私たちがFSoE (Functional Safety over EtherCAT) にも注力していることはご存知でしょうか？
機能安全が重要であることや必要であることは世界共通です。機能安全を考慮することは、従業員や機器を危険から守り、予期せぬラインの中断をなくし、結果として機器全体の効率や生産能力の向上をもたらします。
機器や工場の生産能力向上のためには、機械の安全性をさら高めるFSoEが非常に重要だとされています。
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Tips：産業用イーサネットは確実なデータの通信だけではなく、一番重要な安全制御データの通信も実現しなければなりません。FSoE (Safety over EtherCAT)プロトコルは、EtherCAT上での安全データ通信の効率化やシステムの単純化を進め、設計の自由度を増し、システムコストを削減します。
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しかし、お客様が安全システムにFSoEを導入しようとすると、二つの課題が浮かび上がってきます。
いかに「簡単に」、「より早く」市場へ投入できるか？という点です。
- FSoEスタックはサプライヤーから購入できます。とは言え、お客様での作業は非常に多く、実装に向けた安全システムの手直し、FSoEネットワーク開発、認証書類づくりなど膨大な作業量が降りかかってきます。「この工数は実に悩まされる！」
- 開発中に制約や課題が生じると、お客様は各所へそれぞれ問い合わせなければなりません。例えばスタックのサプライヤー、デバイスのサプライヤー、そして時にはIDHやコンサルタントにまで。「これでは時間がかかりすぎる！」
そこで、ルネサスの登場です。
私たちのことはMCU・MPUのサプライヤーとしてご存じかと思いますが、機能安全対応版ソフトウェアソリューションも提供しており、TUVの認証も取得しています。
RX向けFSoE アプリケーションソフトウェアキットは、SIL3システムソフトウェアやセルフテストソフトウェアキットとともに、従来に比べ、より簡単でより早い開発を可能にします。
では、このFSoE アプリケーションソフトウェアキットは実際どのように便利なのでしょうか。
- ワンストップ：同梱しているFSoEスレーブスタックはETG.5100 S (R) V1.2.0準拠、IEC61508 SC3/SIL3 認証取得済み。
- ネットワーク通信インターフェイスソフトウェア：安全・非安全入出力間のインターフェイスを可能にするスマートAPI付き。ルネサスEtherCAT スレーブMCUとのインターフェイスも簡単にします。
また、認証済みのセルフテストソフトウェアとSIL3システムソフトウェアを使用すれば、安全監視に関するすべての診断をMCUが行ってくれるため、ネットワークアプリケーションの開発に集中することができます。さらに、リファレンスドキュメントとしてIEC61508認証ガイドブックもあり、認証の準備や手続きに役立ちます。
ルネサスだけが提供することができる、この安全のためのトータルパッケージをお使いいただければ、市場投入までのプロセスをよりシンプルに、より早くすることができるでしょう。
このブログをしめる前に、システム例を簡単にご紹介します。
下の図はRX72MとRX23Tを使用したマイコン二重化構成の例です。ルネサスの機能安全ソフトウエアによりEtherCATとFSoEシステムの両方を動かしています。
お試しになりたいですか？もちろんです。無償評価版のソフトウェアはルネサスウェブサイトからダウンロード可能です。ルネサスのリファレンスボードをご購入いただければ、組み込んで実行するだけで試すことができます。
ルネサスのRX向けFSoEアプリケーションソフトウェアキットは、SIL3システムソフトウェアとセルフテストソフトウェアキットとともに、皆様の課題をより簡単に、より早く解決します。
安全システムの開発を検討されている方にとっては、良き道先案内人となることでしょう。
今日ご紹介した機能安全ソリューションは、高性能32ビットマイクロコントローラRXと一部RAシリーズMCUをサポートしています。今後も、市場からの要望に応じ、より高性能なデバイス向けにも拡充したいと思っています。
さらに詳しく知りたい方は、ルネサスウェブサイトのIEC61508 機能安全ページをご覧ください。また、ウェビナーへの参加、ホワイトペーパーのダウンロード、パンフレットなどからもより理解を深めていただくことができます。