V2MAの主な3つの用途についてご紹介いたします。
1. USBカメラを使用する用途
USBカメラの画像をAIで解析し、生産ラインの目視による故障検査工程の自動化が進んでおります。RZ/V2MAは最大4Kまでの画像を扱うことができ、DRP-AIとOpenCVと併用することで高性能の検査装置を実現することができます。DRP-AIの低消費電力により、検査装置の低スペース化、低コストに貢献いたします。弊社パートナーのコンピューターマインド社様がRZ/V2MAを使用した外観検査デモを準備してくれました。
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2. Ethernetカメラを使用する用途
高速道路、駐車場、商業施設等に設置された複数のEthernetカメラの画像をAIで分析し、ナンバープレートの認識、通過した車の台数の形状、人の行動分析等を行う監視システムの普及が進んでいます。RZ/V2MAは内蔵のVideo codecによりEthernet経由の複数の画像を扱うことができ、それぞれの画像に対しAIによる分析、画像配信を行うことができます。使用例のデモも併せてご参照ください。
英語版
日本語版
3. PCIeによる画像入力する用途
既に運用している既存の装置にAI機能を後から追加する場合、AIアクセラレータをPCIe経由で接続するのが最も簡単な方法です。RZ/V2MAはPCIeのエンドポイントに対応しており、AIアクセラレータとして使用することができます。
RZ/Vシリーズでは、DRP-AIのONNX形式のAIモデルをRZ/Vシリーズに変換するツールとして「DRP-AI トランスレータ」に加え「DRP-AI TVM(注1)」の提供を開始しました。DRP-AI TVMは、オープンソースのAIモデルコンパイラApache TVM(注2)をベースとしたツールで、より広範囲のAIモデルをDRP-AIでアクセラレートできるようになりました。DRP-AI TVMの詳細はこちらです。https://github.com/renesas-rz/rzv_drp-ai_tvm
(注1)DRP-AI TVM is powered by EdgeCortix MERA™ Compiler Framework
(注2)Apache TVM https://tvm.apache.org
最後に、RZ/V2MAの評価環境の販売も開始しました。AI製品をご検討の方は、ぜひルネサス製DRP-AIの低消費電力AI推論性能をお試しいただければ幸いです。