RXファミリでは、お客様のIoT製品開発を楽(ラク)にするIoT専用評価キット、開発環境(e² studio)および開発支援ツール(QE for OTA)を提供しています。IoT製品向けの画一的なソリューションにより、IoTデータの可視化、リモート監視・リモート制御、OTA(Over-the-Air)、ファームウェアアップデートなどを簡単に実現できます。
お客様のシステムに応じて、TCP/IP通信を使用したオンプレミス環境から、Amazon Web Services (AWS)のクラウド環境との連携まで、最適な環境を選択可能です。AWSクラウド環境との連携では、SSL/TLS, OTA, MQTT, TCP/IP,Fleet Provisioning,セキュアな鍵管理の実装を用いて、Wi-FiやEthernetネットワーク経由で容易かつ安全なIoT製品のシステム開発を支援します。

Hardware
CK-RX65N v2

- ROM/RAM: 2MB/640KB 144-pin, temperature, humidity sensor, indoor / outdoor air quality sensor, etc.
- Connectivity: Wi-Fi, Ethernet
※Wi-Fiモジュール同梱 - AWS Partner Device認定取得
- 詳細およびご購入はCK-RX65N v2から
Software
STEP1: Trial for CK-RX65N v2
Renesas Dashboardでセンサデータの可視化を簡単にお試しいただけます。

STEP2: IoT機器開発
IoT機器に欠かせない下記の機能を搭載したデモプロジェクトを提供中。使用方法は、GitHubのGetting Started Guideをご参照ください。

Development Support
IDE & Tool
- 無償IDE e² studioでFree RTOSの各種サンプルを新規プロジェクトとして生成可能
- 開発支援ツール “QE for OTA”で簡単にOTA ファームウェアアップデートを実装可能
Solutions
- ファームウェアアップデート モジュール
- AWS FreeRTOS OTAの実現方法
- セカンダリデバイスのOTA FW Update
- IoT デバイスのためのプロビジョニング手法
- RXファミリ TSIPドライバを用いたTLS実装によるFreeRTOS OTA実現方法
Security
- TSIPセキュリティソリューション
- TLSによるセキュアな通信
- ECDSA-SHA256 Code署名検証
- セキュアブートローダ付属サンプル


最新評価キットCK-RX65N では、下記通信制御およびサンプルに対応しています。
サポートしているRTOSのバージョンについては、GitHub(AWS / Azure)をご確認ください。
CK-RX65N v2のご購入は、こちら。
ボード外観 | ボード名 | 通信制御 | Dashboard | MQTT | OTA | QE for OTA (※1) | Fleet Provisioning (※2) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
画像
![]() | CK-RX65N v2 | Wi-Fi | AWS | AWS | AWS | AWS | AWS |
Ethernet(※3) | - | AWS | AWS | AWS | AWS |
※1:OTAを簡単にお試しいただける無償開発支援ツール。e² studioのGUIでOTAに必要な各種設定・OTAの実行までサポート。
※2:AWSが提供するプロビジョニング方式のひとつ。製品の量産時に課題となる複数デバイスのプロビジョニングを自動化。
※3:CK-RX65N v2でEthernet通信を行う手順については、GitHubのGetting Started Guideをご確認ください。
※4:RYZ014A以外のCellularモジュールをご利用の場合、ポーティングガイドをご確認ください。

統合開発環境とコンパイラをインストール
RENESAS | IAR Systems ※Azure RTOSのみサポート | |
---|---|---|
統合開発環境 | e2 studio (無償) | IAR Embedded Workbench for Renesas RX (商用版) |
コンパイラ | ルネサス製CC-RXコンパイラ (有償) または GNU GCCコンパイラ (無償) ※ ※e² studioインストール時に同時にインストール可能です。 | IAR製RXコンパイラ(商用版) |
開発支援ツール | QE for OTA(無償) AWSと連携したOTA(Over the Air)ファームウェアアップデートを簡単にお試しいただけます | - |

各種サンプルプロジェクト(MQTT Pub/Sub、OTA、Fleet Provisioning)は、e² studioのプロジェクト新規作成機能に対応しています。
RTOS | サンプル入手方法 | サンプル使用方法 | 使用方法動画 | その他サンプルなど |
---|---|---|---|---|
AWS Free RTOS | Github | サンプル同梱のGetting Started Guide.md参照 | リンク | AWS関連ソリューションの詳細はこちら |
Microsoft Azure RTOS | APN | APN | リンク | Azure関連ソリューションの詳細はこちら |
開発環境
推奨マイコン
豊富なRXマイコンのラインナップから、クラウドコネクティビティに最適な製品を選定しました。
選定の基準として、ルネサスでRTOSをポーティングした結果、必要となるメモリリソースをRAM 96KB以上、ROM 512KB以上(OTA機能実装の場合は1.5MB以上)であると考えました。
さらに、クラウドコネクティビティに求められる、通信、セキュリティ、OTAといった機能への対応も考慮し、以下の製品をピックアップしました。
Part Number | CPU | Frequency | ROM | RAM | Trusted Secure IP | BGO, Dual Bank | FreeRTOS | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Kernel Only | FreeRTOS-Plus-TCP (TCP/IP Communication) | AWS Libraries (Connect to AWS IoT Core) | ||||||||
MCU | RX72M / RX72N | RXv3 | 240 MHz | 4 MB | 1 MB | check | check | check | No (Porting available) | No |
RX66N | RXv3 | 120 MHz | 4 MB | 1 MB | check | check | check | No (Porting available) | No | |
RX671 | RXv3 | 120 MHz | 2 MB | 384 KB | check | check | check | No (Porting available) | No | |
RX65N / RX651 | RXv2 | 120 MHz | 2 MB | 640 KB | check | check | check | check (RX65N Only) | check (RX65N Only) |
認定プログラム
RXファミリでは、大手クラウドベンダが提供するリアルタイムOSをRXファミリ向けにポーティングしたプログラムをご用意しています。FreeRTOSおよびAzureRTOS対応プログラムは、それぞれAWSおよびAzureのデバイス認定を取得しており、安心してご利用いただけます。
Amazon FreeRTOS | Microsoft AzureRTOS(※) | |
---|---|---|
利用料金 | 無償 (MITオープンソースライセンス) | 無償 (MITオープンソースライセンス) |
クラウドITベンダ認定 | 各種KitでAWS Partner Device認定取得済 | 各種kitでAzure Certified Device認定取得済 |
OTA/FW Update向け サンプルプログラム | check (AWS FreeRTOS OTA) | check (Microsoft ADU) |
ITベンダの RTOS-LTS サポート | check (FreeRTOS - LTS Libraries) | check (AzureRTOS - LTS Components) |
開発環境 | Renesas提供無償IDE(e² studio) | Renesas提供無償IDE(e² studio) IAR Embedded Workbench for RX |
※Microsoft社は、AzureRTOSのオープンソース化を発表しました。AzureRTOSは今後、Eclipse FoundationからEclipse ThreadXとして提供されます。この変更に伴い、Azure Certified Device制度も終了しています。詳細はMicrosoft社のWebサイトをご確認ください。

AWS認定済みプログラム
AWS認定済みFreeRTOS搭載プログラムには、以下の2つが存在します。
- クラウドサービスへの通信をすぐに実行できるMQTT通信プロジェクト
- OTAによる遠隔ファームウェアアップデートが可能なOTAプロジェクト
MCUおよび評価キットによって、サポートしているFreeRTOSのバージョンが異なります。
RXファミリ向けにポーティングされた最新のFreeRTOSは、CK-RX65N v1等でサポートしています。
その他のサポート状況はRenesasのGitHubをご確認ください。
※FreeRTOS v202107.00以前のバージョンについては、こちらのGitHubからご確認ください。

FreeRTOSを搭載したIoT機器開発向け評価キット”CK-RX65N”を用いて、AWSクラウドサービスに接続する方法を解説した動画をYouTubeで公開中!
Renesas公式YouTubeチャンネルの再生リスト(FreeRTOS Tutorial - YouTube)からご視聴ください。
拡張プログラム
FreeRTOS拡張プログラム
AWS認定プログラムをベースに、IoT機器開発に役立つ機能を拡張したサンプルプログラムをご用意しています。
プログラム | 入手 | ボード | 通信 | 動作概要 |
---|---|---|---|---|
センサデータアップロード | Link | Renesas CK-RX65N | Ethernet Cellular | CK-RX65N付属SIMカードのアクティベーションから、Dashboardにセンサデータを表示するまでの一連の流れを解説。CK-RX65N付属のSIMカードおよびAWSトライアルアカウントを使用すれば、すぐにでもIoT機器開発をスタートいただけます。 |
Link | Renesas CK-RX65N v2 | Wi-Fi | Wi-Fi通信でAWSに接続し、ダッシュボードでセンサデータ値を可視化するサンプルプロジェクトです。CK-RX65N付属AWSトライアルアカウントを使用することで、10USD分のサービスを無償でご利用いただけます。AWS接続を試してみたいというお客様におすすめです。 | |
Link | RX65N Cloud Kit | Wi-Fi | TeraTerm経由でプロビジョニング情報を入力することで、AWSクラウドに接続し、センサデータ送信します。初期の動作確認にご活用ください。 | |
Link | RX65N Cloud Kit | Wi-Fi | AWSのクラウドサービスを活用してセンサデータを可視化および制御できます。PoC開発に活用ください。 | |
Link | RX72N Envision Kit | Wi-Fi | Quick-Connect IoT を活用してセンサ情報をAmazon Web Services に送信、センサデータを可視化します。PoC開発に活用ください。 | |
Trusted Secure IP対応MbedTLS | Link | Renesas CK-RX65N | Wi-Fi | RX ファミリに搭載されるセキュリティ H/W である Trusted Secure IP (TSIP)を使用し、TLS 通信の安全な鍵管理と、暗号化・復号処理の高速化について説明します。具体的な実装例とサンプルコードも提供しております。 |
セカンダリデバイスOTAファームウェアアップデート | Link | Renesas Starter Kit+ for RX65N-2MB | Ethernet | セカンダリデバイスのOTAファームウェアアップデート(2nd OTA)サンプルコードです。 AWSとの通信を行うゲートウェイデバイス(RX65N)を用いて、セカンダリデバイス用RXマイコンに対しOTA FWアップデートを行います。直接クラウドに接続していないデバイスでのOTAを実現でき、セカンダリデバイスの脆弱性への対応やフレキシブルなサービスのアップデートが可能になります。 紹介動画:Secondary Device OTA Update using FreeRTOS and Amazon Web Services 画像
![]() |
低消費電力動作 | Link | Renesas CK-RX65N | Cellular | LTE Cat-M1モジュール(RYZ014A)とFreeRTOSを用いた低消費電力動作例(間欠動作)のサンプルプログラムです。IoT機器はバッテリ駆動を前提としたものも多く、消費電力を抑える工夫が必要です。本サンプルを使えば、通信制御の間欠動作による低消費電力化を実現できます。 紹介動画:RX MCU Low Power Consumption Operation with FreeRTOS by Amazon Web Service |

Azure認証済プログラム
Azure認定済みAzureRTOS搭載プログラムには、以下の3つが存在します。
- クラウドサービスへの通信をすぐに実行できるMQTT通信プロジェクト(Microsoft公式GitHub)
- OTAによる遠隔ファームウェアアップデートが可能なOTAプロジェクト(Microsoft公式GitHub)
- IoT Plug and Play対応プログラム(Microsoft公式GitHub)※
AzureRTOSバージョンおよびデバイスの組み合わせによってサンプルプログラムの対応状況が異なるため、Renesas公式GitHubより最新情報をご確認ください。Renesas製無償開発環境(e² studio)でAzureRTOSプロジェクトを新規作成する方法やサンプルプログラムの使用方法をまとめたアプリケーションノートもご用意しています。

AzureRTOSを搭載したIoT機器開発向け評価キット”CK-RX65N”を用いて、Azureクラウドサービスに接続する方法を解説した動画をYouTubeで公開中! Renesas公式YouTubeチャンネルの再生リスト(Azure RTOS - YouTube)からご視聴ください。
※IoT Plug and Play対応プログラムとは
MicrosoftにてIoT Plug and Play動作の認証を受けたAzure RTOSベースのサンプルプログラムです。
本サンプルコードを使用することで、IoTデバイスと製品の接続、監視、制御、管理を容易にし、更にカスタマイズ可能なダッシュボードを提供するAzure IoT Centralにプログラムの変更無しに接続できます。詳細はMicrosoft公式ドキュメントをご参照ください。
AzureRTOS拡張プログラム
Azure認定プログラムをベースに、IoT機器開発に役立つ機能を拡張したサンプルプログラムをご用意しています。
プログラム | 入手 | ボード | 通信 | 動作概要 |
---|---|---|---|---|
センサデータアップロード | Link | RX65N Cloud Kit | Wi-Fi | Azureのクラウドサービスを活用し、温度データをWebアプリ上で可視化するサンプルコードです。PoC開発にご活用ください。本サンプルコードの内容は、下記の動画でも確認できます。 解説動画: Azure RTOSチュートリアル(1/3) RX65N Cloud Kit : ~開発環境セットアップ編~ - YouTube Azure RTOSチュートリアル(2/3) RX65N Cloud Kit : ~プログラムセットアップ編~ - YouTube Azure RTOSチュートリアル(3/3) RX65N Cloud Kit : ~Azureクラウド操作編~ - YouTube |
セカンダリデバイスOTAファームウェアアップデート | Link | Renesas CK-RX65N | Ethernet | セカンダリデバイスのOTAファームウェアアップデート(2nd OTA)サンプルコードです。 Azureとの通信を行うゲートウェイデバイス(RX65N)を用いて、セカンダリデバイス用RXマイコンに対しOTA FWアップデートを行います。直接クラウドに接続していないデバイスでのOTAを実現でき、セカンダリデバイスの脆弱性への対応やフレキシブルなサービスのアップデートが可能になります。 画像
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NetXDuo with TSIP for TLS | Link | Renesas CK-RX65N | セキュリティH/W IPであるTrusted Secure IP(TSIP)とNetXDuoを使用し、セキュアなTLS通信を実現するサンプルプログラムです。TLSプロトコル処理中で平文の鍵情報を扱わないため、鍵情報漏洩のリスクを低減します。また、ハードウェアでアクセラレートすることで、暗号処理を高速化します。 |
AWS は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。
https://aws.amazon.com/jp/trademark-guidelines/
FreeRTOS は Amazon Web Services, Inc. の商標です。
http://www.openrtos.net/copyright.html
GitHub® は GitHub,Inc. のトレードマークです。
https://github.com/logos
Azureは米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
https://azure.microsoft.com
セミナ
RXマイコンを使用したクラウドサービスの活用方法を解説するセミナを開催しています。ハンズオン形式のパートもあり、ボードを購入し、ツールをインストールいただくことで、実際に操作し手順を体験いただけます。最新のセミナ情報については、製品セミナー > RX 32-bit 高電力効率/パフォーマンスマイコンをご確認ください。また、一部のセミナについては、下表の「再生」ボタンより過去開催分の動画をご視聴いただけます。
セミナ名 | 内容 | 申し込み | 動画 |
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大量デバイスの量産適用を自動化!IoT機器のゼロタッチプロビジョニングを実現するAWS Fleet Provisioningセミナ | デバイス認証のために必要な固有IDの生成など一連のプロセスを自動化するFleet Provisioningの実例を、CK-RX65N(Wi-Fi通信)を用いてハンズオン形式でご紹介します。 | セミナ詳細ページ ※次回開催計画中 | 再生 |
IoTエンドポイントとAWSクラウドの接続方法を習得!AWS IoT 入門編 | AWSクラウドに接続するまでの手順をハンズオン形式で解説します。※ハンズオンではCK-RA6M5を使用しますが、CK-RX65Nでも同様にAWS接続をお試しいただけます。 | セミナ詳細ページ ※次回開催計画中 | - |