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RZ/T2Mを使って、部品点数を増やさずに高性能・多機能のサーボモータを開発しませんか?

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Takuhiro Narita
Takuhiro Narita
Sr Staff Marketing Specialist
掲載: 2022年6月7日

コロナ禍の中で、工場の自動化や無人化・省人化へのデマンドが高まり、ロボットの導入や製造装置の自動化への投資が一段と加速しています。こうしたロボットや製造装置の自動化において、生産性の向上や生産品の品質を高める上で欠かせないのが、サーボモータ制御の高速化・高精度化です。工場の自動化は機能安全への対応の要求をますます高めています。また、コロナ禍での需要の急激な変動は、必要な製品を必要な人が欲しいときに必要な量を提供できるマス・カスタマイゼーションを可能とする自律的な生産体制の構築も求められています。自律的な生産体制を構築するうえで工場内の生産機器の産業イーサネット化や、ITとOTの融合に向けたTSN 化も欠かせない要素の一つになります。

このような機器の高性能・多機能化を実現するために、通常、部品点数を増加して対応していきます。しかし、昨今の半導体の需給逼迫を考えると、部品点数を増やすことは部品調達リスクを増やすことになり、スムーズな製品開発と市場へのリリースを妨げるリスクに繋がります。こうしたリスクを最小化するために、部品点数を増やさずに、高性能・多機能の製品開発を進めることが求められています。

ルネサスはこれらのニーズに応えるべく、サーボモータ制御向けに最適なRZ/T2Mマイクロプロセッサを紹介します。

下図の通り、RZ/T2Mが内蔵している機能を活用することで、サーボモータに搭載する部品点数を大幅に削減することが可能です。まず、サーボモータに求められる正確な回転位置や速度検出を可能とするエンコーダインタフェースを取り込み、外付けのLSIを削減することができます。次に、RZ/T2Mの2つのCPUコアのうちの1つを機能安全処理用に割り当てることと機能安全専用の周辺機能を使用することで、機能安全の相互監視用に必要だった2つの機能安全用のMCUの内、1つを削減できます。最後に、産業イーサネット通信やTSNに対応したギガビットイーサネットスイッチを搭載することで、外付けのLSIの削減が可能です。

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サーボモータに必要な部品点数
図1:サーボモータに必要な部品点数

次に、RZ/T2Mを使ったサーボモータのスムーズな開発のため、以下のソリューションを提供します。初期評価に適した評価用ボード「Renesas Starter Kit+ for RZ/T2M」や、周辺機能のドライバやOSを組み合わせたFSP(フレキシブルソフトウェアパッケージ)、直感的に操作できるGUI(Graphical User Interface)でユーザのユースケースに合わせたドライバソフトウェアを生成可能なスマートコンフィギュレータを使用することで、簡単に開発ができます。さらに、ルネサスからエンコーダインタフェースプロトコルのサンプルプログラムや、産業イーサネット通信のプロトコルスタックを提供し、これらのプロトコル実装にかける開発工数を削減することができます。2022年中にはRZ/T2M単体の自己故障診断を行う「認証済みセルフテストソフトウェア」、マイコン二重化構成に必須の相互診断や、複数のソフトウェアを分離する機能でSIL3認証を取得したソフトウェアを含む「SIL3システムソフトウェアキット」などの機能安全ソリューションを提供していくことで、ユーザが機能安全認証取得までの期間を1/3にまで減らすことができます。RZ/T2Mと様々なルネサスのデバイスを最適に組み合わせた「産業向けモータ制御用のウィニング・コンビネーションソリューション」も提供することで、周辺部品選定にかける工数の削減にも貢献していきます。

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サーボモータシステムの開発に最適なRZ/T2Mソリューション
図2:サーボモータシステムの開発に最適なRZ/T2Mソリューション

詳しくは、RZ/T2MRenesas Starter Kit+ for RZ/T2Mウイニング・コンビネーションソリューションをご参照ください。

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