IDTのルネサスへの統合は、お客様に最適のメモリ・ポートフォリオを提供するものとなります。ルネサスはSRAM分野で40年にもわたる実績を積み重ねており、低消費電力製品から高速/超高速製品まで多岐にわたる製品系列を取り揃えております。一般産業および通信分野等において、業界標準ともいうべき高い信頼性を有する製品とその長期安定供給を継続しています。
ルネサスは、非同期型SRAM (エイシンクロナスSRAM)と同期型SRAM (シンクロナスSRAM)に加えて、ゼロバスターンアラウンド製品である「ZBT™」を提供しています。ZBTは、ライト/リードの遷移時に生じる待ち状態を排除することで大きな効果が得られるネットワークアプリケーションをターゲットとして設計されました。
またルネサスは、防衛市場向けとして、ミリタリーグレードの成熟プロセス型式数種を継続サポートしています。
ルネサスは、以下のSRAM製品をサポートしています:
- 低消費電力SRAM;256Kビット~ 64Mビット
- 非同期高速SRAM;16Kビット ~4Mビット
- 同期型超高速SRAM;1Mビット ~18Mビット,
(通信分野における同期型SRAMの標準であるルネサス ZBT 技術を含む)
SRAMと同期SRAMについて
SRAM(スタティックランダムアクセスメモリ)は、双安定型のラッチ回路を使用して各ビットデータを保存する半導体メモリの一種です。名称に含まれる「スタティック」という単語は、メモリに格納されたデータを定期的にリフレッシュする必要があるDRAM(ダイナミックRAM)との違いを表しています。確かにSRAMはスタティックにデータを保持することができますが、従来からの概念に従えば、やはり揮発性のメモリに分類されます。つまり、メモリに対する電力の供給が中断すると、データは失われてしまうということです。同期SRAMは非同期SRAMよりも高速です。同期SRAMでは、制御信号を有効にするためにクロック信号を使用するので、例えばCPUとキャッシュを協調動作させるといったことが行えます。