近年、カメラ入力画像を用いた組み込みVision AI機器が、市場投入され始めてきました。
ルネサスは、この組み込みVision AI市場向けにAI MPU：RZ/V2Mを2020年にリリースしました。さらにRZ/V2Mのリリースと同時に、すぐにでもお客様が、Vision AI機器を市場投入頂くため、評価・開発を一気通貫で行えるソフトウェア及びツールもリリースしています。
今回は、RZ/V2Mを用いたVision AI機器を開発頂くための開発環境：
- Linuxシステム構築用ソフトウェア：Linux Package
- カメラ制御＆マルチメディア制御用APIソフトウェア：ISP Support Package
- AI機能搭載サポートソフトウェア：DRP-AI Support Package
- AIモデル変換ツール：DRP-AI Translator
についてご紹介します。
ご紹介するソフトウェアは、図1に示すRZ/V2M評価ボードにてすぐに動作を行うことができます。
ボードの入手については、担当営業または、代理店へお問い合わせください。一般販売は、2022年7月を予定しています。
最初のご紹介は、Linux Packageです。RZ/V2MのLinux Packageは、Kernel, デバイスドライバ, 各種ドキュメント一式を提供します。Linux-Kernelは、CIP(CIVIL INFRASTRUCTURE PLATFORM)を採用し、10年以上の超長期サポートを提供します。そのため、製品ライフの長いお客様にも安心してご使用頂くことができます。また、図2に示す通り、各デバイスドライバを提供することで、お客様は、すぐにシステム開発着手が可能です。
ダウンロードURL：RZ/V2M Linux Package
続いてご紹介するソフトウェアは、カメラ制御＆マルチメディア制御用APIソフトウェア：ISP Support Packageです。ISP Support Packageは、特定のCMOSセンサ(Sony：IMX415)にチューニング済みの状態で提供を行います。カメラ制御は、知識と経験を必要とし敷居が高く、なかなか開発に踏み切れないお客様でも容易に5Mpixel(FullHD)から8Mpixel(4K)の高解像度カメラ機能を実装可能です。また、お客様自ら露光調整、ホワイトバランス、シャープネス、レンズ歪み補正等の微調整も可能です。さらに、マルチメディア機能としてビデオストリーミングデータ生成、静止画生成、描画機能、映像出力も合わせてサポートします。
ダウンロードURL：RZ/V2M ISP Support Package
さらにRZ/V2MのISP Support Packageを知りたいお客様は、下記のBlogもご覧ください。
Tuned ISP：RZ/V2Mの "Tuned ISP "で手動でのISPチューニングから決別しませんか？
最後にご紹介するソフトウェアは、AI推論機能搭載サポートソフトウェア：DRP-AI Support PackageとAIモデル変換ツール：DRP-AI Translatorです。
DRP-AI Support Packageは、下記の4コンテンツを提供します。お客様は、Implementation Guideを参考にAIの組み込み、評価、アプリケーション開発を容易に行うことができます。
- Application Sample Code
- AI Evaluation Software
- Implementation Guide
- DRP-AI Driver
ダウンロードURL：RZ/V2M DRP-AI Support Package
また、AI開発に必要となるのがAIモデルをRZ/V2M上にデプロイするツールDRP-AI Translatorです。 このツールは、AI処理を行うDRP-AIが効率良く演算するためのコード生成をします。
「DRP-AIに関して、ホワイトペーパーも合わせてご覧ください。」
ダウンロードURL：DRP-AI Translator
以上、ご紹介したソフトウェアパッケージとツールにより、お客様は、すぐに実機レベルで評価検討を行えます。
ルネサスは、LSIだけでなく開発環境も提供することで、お客様のVision AI製品開発をサポートします。