概要

説明

Embedded Target for RH850 Multicore は、自動運転時代の複雑な走行制御を容易に実現するRH850マルチコア・モデルベース環境です。PILS(Processor In the Loop Simulation)環境自動構築ツールのマルチコア対応に加え、イーソル株式会社のモデルベース並列化ツールとの連携を実現します。

さらに、Embedded Target for RH850 Multicore + Multirateは、エンジンやボディ制御などのシステムでは一般的な複数の制御周期(マルチレート)を持つ制御モデルから、直接マルチコア向け並列コードを自動生成することが可能です。

MathWorks社のSimulink®モデルからの実装フェーズでRH850マルチコア向け並列コードを自動生成し、機能検証、性能検証を実現する開発フローによって「エコカー/燃費改善」、「安全性向上」のための先進的な自動走行制御システムの実現に貢献します。

特長

  • エンジンやボディ制御など複数の制御周期を持つシステム、または複数のシステムを統合したECU(Electronic Control Unit)全体の動作が検証できる
    • JMAAB(Japan MBD Automotive Advisory Board)が制御モデリングガイドラインで推奨している制御モデル タイプα準拠のスケジューラを生成
    • OSなしのマルチレート・シングルタスク方式のマルチコア向けコードを自動生成
  • シミュレーション期間中の最悪実行時間となる制御周期の、処理余裕度を確認できる
    • Simulinkモデルのサブシステム単位にコア別実行状況をグラフ表示
    • CS+ のデバッガ機能で、シミュレーション時のサブシステム単位の実行時間を取得
    • コア別実行状況をサブシステム単位でグラフ表示
  • MATLAB®/Simulinkモデル上で直接、マルチコアの処理能力を効率よく利用するソフトウェア構成を比較検討できる
    • 複雑な先進制御システムに最適なコア割当てを自動探索し、並列化
    • イーソル社ツールとの連携により、制御システムに最適なコア割当てを自動探索
  • ソフト実装前の並列性能見積りミスによる手戻りを防止して、マルチコア制御ソフトの開発時間を短縮できる
    • 並列ソースコードを自動生成し、モデリング段階でマルチコア性能を可視化
  • 一部のマイコン向けには実機に近い精度の時間計測が可能なサイクル精度シミュレータを、CS+のオプションとして用意 [RH850サイクル精度シミュレータ]
  • Learn More

リリース情報

  • マルチレート対応マルチコア・モデルベース環境Embedded Target for RH850 Multicore + Multirate
  • マルチコア・モデルベース環境Embedded Target for RH850 Multicore
  • シングルコア・モデルベース環境Embedded Target for RH850 (ブロック性能解析に対応したシングルコア向け)

最新Ver.: V5.02.00
リリース: 2021/12/16
リビジョンアップ内容 (ツールニュース参照)
動作環境

ライセンス形態

有効期間を1年としたannualライセンスです。その他製品の購入全般は代理店にお問合せください。

有償版導入をご検討中のお客様へ

導入する前に、ご使用の開発環境で、評価版(3ヶ月間使用可能)で動作確認していただくことをお勧めします。
特に、実機にて詳細な時間計測を行う場合は、トレースRAMを搭載したターゲットデバイスが必要です。
Embedded Target for RH850の動作環境もご確認ください。

 

評価版のご案内

ダウンロード一覧から入手後、ライセンスキーを販売代理店や当社営業担当へご請求いただくか、下記の手順でご請求ください。

  1. 当社の技術サポートにアクセスしてください。
  2. 「ログイン」をクリックし My Renesas に登録したIDでログインしてください。
  3. 画面右上の「新規お問合せ」をクリックして ください。
  4. 以下の項目を参考にし新規チケットを発行してください。
    タイトル:Embedded Target for RH850 Multicore + Multirate評価版ライセンスキー要請
    MCUファミリ:本ツールを使用するターゲットデバイス(RH850/F1KMなど)
    ご質問内容:本ツールの使用目的、活用分野、MATLAB®を含んだモデルベース開発環境経験、Renesasデバイスの使用経験・予定を記述

Note: MATLAB®, Simulink® は、The MathWorks, Inc. 社の登録商標です。

ターゲットデバイス

Embedded Target for RH850 Multicore + Multirate および Embedded Target for RH850 Multicoreは下記のマイコンに対応します。
その他のマイコンの対応予定については特約店にお問い合わせください。

 

シリーズ対象マイコンサイクル精度シミュレータ
RH850/C1xRH850/C1H, RH850/C1M-A1, RH850/C1M-A2販売中
RH850/E1xRH850/E1M-S (Note1)RH850/E1M-S2 (Note1)お問合せください
RH850/F1xRH850/F1LRH850/F1Hお問合せください
RH850/F1KxRH850/F1K、RH850/F1KM、RH850/F1KH販売中
RH850/P1xRH850/P1H-CRH850/P1MRH850/P1M-CRH850/P1M-E販売中
RH850/E2xRH850/E2M, RH850/E2UH, RH850/E2H販売中
RH850/U2xRH850/U2B販売中

Note

  1. メインCPUのみ使用

ダウンロード

分類 タイトル 日時
ソフトウェア/ツール-その他 ログインしてダウンロード ZIP 23.82 MB
1件

ドキュメント

分類 タイトル 日時
パンフレット PDF 379 KB 英語 , 简体中文
ツールニュース-リリース PDF 314 KB 英語
ツールニュース-リリース PDF 352 KB
ツールニュース-リリース PDF 192 KB
パンフレット PDF 681 KB 英語
ツールニュース-リリース PDF 185 KB
ツールニュース-リリース PDF 334 KB
7件

詳細情報

機能

  • Simulinkモデルからアルゴリズム検証のためのコードを生成
  • PILS (Processor In the Loop Simulation) 環境を自動構築

動作フロー

  1. ブロック性能解析: シングルコアでのPILSにより、CS+デバッガのソフトトレース機能等を使い、Simulinkモデルのサブシステム単位の実行時間を計測(本機能はEmbedded Target for RH850でもサポートします)
  2. コア割当ての探索: イーソル社のモデルベース並列化ツール「eMBP」(Model Based Parallelizer)のオプション製品「eMBP Adaptor for Renesas PILS」と連携し、1. にて取得した実行時間をもとに、最適なコア割当てを自動探索し、並列化
  3. コード生成: モデルベース並列化ツールのコア割当プランや、ユーザが指示する割当プランに従い、コア間同期処理などをモデル上に自動配置し、MathWorks社Embedded CoderでRH850用並列ソースコードを生成
  4. 実行時間の再計測: CS+ デバッガ機能で、コア割当て済みのサブシステム単位の実行時間を取得し、コア別の実行状況をグラフ表示

製品別機能比較

 機能
シングルコア製品でのPILシミュレーション(マルチレート対応)マルチコア製品でのPILシミュレーションGHS 製コンパイラによるロード・モジュール生成ブロック単位性能解析eMBP連携
1コア利用複数コア利用
ライセンスタイプEmbedded Target for RH850 Multicore + Multirate
RH850 マルチコア, マルチレート版
lenslens
(Note1)
lens
(Note1)
lenslenslens
(Note2)
Embedded Target for RH850 Multicore
RH850 マルチコア版
lenslenslenslenslenslens
Embedded Target for RH850
RH850 シングルコア版
lenslenslens

lens 対応 | — 未対応

Note
1.マルチレート対応
2.マルチレート対応は計画中

 

関連情報