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スマートグラスに拡張されたウェアラブル技術向けワイヤレス充電アプリケーション

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Laurence Kim
Laurence Kim
Wireless Power Marketing Intern
掲載: 2022年1月23日

近年、バーチャルリアリティと拡張現実の技術が活況を呈し、2030年まで毎年40%以上の市場成長が見込まれることは、驚くことではありません。 現在、スマートグラスにはオーディオグラス、ソーシャルグラス、ARグラス、XRグラスなどの選択肢があります。 今日まで、技術的・機械的な制約から、限られた使用環境に制限されておりました。 ルネサスはスマートグラスを日常的な製品に進化させるための技術開発を目指します。

ルネサスのワイヤレス・パワー・チームはこれを実現するために、将来のスマートグラスのベンチマークとして、ワイヤレス充電のデザインをオーディオグラスに組み込んで展示しました。 スマートグラスにワイヤレスパワーデザインを実装する最大のメリットは、一般的な埃や水によるダメージの影響を受けやすい充電ポート/ピンを排除できることです。 スマートグラスが一般に普及するためには、まずライフスタイルに合ったものにする必要があり、今回のリファレンスデザインの実装はそのための一歩となるものです。

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図1 ワイヤレス充電を追加した既製品のスマートグラス

ここでは、プロトタイプの制作過程を簡単にご紹介します。 まず、バッテリや既存チップが配置されているスマートグラスのフレーム側部内に、「P9222-R」レシーバを実装しました。 レシーバからの接続は、ノーズパッドに埋められたレシーバコイルに接続されるように、フレーム内で適切に配線されました。 その後、機能性とデザイン性を両立させた、ナイトテーブルに置くだけで充電できるスタンドを試作しました。 ノーズブリッジに実装したP9235 A-RBトランスミッタへ接続されたTXコイルは、スタンドに置いた際、ノーズパッドにかかるように調整しました。 3Dプリンタを使って、下図のようにTxチップを隠すノーズスタンド用の空洞のスタンドを作成しました。

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図2 充電スタンドのプロトタイプ

プロトタイプの過程では、いくつかの障壁がありました。 そのため、デザインアプローチについては、今後のプロトタイプで検討すべきいくつかの課題が残されています。 ワイヤレス製品の多くは、表面積の大きなフラットコイルを実装しているため、接点の位置決めに余裕があります。 しかし、プロトタイプのRxとTxのロッドコイルの形状が小さいため、コイル間の位置決めを正確に行う必要があります。 将来的には、接点の位置合わせを確実に行うために、マグネットによる位置決め機能を搭載することが理想的です。 今後の製品化への方向性は、ポータブル充電ケースとコイルを内部に隠す3Dプリンタのスタンドを組み合わせることです。

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図3 「CES 2022」でのデモに向けたプロトタイプの最終バージョン

ワイヤレスパワーランディングページでは、技術資料やリファレンスデザインなど、当社のワイヤレスパワー製品に関する詳細な情報をご覧いただけます。

AR/VRの成長統計のリソースは、https://www.alliedmarketresearch.com/augmented-and-virtual-reality-market でご覧いただけます。

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