2011年1月5日

 ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長:赤尾 泰、以下ルネサス)はこのたび、スマートフォンおよびハイエンド携帯電話端末向けに、1600万画素という業界トップクラスの解像度での写真撮影と、フルHD(1920×1080画素)での動画撮影を可能にする組込みカメラ向けシステムLSI(カメラエンジン)を製品化し、「CE150」の名称で、本日よりサンプル出荷を開始いたします。

 新製品は、高画質カメラに求められている連写処理をサポートするため、内部処理方式を改善し高速連写をサポートできるようにしたことが、最大の特長です。また業界トレンドとなっている、カメラから携帯電話のアプリケーションプロセッサへの高速出力インタフェース「MIPI®CSI-2(注)」4レーンの採用に加え、ノイズ除去技術も進化させております。

 新製品の採用により、1600万画素の画像撮影においても高品質かつ高画質な画像処理の実現が可能になります。

 新製品のサンプル価格は4,000円/個、量産は2011年3月から月産100万個で開始する計画です。

 近年、カメラ機能付携帯電話の市場では、500万画素以上の画像撮影やデジタルスチルカメラに劣らない各種機能を搭載するハイエンドな携帯電話が年々増加しています。2012年には、携帯電話の総出荷台数の8割をカ メラ機能付携帯電話が占め、なかでも500万画素以上のカメラ機能を搭載するモデルは4億台を超えると予想されています。

 この市場の中でルネサスは、2003年から市場投入しているカメラエンジン「CEシリーズ」を、デジタルスチルカメラ並の画質を実現する携帯電話のカメラ向けLSIとしてビジネス展開しています。2010年12月末現在では累計5,000万個以上出荷しており、現在も出荷数は伸びています。

 新製品は、このような市場での実績をもとに、連写機能やさらなる高画素・高画質ニーズに対応できる画像処理技術を取り入れ、開発されたものです。

 新製品の特長の詳細は、以下のとおりです。

(1)高速連写が可能

 画像処理回路の改良により、1300万画素で画像を撮影した場合、1秒間に15フレームの高速連写が可能。これは従来品と比べ、約5倍の連写速度を実現している。

(2)MIPI CSI-2規格を出力インタフェースにも採用

 従来は携帯電話のセンサからカメラへの入力用インタフェース2レーンのみであったMIPI CSI-2規格のカメラ用インタフェースを、出力用に2レーンを加え、合計4レーン採用。高精細な画像データを低電力かつ低EMI(Electro Magnetic Interference:電磁波ノイズ)で転送できる。

(3)高品質かつ高画質な写真撮影が可能

 改良されたノイズ除去機能やルネサス独自の1枚超解像技術「美解像TM」の採用により、従来よりも高品質かつ高画質な画像の撮影が可能。

(4)ファームウェアによる多機能化を実現

 オプションのファームウェアの搭載により、手ぶれ補正、笑顔検出、オブジェクトトラッキングなどの機能に対応可能。

 ルネサスは新製品を、スマートフォンを含むハイエンド携帯電話端末向けのカメラ用システムLSIとして位置づけ、積極的に拡販活動を展開していく計画です。

 またルネサスは500万画素から1600万画素までのハイエンド携帯電話向けカメラ用LSIの市場において、2009年度に15%のシェアを2012年度には30%へ高めることを目標に、さらにCEシリーズのラインアップ拡充を図ってまいります。

 新製品の主な仕様は別紙をご参照下さい。

以 上

(注)MIPI CSI-2(Mobile Industry Processor Interface-Camera Serial Interface 2)はMIPIアライアンスが策定したカメラ機器向け高速シリアルインタフェース規格。

*美解像はルネサス エレクトロニクス株式会社の日本、米国及びその他の国における登録商標または商標です。その他、本リリース中の製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。

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