必要な機材
- FPB-RA2E2(RTK7FPA2E2S00001BE - RA2E2ファストプロトタイピングボード | Renesas)
※基板のジャンパ変更(配線カット、はんだ付け)が必要です。 - HS3001 Temperature/Humidity Sensor (US082-HS3001EVZ - Relative Humidity Sensor Pmod™ Board)
- USB ケーブル 1本(Type A–Micro B)
⇒FPB-RA2E2のデバッグ用に必要です。
操作条件
- PC: Windows
- e2 studio: Version 2023-01 (23.1.0)
- FSP: Version: 4.3.0
1. 総合開発環境e2-studioのインストール
RAファミリ向け統合開発環境e2studioを以下からインストールしてください。
※ルネサスには様々なバージョンのe2-studioがありますが、RAマイコンに必要な開発環境はここからダウンロードできます。
統合開発環境e² studio RAファミリ向け情報 | Renesas
ダウンロードされた.exeファイルを起動します。
対象のユーザーを選択できます。ここではAll Usersを選択します。
Quick InstallもしくはCustom Installを選択できます。ここではQuick Installを選択します。
以降、ガイドに従ってインストールを進めてください。
2. サンプル・プロジェクトのダウンロード
インストールしたe2-studioが立ち上げます。任意のワークスペースのフォルダを指定し、起動します。
My Renesasアカウント情報を入力し、ログインをクリックします。
※未登録の方は、「My Renesas」から新規にご登録ください。
※ログイン後、マスター・パスワードを忘れたときに復元できるようにするための設定が必要かどうか指定する画面が出てきます。必要に応じてご設定ください。
e2-studioが立ち上がったら、「File」→「Import」の順で移行します。
「General」→「Renesas Webサイト上のサンプル・プロジェクト」→「Next>」の順で移行します。
(Webサイトへ行かなくてもサンプル・プロジェクトがダウンロードできるのは大変便利ですね。)
インポートするデバイスを選択します。ここでは「RA」を選択し、「…」ボタンをクリックします。
デバイスをさらに指定します。ここでは「R7FA2E2A7」を選択します。
RA2E2に対応したサンプル・プロジェクトの一覧が表示されますので、「RA2E2 HS3001 Sensor Device Example-Application Project」を選択し、「Finish」をクリックします。
「Finish」をクリックします。
3. サンプル・プロジェクトのビルド、デバッグ
フォルダを開き、「configuration.xml」をダブルクリックして、Configuration画面を開きます。
「Generate Project Content」をクリックすることで、ビルドに必要なソースコードが自動生成されます。
ビルドボタンをクリックし、ビルドを開始します。
コンソール画面でエラーが無いことを確認します。
ハードウェアのセッティングを行います。温湿度センサ(US082-HS3001EVZ)はPMOD1に取り付けてください。また、デバッグを有効にするため、CN1はPin1とPin2をショートさせます。
また、FPB-RA2E2 PMOD1のI2Cインタフェースを有効にするために、以下の通りにジャンパを変更する必要があります。
- E3とE6をカットしてオープンにしてください。
- E4とE5をはんだ付けしてショートさせてください。
デバッグの設定を行います。デバッグボタンをクリックし、「Debug Configurations…」を選択します。
対象のサンプル・プロジェクトを選択し、「Debugger」タブにあるDebug hardwareに「E2 Lite(ARM)」が選択されていることを確認し、「Debug」をクリックします。
デバッグが開始されます。
4. 温湿度センサの測定値を確認する
とても便利なことに、温湿度センサの値はe2-studio上でモニタリングすることができます。
室温はすぐに変わらないので、指を置いたりしてリアルタイムで測定できていることを確認してみましょう。
デバッグ完了後、「Windows」→「Show View」→「Expressions」の順で移行します。
e2-studio上に変数(ここでは温湿度センサの測定値)をモニタリングするための「Expressions」画面が表示されます。.
「src」フォルダから「sensors.c」を開きます。
※「C/C++」をクリックすることで、プロジェクトファイルを表示している画面に戻ることができます。
Debug画面に再び移行し、「sensors.c」の128行目にある「g_sensors_data」ダブルクリックし、「Expressions」画面にドラッグ&ドロップします。
「g_sonsors_data」を右クリックし、「Enable Real-time Refresh」を選択します。
実行ボタンを2回クリックします。
温湿度センサに指を置くと、温度及び湿度をリアルタイムで測定できていることが確認できます。
ルネサス公式HP掲載のビデオでも、RA2E2を用いて温湿度センサHS3001を動作させるための手順を解説しています。ご参考ください。
ビデオ:「e2 studioで RA2E2 Fast Prototyping Board 用センサーアプリケーションの作成」
e2 studioで RA2E2 Fast Prototyping Board 用センサーアプリケーションの作成 | Renesas
※こちらのビデオではe2-studioをGitHubからインストールしていますが、最新バージョンであればインストールされる内容に変わりはありません。
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最後にご参考いただける関連ページを紹介します。
RA2E2 HS3001 Sensor Device Example – Application Project (renesas.com)
本サンプル・プロジェクトのアプリケーションノートです。使用しているハードウェア、ソフトウェアの情報がまとまっていますので必要に応じてご覧ください。
RA2E2 - 48MHz Arm® Cortex®-M23超低消費電力汎用マイクロコントローラ | Renesas
使用したRA2E2マイコンの紹介Webページです。超低消費電力であるだけでなく、超小型パッケージをラインアップしているので、IoTセンサノードやバッテリーアプリケーションに最適なマイコンです。
小型プロトタイピングボードが実現する、IoTデバイスへの新たな可能性 | Renesas
過去に私が書いたRA2E2の紹介ブログです。分かりやすくまとめましたのでご参考まで!
FPB-RA2E2 v1 - ユーザーズマニュアル (renesas.com)
今回使用したFPB-RA2E2を詳しく知りたい方はユーザーズマニュアルをご確認ください。
RA2E2 ZMOD4410 Sensor Device Example – Application Project (renesas.com)
今回は温湿度センサHS3001を使用しましたが、室内空気質センサZMOD4410を動作させるサンプル・プロジェクトも用意しています。ZMOD4410は、家庭内や病院内などの空気質監視システムにご利用いただけるセンサです。