ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、環境センシング向けの製品ポートフォリオを拡充し、二酸化炭素(CO2)濃度計測用に、ルネサスとしては初めて、サーモパイル型ガス検出器を発売、量産を開始しました。
サーモパイル型ガス検出器は、NDIR(非分散型赤外線吸収)方式CO2センサに用いられる検出素子です。HVAC(Heating、Ventilating、Air Conditioning)制御、空気質モニタリング、人工呼吸器などの医療機器で要求される高精度のCO2センサを構成するためのキーパーツです。TO-5メタルパッケージにシングルチャネルまたはデュアルチャネルを集積し、業界トップクラスの性能と品質、長寿命化を実現しました。また、高いS/N比と18~25msという高速応答時間を実現し、信頼性が不可欠となるミッションクリティカルな用途に高度な検知精度を提供します。動作温度範囲は最大125℃と、幅広い温度でのシステム環境に対応します。これらにより、高い精度と信頼性を必要とする産業、医療、IoT機器など、さまざまなシステムでの使用に適しています。
ルネサスのIoT・インフラ事業本部のセンシングソリューション担当のSenior DirectorであるUwe Guentherは次のように述べています。「現在の状況において、これまで以上に長い時間を室内で過ごす人が増えています。そのため多くの家庭、医療、教育および職場環境では、安全なCO2レベルを確保するために、より感度の高い検知機能を備えたHVAC機器の採用が進んでいます。ルネサスのサーモパイル型ガス検出器は、高性能なCO2センサの開発を可能にすると同時に、HVACシステムや医療、産業システムメーカに対して、日々変化するCO2検知への要件に低コストで柔軟に対応できるようサポートし、ミッションクリティカルなアプリケーションに高い精度と信頼性を提供します。」
新製品は、空気質検知用のルネサスの環境センサラインアップを補完するものです。組み込みAIとIP67防水パッケージオプションを備えた室内空気質(IAQ)センサプラットフォーム「ZMOD4410」や、高性能かつ高精度な温湿度センサ「HS3001」など、ルネサスの各種センサを組み合わせて使用することができます。さらに、ルネサスのマイコンと組み合わせて産業、医療用途向けのセンシングソソリューションを構築することもできます。
ルネサスは、このサーモパイル型ガス検出器をアナログやパワーデバイス、ならびにDialogのBluetooth® Low Energy製品と組み合わせて、周囲のCO2濃度を検出することができる「サーモパイルCO2検出ソリューション」を公開しました。ルネサスは、様々なアプリケーション向けにシームレスに動作するウィニングコンビネーションを開発、提案しています。250種類以上のウィニングコンビネーションをこちらからご覧いただけます。renesas.com/win
新製品は、センサ素子の大きさによって2つのシリーズがあります。センサ素子の表面積が1.2mm x 1.2 mmでより高精度なRTD120シリーズの「RH5Z1210D(シングル)」、「RH5Z1222D(デュアル)」と、表面積が0.61mm x 0.61 mmでより低コストなRTD60シリーズ「RH5Z0610D(シングル)」、「RH5Z0622D(デュアル)」です。新製品ならびに評価キットの詳細はこちらをご覧ください。renesas.com/thermopiledetectors
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