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マイコンとSoCでスケーラブルなソリューションを提供する第5世代R-Carファミリのご紹介

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Vivek Bahn
Vivek Bhan
執行役員 兼 ハイパフォーマンスコンピューティング・アナログ&パワーソリューショングループ 共同ジェネラルマネージャー
掲載: 2023年12月4日

ルネサスは、車載向けマイコンの世界的なリーディングプロバイダとして、マイコンが多様化する車載プラットフォームに対してどうあるべきか、について大きな影響力を持っています。このたび、ルネサスは新たなマイコンとSoCを含む次世代の車載デジタル製品のロードマップを公開しました。(2023年11月7日のニュースリリース

第5世代R-Carファミリ(R-Car Gen 5)は、今後数年間にわたり展開されるファミリで、E/Eアーキテクチャの進化に伴ってお客様が直面する新たな課題や市場トレンドに対応するものです。ご存知のように、自動車のE/Eアーキテクチャは、ドメインベースのアプローチから、中央集中のゾーン型へと大きく変化しています。これは、アーキテクチャの簡素化、電気ハーネスの軽量化、燃費の向上、新たなソフトウェア定義車両(SDV)プラットフォームのサポートなど、一連の要件を達成するために必要です。

現在の自動車には、ソフトウェアによるさまざまなデータの収集、処理、アクチュエータへの設定をするマイコンベースの電子制御ユニット(ECU)が多数搭載されています。将来的には、ECUがギガビットイーサネットネットワーク上で動作するゲートウェイシステムを介して、自動車のエッジ側でリアルタイムのデータ処理を行うようになると予想されます。同時に、コネクテッド車両のセキュリティが向上することで、クラウドベースのデータ処理や、ユーザエクスペリエンスを向上させるソフトウェアのアップデート機能も増加するでしょう。

現在の自動車と比較すると、自動車設計の次の段階では、ECUの数が削減され、それに伴って部品コストも削減されるでしょう。実際、中央集中型アーキテクチャへの移行により、幾つかのゾーンECUを使用してすべての自動車機能を制御できるようになり、急増するデータ量を処理するための高いリアルタイム計算性能が必要になります。

今日のためのデザイン、未来への準備

第5世代R-Carファミリは、Armベースのコンピューティングエンジンで構成されています。高性能な64ビットSoCと、クロスオーバー32ビットマイコン、車載制御用32ビットマイコンのポートフォリオが含まれており、フレキシビリティ、スケーラビリティ、集積力を向上します。R-Car Gen 5は、あらゆる車種、グレード、アプリケーションにおいて拡張可能で、複数の車両製品や世代にまたがるソフトウェアの再利用に重点を置いて設計されています。

また、R-Car Gen 5 SoCは、プロセス世代や電圧レベルの異なる複数のシリコンを組み合わせる新しいパッケージング・オプションであるチップレットを将来的にサポートすることも特徴としています。チップレットは、開発コストと市場投入までの時間を削減しながら、さらなる柔軟性とソフトウェアの再利用性をお客様に提供します。

64ビットR-Car Gen5 SoCは、車載システム設計を差別化できるよう、オープンアーキテクチャを採用しています。このSoCは、将来のSDVで必要とされるメモリ負荷の高いコンピューティング・アプリケーションを処理するためのバス構造を備えており、また、高い性能のエッジAIコンピューティングや、クラウドへの強力な接続を可能にするために最先端のプロセス技術で製造される予定です。もちろん、このSoCはアナログやパワーを含む当社の広範な製品ポートフォリオと組み合わせて使用することができます。

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R-Car Gen 5 Product Family

R-Car Gen 5ファミリは、64ビットSoCにとどまらず、ドメイン制御やゾーン制御アプリケーション向けのECUに向けて、リアルタイム性能、GHzレベルのスループット、高速ブート性能、不揮発性メモリを内蔵したArmベースの32ビットマイコンも提供する予定です。ルネサスは、これらの製品を、ハイエンドなSoCと車載制御用32ビットマイコンの性能ギャップを埋めるという意味で、「クロスオーバーマイコン」と呼んでいます。

つまり、ルネサスのR-Car Gen 5を導入することにより、ローエンドの車載制御用から、ゾーン/ドメイン向けのより複雑なクロスオーバーマイコン、そしてハイエンドのSoC製品まで、完全なスケーラビリティをお客様に提供します。

ルネサスは、お客様や設計パートナと協力して、自動車業界において多様化するセグメントやグレードに対応するために必要な演算能力を大幅に向上させるともに、お客様がすべてのシステムで製品開発を加速化し、統合し、将来性を確保できるよう、AIアクセラレータのサポート、チップレットによる柔軟性、ソフトウェアや開発環境も提供してまいります。

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